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リハビリは早期に行うことが重要~ギランバレー症候群について

リハビリは早期が重要~ギランバレー症候群のリハビリ療法~

ギランバレー症候群という病気についてご存知でしょうか?この病気は、カンピロバクターなどの細菌感染の後、自己免疫が誤作動を起こすことで、抗体が自らの運動神経中の髄鞘といわれる部分を攻撃することにより発症する、自己免疫疾患です。

 

症状としては、急激に手足の筋力が低下し、力が入らない、痺れが起こるなどの症状が出現します。

 

通常は2週間以内にピークを迎え、適切な処置が出来ていれば後遺症無く全快するケースも多くあります。しかし中には発症から数年経っていても症状が良くならないケースもあり、この場合後遺症の可能性も考えられます

 

。ここではその予後が不良になる因子から、治療に向けての対策と、リハビリの方法について調べてみたいと思います。

 

予後を左右する因子にはどのようなものがあるか?

ギランバレー症候群は、治療の開始時期などによって予後を左右するようなものがあり、以下の10項目では予後が不良になると言われている因子が示されています。(特に1、2は非常に影響があるとされています。)

 

◆予後を左右すると言われる因子

1)発症時やピーク期における麻痺の重症度が高かった(重度の運動麻痺や、呼吸筋麻痺が生じたなど)

2)ピーク期が長い、また回復に向かうまでに要する期間が長い

3)4日~7日でピークに達するような、急性な発症であった 

4)羅患年齢は40歳または60歳以上の高齢である

5)発症後28日以内に筋萎縮が出現している

6)同症状が持続した期間が1週間以上である

7)発症後14日以上経ってから血漿交換療法を開始している

8)発病1ヵ月経過しても、起立不能や、握力の回復がない

9)発病2ヵ月経過しても、起立不能で、握力の回復がない

10)発症後、4日以内にgrade4以上になっている(grade 4とは?:支持があっても 5m の歩行が不可能な状態)

また、

 

◆回復が早いとされている因子

には、1)軽症 2)早期診断と治療 3)若く体力がある 4)早期のリハビリ 5)積極的なリハビリが挙げられています。

 

4)早期のリハビリに関してですが、リハビリの開始時期に関しては、麻痺の進行が止まった早い段階から行えば回復早く、かなり時間が過ぎ、回復の停滞期に入ってしまうとリハビリ量に対してなかなか成果が出ない場合もあるようです。

 

リハビリの段階について

リハビリの段階については、それぞれ3段階(麻痺期、回復期、安定期)に応じて分類されるようです。

 

基本的な方針としては、麻痺期においては、二次合併症の予防を目的とし、回復期においては可能な限りの筋力の回復を目的に、安定期においては体力や動作性の向上、早期社会復帰を目的にリハビリが行われます。

 

麻痺の進行が止まった後リハビリを開始しないと、筋肉の「廃用性萎縮」が進み、関節が拘縮していきます。数値で見ると1日1~5%の筋力が萎縮していき、1週間で元の約70%、2週間後約50%に、1ヵ月後約25%に萎縮すると言われています。

 

同様に、関節も使用しないと結合組織が弾力性を失っていき、拘縮していくと言われています。筋肉の萎縮が進むと、筋肉の末端まで神経が再生されにくくなる恐れがあります。また、関節の拘縮が進むと、曲げ伸ばしの訓練を行っても痛みが出るだけで、機能が戻りにくくなる場合があります。

 

具体的なリハビリ方法(運動療法)

リハビリ方法は、次の3段階(麻痺期、回復期、安定期)に応じて行われます。

 

1)麻痺期…(発症から麻痺が徐々に進行し、四肢(手足)の麻痺による歩行困難、また呼吸筋の麻痺が続くような時期)

⇒神経が再生して回復するまでに関節が固くならないように作業療法士による関節可動域の維持が重要です。

 

◆具体的な療法

・呼吸器合併症予防のための体位排痰法等(痰のたまった気管支が頭部より高い 位置になるような体位をとり,重力によって痰の排出を促す呼吸器疾患の治療法)

・麻痺した筋肉に対する電気刺激

・伸張した際の痛みに対する温熱療法(ホットパック等)

 

2)回復期…(随意運動(意識的に動かせる運動)が出現して、徐々に回復していく時期)

⇒随意運動を強化するような「神経筋再教育訓練」が行われます。

 

◆具体的な療法

・立位訓練(ティルトテーブル(体を直立したボードに固定し、ペダルで立位させる)から始め、下肢に長い装具を付けて平行棒での立位訓練を行う)

・歩行訓練(下肢に長い装具を付け平行棒に掴まり歩行することから、下肢の装具を短いものし、松葉杖での歩行訓練へ)

 

3)安定期…(四肢(手足)の末梢の一部を残して麻痺がほぼ回復し、体力・持久力の回復が期待される時期)

⇒長距離の歩行訓練を行う。

 

◆具体的な療法

・応用歩行訓練

・体力強化や、持久力強化訓練など

 

末梢神経障害のリハビリを始め、リハビリというものは非常に辛いものですが、経験された方が話されるのは、一貫して最も重要なのは「絶対に治してやる」という信念である、というように言われます。

 

このことは精神論だけではなく、実際に交感神経を高め、体に緊張感を与え、副腎ホルモンなどの分泌を高めることで様々な体に活動的な影響を与えるようです。

 

リハビリ開始時は最も辛いですが、一日一日の訓練を確実にこなしていくことが早期寛解に繋がることであると思います。

(photo by:http://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-04-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

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