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生活習慣病

脂質異常症治療薬が腎機能に及ぼす効果

    

腎障害をあらわすアルブミン尿や血尿、または腎機能をあらわす糸球体濾過率(GFR)の低下が3か月以上続く状態を、慢性腎臓病(CKD)といいます。


CKDは透析治療を要する末期腎臓病の予備軍であるばかりでなく、心血管疾患発症のハイリスク群であり、CKDが引き起こす高血圧や二次性脂質異常症が関与してきます。


一方、CKDに伴う脂質異常症が、腎障害や腎機能低下に悪影響を与える可能性があり、「脂質腎毒性」という表現があるほどです。


腎機能が正常な方であっても、脂質異常症を放置したままでいると、平均5年で3%の腎機能低下が認められ、高血圧は増悪因子だとされています。

またLDLコレステロールとHDLコレステロールの比率が高いほどど腎機能が低下する率が高く、この比率が4.4以上の場合は3.2未満の方に比べ腎機能低下の速度が20%早かったとの報告がされています。

 

脂質低下治療としては、脂質低下薬と、物理的な除去であるLDLアフェレーシス(透析のように2本の針を刺し、強制的に血中のLDLを除去する方法)が代表的で、共に腎臓へ好影響を与えるとされています。


日本腎臓学会CKDガイドラインでは、脂質管理が「心血管リスクと腎機能保持の両者に好影響を及ぼす可能性を期待して、LDLコレステロール120㎎/dl未満(可能であれば100㎎/dl未満)」を管理目標値として推奨しています。

 

ベザフィブラート、フィブラートは腎排泄であるため、横紋筋融解症などの副作用を避けるため、腎機能低下症例では慎重投与、腎不全症例では禁忌です。

スタチンは胆汁排泄であるため、腎不全でも使用可能ですが、慎重に投与する必要があります。


以上のように、CKDと脂質異常症とは密接な関連があり、相互に悪循環を形成して進行性腎機能低下の原因となります

逆に脂質異常の適切な管理を行えば、CKDの経過や心血管疾患のリスクの低下に役立つ可能性もあります。

 

CKDにおいては、食事療法、レニン、アンジオテンシン系抑制剤を主体にした血圧管理と、スタチンなどを用いた脂質管理も一緒に行っていく必要があると考えられます。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/2012/10/14-371850.php )

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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