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認知症患者から日常や自信を奪うことは認知症悪化につながる!ではどんなサポートをするべき?認知症の対処と介護

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認知症患者がいる家族はたしかに大変です。

認知症による様々な苦労があることでしょう。

だからといって、認知症患者を日常から切り離し、何もやらせないようなことをすれば、認知症患者から日常も自信も奪うことに繋がります。

それは、生きがいを奪い認知症をさらに悪化させることになるでしょう。

認知症を食い止め、その後の人生を生き抜くために必要なのは日常と自信に他なりません。

その二つを奪わないように気を配ることこそ、認知症患者に必要なサポートでしょう。

 

認知症患者の自信を奪わないポイント

●やろうとしていることを奪わない

認知症だから、やろうとしていること全てを危険として奪わないようにしましょう。

例え手間でも、そのやろうとしていることをじっと見守ることが必要です。

 

●話をしっかりと聞き、無視しない

認知症患者だからと全ての発言を妄言として無視することもしてはいけません。

無視の態度こそ、認知症患者から自身を奪い、生きる気力を損なうこととなるでしょう。

 

●日常生活を一緒に送り、一緒に作業する

日常をともに過ごし、できる限り共同で作業し生活に受け入れることこそ、認知症患者の何よりのサポートとなります。

 

認知症患者は、たしかに様々な問題を抱え、一緒に暮らす家族にとって大きな負担となるでしょう。

ですが、だからといって認知症患者を生活から切り離しては、患者本人も生きがいを感じることが出来なくなるでしょう。

認知症患者でも一緒に暮らす環境こそが必要なのです。

 

ただ触れるだけで癒し効果

赤ん坊は母親から触れられるだけで大きな安心感を得ます。

このようにただ触れるだけということでも大きな効果が期待できるのです。

日本語で言う手当てなど、手で触れることが健康の回復など癒しの効果があることを示しています。

通常の人でも背中や手足を柔らかくマッサージでもされれば、ストレス緩和など多大な効果が得られるのです。

認知症患者となれば言語的コミュニケーションも難しくなり、言葉で安心を与える事も出来ない場合も充分考えられます。

その時に効果を発揮するのが、スキンシップという触れ合いです。

言葉で安心させられなくても、タッチケアで赤ん坊のように安心感を与える事が出来るのです。

認知症をケアする上で非常に心強い効果と言えます。

 

●ただ触れるだけで癒しの効果

赤ん坊を安心させることから、ストレス緩和、健康の回復など様々な効果が確認されている。

 

●非言語コミュニケーションであることから認知症患者にも有効

言語的コミュニケーションが通じにくくなった認知症患者にも変わらず通じるケアとなる。

 

●人と触れ合うことで絆を感じ孤独感を解消

認知症患者が良く感じている社会との乖離、絆の希薄化など孤独感を解消するのに非常に有効。

 

単に他人と触れ合う、ただそれだけのことですが、非常に多くの効果があります。

それも言語を必要としないケアであるからこそ、認知症患者にも変わらず効果的なことが、認知症ケアとして大きな利点となります。

介護の際、ただ作業のために触れるのでは無く、こうした癒しの効果を意識したスキンシップを心がけましょう。

 

認知症の対応の仕方~財布を盗んだと疑う~

財布や通帳を盗んだと家族を疑う

Cさん(79歳)は、財布や通帳を大事にするあまり、しまい込んでは「見つからない」と大騒ぎします。「おまえが盗った」と泥棒呼ばわりされた家族は、やりきれない思いです。

 

■家族がしてしまいがちな対応

「自分でしまっておいて人のせいにするなんて、ひどいじゃない」と怒る。「お世話をしている私を疑うなんて、なんて意地悪なの」と悪感情をいだく。

 

認知症の人の気持ち

・「私がしまい忘れるはずがない。きっと盗まれたんだ」

・「おかしいなぁ。確かここに入れておいたのに。そうか、〇〇が盗ったんだ」

 

■行動の「なぜ?」を知る

・自分のしまい込んだことや、その場所を忘れてしまうのは、認知症の中核症状(記憶障害や認知機能低下など)によるもの。そこに不安や葛藤がからまり、「盗られた」という周辺症状(妄想)が生まれます。

 

・記憶障害があるだけでは、「物盗られ妄想」は発症せず、その人が置かれている状況や周囲との対人関係が誘因になるとされます。

 

・認知症の人は、失敗を認めようとはしないため、自分が忘れたという自覚はありません。また、家族を泥棒あつかいするのは、身近で世話をしてくれる人に対して症状をより強くあらわす、という特徴があるためです。

 

■こんな対処を!

