アレルギー
金属アレルギーの治療法は?
知っておきたい!ピアスが原因で起きる耳のトラブルまとめ
ピアスと言えば、過去にはピアス穴を開ける際には、医院で医療用の専用器具を用いて開けるのが一般的です。現在簡易式の穴あけ器具が多く売られていることで、手軽に開けられるようになった反面、細菌感染などのトラブルも多く見られるようです。
今では20代女性の約半数が身に付けているという調査もあるほど、広く普及していますが、使用する前に知っておくべき様々なトラブルやその対処法があります。以下では、6つのピアスに関する症例をご紹介したいと思います。
ピアスに関するトラブルとは?
ピアス装着に関して良く見られるトラブルの症例に次の6つがあります。
1)細菌感染
2)アレルギー性皮膚炎(金属アレルギー)
3)ピアストンネル穿孔
4)ピアスヘッド・キャッチ埋没
5)耳垂ケロイド
6)外傷性耳垂裂
各トラブルが生じる原因、症状、対策については以下の通りです。
1)細菌感染
原因:
ピアス穴が完成する前に、ピアスの取り外しを行うことで、傷口か
症状:
ピアスの穴周囲が腫れる、膿が出る、痛みや痒みの症状が出る等
対策:
ピアスを良く洗浄し、消毒を行う。患部の塗り薬や飲み薬の処方を行う。
2)アレルギー性皮膚炎(金属アレルギー)
原因:
発汗などでイオン化された金属が経皮吸収され、アレルギー反応を起こす。ピアスを開ける際は傷口に直接金属が触れるので、アレルギーを引き起こす可能性が高い。
症状:
赤く腫れ、ただれ、痛みや痒みの症状など
対策:
ピアスを開ける前に、パッチテストを行い、アレルギー症状が出るようならば、チタン製(アレルギー反応が出にくい)のピアスを使用してみる。
3)ピアストンネル穿孔
原因:
ピアス穴を開けてから、完成するまでに途中でピアスを付け替えることで、穴後方を突き破ってしまう。
症状:
出血、細菌感染による腫れ、化膿、痛みなど。
対策:
ピアス穴が完成するまでの1~2ヶ月はピアスを付け替えないこと。付け替えの際はゆっくり行うこと。
4)ピアスヘッド・キャッチ埋没
原因:
ピアスを寝る間も外さず、一日中付けるなどを行っている際に、徐々にかぶれ・化膿し、最終的にはピアスヘッドやキャッチ部分が耳たぶの内部に埋まってしまう。
症状:
赤く腫れ、ただれ、化膿、皮膚内埋没など
対策:
ピアス穴が完成した後は、睡眠中などは外す様にし、耳たぶを締め付けないよう軸の長いものを選ぶようにする。
5)耳垂ケロイド
原因:
遺伝や体質によるものが原因で、ピアス穴などの傷を付けた際に、傷口周辺から赤く隆起します。
症状:
患部が赤く隆起し、重度の例では耳が変形することもある。
対策:
ケロイドが小さい場合は、圧迫療法やステロイド剤投与などの保存療法で対応できますが、大きくなった際は手術による治療が必要。
6)外傷性耳垂裂
原因:
大きく重くぶら下がるタイプのピアスを付けていることで、数ヶ月掛けて徐々に裂けていく場合と、服を脱ぐ際などにピアスを引っ掛けることで、一気に切れてしまう場合などがある。
症状:
患部が腫れ、化膿を起こし、穴が垂れ下がっている場合などで裂けることが多いとされています。放置しても自然に治癒することはなく、経年によって裂け目は広がる。
対策:
手術によって裂け目を縫合する。(単純縫合、Z形成術、W形成術など各医院によって施術方法異なり、仕上がりにもひきつれの有無など変化が見られる。)
アレルギーやケロイド症状を除けば、上記の4つのトラブル(細菌感染・トンネル穿孔・ピアス埋没・耳垂裂)は使用方法を誤らなければ十分に防ぐことが出来るものです。ピアスの穴開けは、手軽で自宅で行えるものとなりましたが、上記の症例の予防法など正しいピアスとの付き合い方の指導も含め、出来ることならば医院にて処置してもらうことが安心安全な方法と言えるものと思います。
アクセサリーなどを選ぶ場合の注意点
■アクセサリーを選ぶとき
ネックレスやピアスなどのアクセサリーには、「ニッケル」という金属が使われていますが、実はこのニッケルが金属アレルギーを引き起こす代表的な金属です。
安価で加工しやすく、更にさびにくいという特徴を持っていって、アクセサリー以外にもメガネのフレームやブラジャーの金具、ベルトのバックルなどにも使われています。
更に50円、100円、500円などの小銭にもニッケルは使われています。汗をかいているときには触らない方が良いでしょう。
最近では「ニッケルフリー」や「ノンニッケル」と表示されたニッケルを使用していないアクセサリーも販売されています。
そしてとくに注意したいのがピアスです。
ピアスの穴を空けた直後は、皮膚がしっかりとできていないため、金属アレルギーの症状が出やすくなります。
穴に通す部分はセラミックやチタンなどでできているピアスを選ぶと良いでしょう。
アクセサリーで皮膚が被れた!金属アレルギーはどのような治療をするの?
