妊娠・出産
早産や流産のリスクも!?妊娠中の“寒気”にひそむ危険性とは?
妊娠初期の症状で、多くの妊婦さんに見られる症状のひとつに「寒気」があります。
この寒気とは、季節やつわりなど、さまざまな原因が考えられています。
実は、寒気の種類によっては、おそろしい危険性を持つ場合があります!
その危険性や、寒気の原因・対処法も見ていきましょう。
妊娠超初期に感じる寒気とは?
妊娠超初期!この時期に感じる寒気とは、背筋がゾクゾクッ!とする風邪の症状に似ていたり、「今日は冷え込んでいるな~」と思うほどに手足が冷たかったりすることから感じる寒気です。
気温の変化も考えられますが、「体温が低い」や「熱はないのに鳥肌が立つ」ような現象が見られます。
妊娠中の寒気の原因
・血液の不足による貧血(血液の循環が悪いため体が冷えてしまう)
・妊娠中の体温上昇のため(体温は高いのに対し、気温が低いという温度差)
・風邪や冷え(実際に風邪症状が出ていたり、体が芯から冷えている)
貧血
妊娠時に感じる寒気には、貧血が原因とされている場合もあります。
体内の血液が不足していることからおこる貧血ですが、これはとても危険なことです。
血液が足りないと、赤ちゃんへ十分な栄養が送られず、赤ちゃんの発達障害を起こすリスクに繋がってしまいます。
貧血で倒れて流産のリスクも・・・などと、貧血には恐ろしい危険性があるのです。
体温が高くなるため勘違いしやすい?
「妊婦さんは湯たんぽみたい」と、皆口をそろえていいます。
そう、妊娠中は普段よりも少しだけ体温が上がってしまいます。
この体温が高くなる現象に伴って、風邪を引いたような寒気を感じてしまいます。
その上、気だるさや食欲不振などの「つわり症状」も出て来てしまうので、尚更風邪を引いてしまったと勘違いしてしまいやすいです。
低体温を引き起こす
「寒気」はママの体温を下げてしまいます。
妊娠すると体温は高くなることが一般的ですが、寒気が改善されないまま生活しているとママの体温は低くなり、低い体温だと血液の循環が悪い・子宮へ血液が送られにくい・頭痛や腰痛を招いてしまうなどの様々なリスクが起こってしまいます。
寒気による胎児への影響は?
寒気が起こす胎児への影響としては挙げられるものに、「冷え」があります。
ママの体が冷えていると、実は子宮も冷えていて赤ちゃんには居心地の悪い環境に。
すると、切迫早産や切迫流産のリスクも引き起こしてしまったり、赤ちゃんが体温の高いほうへ頭を向けることから逆子が治らないという状況になるケースもあります。
「妊婦さんは冷やしてはいけない」とよく耳にするように、ママが「寒い!」と感じてしまうときには、それだけの危険やリスクが起きやすくなっているのだと頭に入れておく必要があります。
症状が悪化する前に早めの対策をしましょう。
妊娠初期の寒気の対処法!
日々の生活で寒気撃退をしていきましょう。
お風呂による寒気対策
まず、お風呂を通じて寒気対策をしっかりと行うのが良いでしょう。
お風呂に入るとき熱いお湯(おおよそ40度から41度以上)が好きな人は、少しお湯の温度を下げて38度ぐらいにしましょう。
実は、このぐらいのお湯の温度の方が、体の芯まで温まりやすいのです。
また、熱すぎないお風呂に入ったほうが、湯冷めをしにくいともいわれています。
できるだけ体を芯から温め、また湯冷めを防ぐことで、寒気を感じることを極力防ぐことができます。
足湯や就寝時の靴下も効果的
お風呂の他にも足湯を日中時間があれば行うと大変良いでしょう。
足を温めるだけでも、血行が良くなり、体全体が温まります。
15-20分程度テレビを見ながら足湯をすると寒気対策としては大変効果的です。
足を温めることは非常に重要で、寝るときには靴下を履いて寝ると朝起きたときの寒気を軽減することができます。
室内の湿度に注意を
室内が乾燥していると寒気を感じやすいといわれています。
そのため、加湿器を利用して湿度をある程度一定に維持することが効果的です。
外出する時も寒気対策を
外出時には、保温効果のあるインナーを1枚着ておくことが大切です。
また、寒い時にサッと羽織れるようにカーディガンなども1枚あるとベストですね。
お腹や腰は出来る限り冷やさないようにすることや、足元も冷やさないように靴下やストッキングなどを穿いて工夫をしましょう。
この寒気対策は決して秋や冬だけのことではありません。
夏場でも冷房が強く効いている場所に滞在する場合には、こうした寒気対策を行うことが非常に重要です。
食生活を変えて妊娠初期の寒気を乗り切ろう
食生活を変えることで妊娠初期の寒気を乗り切るのは一つの方法です。
とりわけ体が温まる以下のような食品を積極的にメニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ねぎ・しょうが・とうがらし・かぼちゃ・たまねぎ・にら・にんにく・だいこん・ピーマン・ブロッコリー・ゴマ・もち米・小豆・にんじん・れんこん・オレンジ・ライチ・鶏肉・いわし・えび・鮭・ひまわり油・紅茶・ココナッツミルク
逆に以下のような食材は体を冷やす食材ですので、できればあまり摂取しないようにしたほうが良いでしょう。
白いパン・豆腐・きゅうり・こんにゃく・しめじ・トマト・はくさい・ほうれん草・レタス・キウイ・スイカ・梨・パイン・かに・はまぐり・あさり・マヨネーズ・バター・コーヒー・緑茶・牛乳・清涼飲料水
ただ食生活を変える上での大前提は、食材は変えても全体の栄養バランスには考慮することです。
寒気対策だからといって偏った栄養を摂取するのは本末転倒です。
基本は、体の中からポカポカ温かくなるような食事をすることが大切です。
さらに胃や腸に優しいと、尚良いです。
飲み物も、冷えたジュースなどよりは、体温ほどの温度や、またはホットドリンクを飲みましょう。
しょうがやレモンなどを使用して、悪阻・食欲にあったオリジナルなものを作るのも、楽しいですね。
(photo by: http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部