・「盗られた」と騒いでいる人に、どんなにそれは事実ではないと訂正しても意味はありません。また相手の攻撃に対して、まともに反応したり、動揺して反論すると、妄想はさらに根強いものになります。「否定は強化につながる」だけなのです。

 

・疑われてしまった人は、できるだけ心に余裕を持ち、攻撃は受け流すようにします。

・事情を知っている人に頼み、本人の訴えを十分に聞いてもらうと、気持ちがほぐれることがあります。

・周囲の人は、疑いが向けられている家族を支援し、サポートしましょう。孤立状態にしないことです。

 

何故?認知症の患者が家族や介護者に攻撃的になる、その理由

認知症患者に見られる独特な行動障害や精神症状(徘徊、社会文化的に不適切な行動、収集癖、暴言、つきまといなど)の多くは、患者とその家族などの介護者間の相互反応に起因するとはよく言われています。

 

認知症をわずらう患者が、その家族や介護者に対して攻撃性を示すには、ある一定の状況で生じやすいと指摘されています。

介護者が患者に対応する際の行動例としてはつぎのようなものがあります。

 

1. 相手に対して早口でしゃべる 

2. 行動を急がせる 

3. 家族同士の口論 

4. 患者のいうことに対する否定 

5. 禁止や命令 

などです。

 

要するに介護側が苛立ったり、焦ることが怒りの反応を生むと言われています。これは実際に臨床の場で経験してみると納得できる指摘でもあります。

 

特に「攻撃性」、「不穏」とまとめられる2つの症状に対して、まず患者の視力が良好で会話能力が不良であれば攻撃性を生じやすいことが明らかになっています。

逆に介護者が高年齢であったり、介護年数が長い場合には攻撃性を生じにくいことも明らかにされています。

 

前者については、周囲の状況を認識できるのに自分の気持ちを伝えられないことが攻撃性につながるものと考えられ、後者については患者の病前性格と今日までの行動様式の変化を知っていれば攻撃性を沈められるものと解釈できます。

 

身近な家族が認知症になり、それまでとは違った行動や、突拍子もない言動を繰り返すと、家族は驚き、焦り、どう対応したらよいか戸惑い、平常心を失います。

そのような状況で意図せず現れる言動(文句や愚痴や叱責など)が、患者の攻撃性や不穏をあおる結果になってしまうのでしょう。

 

家族が知るべきことは、まず「認知症」を知り、理解することです。

そして患者の病状を知り、それがどんなに受け入れがたい現実であっても「受け入れる」ことです。

大変難しいことだとは思いますが、それが患者にとっても家族や介護者にとっても必要なことだと言えるでしょう。

 

辛い時こそ思いやりの気持ちを大切に!認知症の対処と介護

まず認知症の方の介護をするために、はじめに認知症は病気であるという事を理解する事から始めましょう。きちんとした理解をもって認知症の方に接することが大切です。認知症には、様々な症状がありますが、中核症状=記憶障害や判断力や行動力の低下、周辺症状=問題行動(徘徊、暴言・暴力、介護抵抗など)と代表的な症状が見られます。では、この問題行動と呼ばれる症状は本人にとってどのような行動なのでしょうか?

 

<認知症の介護をする前に頭の中を整理しましょう>

認知症の方は、自分の記憶がなくなっていくことに常に不安を感じています。自分の行動、周辺にいる人、今起こった出来事を、一瞬のうちに忘れてしまいます。目の前にあるものが、何なのか理解できなくなり、今まで当たり前にしてきた日常生活(服を着る、お風呂にはいる、トイレに行く)事も、なぜ必要なのか、どうしたら良いのかも分からなくなります。そんな状態で、1日1日を過ごしています。自分ならどう感じますか?