ある日突然、金属アレルギーだと診断され、世の中の金属全てが恐怖の対象になるのかと思ってしまうかもしれません。アレルギー反応が出る金属には個人差があると言われています。
◆金属アレルギーの原因を突き止める
何の金属アレルギーだと自覚するには、体のどこに症状が出たかで原因となるものが簡単に突き止められます。手首なら腕時計、首の周りならネックレス、耳たぶならピアスなど、原因となる物を皮膚につけて汗などをかかないようにすれば、症状は治まる場合があります。
◆治療方法
おかしいなと思ったら、早めに皮膚科のお医者様にお薬を処方してもらいましょう。皮膚科では副腎皮質ホルモンの塗り薬(ステロイド外用剤)が処方されるでしょう。お薬を塗れば、症状は1から2週間くらいで治まるでしょう。
金属アレルギーは一度起きてしまったら、原因に対しては何時でも反応が起こり、金属をつけて汗などをかかないようにしなくてはいけません。
◆どうしたらいい?
金属アレルギーが出る条件は、その金属に触れて汗などをかくと、皮膚に金属イオンが解け出て触っている部分に反応が起きます。その金属イオンが皮膚に出ない状態にすれば、その金属反応を恐れる必要はなくなります。
・その原因となったもの(装飾品・腕時計・眼鏡など)を使わない
・金属以外のもので代用
・金属と皮膚の間を遮断(プラスティクコーティングなど)
・汗をかきやすい時期には、金属を遠ざける
◆もう二度とあらゆる金属に触れない?
身の回りには沢山の金属がありますが、それらを全部恐れる必要はありません。金属アレルギー反応が出るのは、ある一定の条件を満たさなければ反応が起きないためです。
皮膚に汗などかき、金属が直接触れている場合に金属アレルギーの症状が出ます。金属全てがアレルギー反応を起こさせるものではなく、金属に対する反応自体も個人差があります。金属だからといって食器を怖がったり、包丁を触らないなどと言う必要は無いようです。
アクセサリー好きな方は残念な場合もあるかもしれませんが、軽度の場合とくに生活に支障がない場合が多いようです。
治療ができない、完治できない金属アレルギー さぁどうしよう・・
金属アレルギーは他のアレルギーと比べると、比較的簡単に判ります。
長時間、体に直接接触した金属の触れていた部分がかぶれた様になったら、その金属に反応してアレルギー性接触皮膚炎を起こしたといえるでしょう。
◆金属アレルギーは怖いものなの?
金属アレルギーは、肌が汗をかいた状態で無ければ金属にさらっと触ってもアレルギー反応がおきませんから、可也簡単に防ぐことができます。
◆金属アレルギーが起こる要因
汗の塩化イオンが金属から金属イオンを溶け出させ、肌がそれに対して反応してしまうことが原因です。
・皮膚に直接触れる金属に対して、皮膚が反応してしまう状態です。
・長時間肌に直接触れている。
・その金属が肌に当たって、特定の部分の皮膚に反応がある。
ネックレス・ピアス・ベルトのバックル・ヘアピン・虫歯の治療に使われた金属など
◆金属アレルギーの治療法は
一度おきた反応の症状はステロイド系の外用薬で治るので、早めにお医者様に相談して、ひどくなる前に治しましょう。
金属に対する反応は、一度出たら、一生涯出るものですから、直接長時間その対象金属にふれないように気をつける必要性があります。
◆一生治らないなんて・・・
「一生治らない」この言葉のインパクトは可也大きく受け止められるようですが、反応を起こす金属を直接長時間肌に密着させなければ、アレルギー性の反応は起こりません。
金属全てがダメというわけではなく、多くの場合は特定のものに限られるようです。
目の前が真っ暗になるような「一生治らない」と言う言葉ですが、これは違う素材のもので代用できるので、大変簡単に被害を抑える事ができます。
簡単に言うと、何らかの金属が肌に触っていて少しかゆみが出てきたら、すぐに肌から離しましょう。
その部分を水で洗って汗の塩分を落としましょう。
(photo by:http://www.photo-ac.com/)
著者: カラダノート編集部