育児
子どもにしかない成長腺の骨折・骨端線損傷とは?
子どもの骨には大人にはない成長軟骨と言う部分があります。この軟骨の組織からできているのを成長腺と言い、レントゲンを撮ると骨の端に線状に写る部分が見て取れます。
成長腺の骨折
大人にはない成長腺での骨折を骨端線損傷(骨端線離開)と言います。つまり軟骨の部分で骨折が起きるのですが、軟骨周辺に力が加わっても軟骨は骨よりも弱いため、同じ力が加わっても骨の部分では折れずに成長軟骨の部分が折れてしまいます。
折れ方の段階
骨端線損傷は5つの段階にわけられます。5段階のうち数が大きくなるにつれてより複雑な折れ方になり、骨の損傷が激しく、重症度も高くなります。1段階目と2段階目のうち2段階目が最も起こりやすく、3段階目以降の折れ方をすると後遺症が残りやすいとされています。
後遺症とは具体的には?
後遺症と言うのは成長軟骨が損傷することによって起こる成長障害で、関節周辺で起こるために関節機能障害などがあります。成長障害で最も重症の場合はその部分で骨の成長が止まってしまうことです。腕や足などの場合片方の骨の成長が止まってしまうと、左右のバランスが悪くなります。特に左右の足の長さが変わってしまう場合、成長して脚の長さが2㎝以上になると手術が必要になります。また骨の内側だけが成長し、外側の成長が悪いということもあります。これは骨折自体は治ったのに成長に伴って骨が変形してしまうもので、それによって骨が曲がってしまうため、程度によっては手術によって矯正することが必要です。
目立った外傷がなく、腫れや痛みを伴うだけが症状の場合もあり、それよって捻挫と診断されることも多くありますし、成長期の子どもに多く見られる骨折であることで、気づかずに放置してしまい成長の障害が後から見られることもあります。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/2011/06/11-347973.php?category=51])
著者: カラダノート編集部