 

認知症の人に、「同じことを何度も言う。さっき聞いた。」「なんで同じことを何回もするの。言っても分からない。」「早くしなさい。」「なんでこんなこともできないの?」などと言ったりするのは間違いで、認知症は忘れていく病気だという事を忘れてはいけないのです。

 

<認知症の方と接する前に一呼吸おいて心をリラックスさせましょう>

・たとえ記憶を失っていても、認知症の方の行動には、その人なりの意味があります。その人の生活環境や今までの暮らしぶりが、どうだったか知ることも大切です。以前の生活行動が分かれば、現在の不思議な行動にも納得できる答えが潜んでいる場合が多いです

 

・自分が逆の立場だったらどうかを考えてみてください。記憶がなく不安な状態で、叱られたり、説教されたり、無視されたり・・・本人はそんな事もすぐに忘れてしまうのですが、記憶には残らなくても、心にはちゃんと残っています。名前は出てこなくなっても、優しく接してくれる人のことは必ず覚えているものです。

 

・同じことを繰り返す場合は、優しく話をそらせる方向へ持っていったり、紙に書いて手渡すことや、何度も同じ失敗を繰り返すようであれば、分かりやすくできるように工夫してみるなど、環境を整えることで、何とか自立した生活が送れるようになります。

 

認知症の介護は心身ともに大変なことです。介護する側、される側もお互いが感情があるので、体調や気分によって、いつも優しくなんて出来ないと思います。そんなイライラした時にこそ、一呼吸おいてまずは思い出してください。少しだけ相手を思いやる気持ちを・・・。

 

認知症が酷くなってしまったらどうすればいいの?介護施設の利用

もし病院や専門のクリニックなどを受診し、認知症と診断されたら、ある程度までであれば自宅で家族が見守ったり、単身者であっても地域のサポート体制があればなんとか生活が送れるでしょう。

 

しかし、認知症の症状が進行し、家庭での生活が困難になった場合は、専門の病院への入院や認知症対応のケアホーム・老人ホームへの入居をすることになると思います。

 

2000年の4月から、介護保険制度が導入され、介護認定が成されれば、認知症の方を受け入れてくれる施設に入居が可能となります。

 

介護保険制度では、要介護1~5、要支援などの段階別の介護度評価がなされ、痴呆の評価もそこでされます。

評価に当たってはかかりつけ医の意見書や介護支援専門員(ケアマネージャー)の調査結果が重視されます。

ただし、身体疾患の評価に比べると、認知症に伴う諸症状の評価が低くなりがちです。

 

認知症の介護度に関しては、認知症そのものはもちろんのこと、認知症に随伴してみられる問題行動(徘徊、社会文化的に不適切な行動、性的脱抑制、収集癖など)や精神症状(攻撃性、叫び声、不穏、焦燥、暴言、妄想など)、いわゆるBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)についてもきちんと評価してもらう必要があります。

 

介護保険制度導入当時は、それこそ医師やケアマネージャーに対する教育が十分ではなく、評価方法についても十分ではないといった問題点が多々ありましたが、現在ではその問題点もかなり改善されてきており、認知症に対する問題意識の向上が認められます。

 

認知症の患者を抱える家族は、様々な問題に直面し、疲労し、核家族化が進行している現代社会ではその協力体制すら得られないことがほとんどです。

そんな中、精神的な憔悴から明日への希望も見いだせず、認知症の家族を抱えたまま死を選ぶといったケースの報告も少なくありません。

それは認知症患者と患者を抱えた家族の悲劇であると共に、高齢化社会を迎えた我が国の社会的な悲劇であるともいえます。

 

そうならないためにも、無理をしすぎない、認知症という病気を恥じずに助けを求めることも大切なのだということを知っておいてください。 

 

(Photo by http://www.ashinari.com/2012/06/20-363680.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-05-09掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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