妊娠・出産
妊娠中期に気を付けたい病気~妊娠高血圧症について~
妊娠5カ月~7カ月の妊娠中期に重要なのは体重コントロールです。
つわりが治まると普段より食欲旺盛になりますが、急激な体重増加は「妊娠高血圧症」につながり危険です。
妊娠高血圧症とは?
妊娠高血圧症は妊娠後期に表れる疾患の総称で、主に「高血圧」「蛋白尿」の症状が現れます。以前はこれに「むくみ」の症状を合わせて「妊娠中毒症」と呼ばれていましたが、現在では外して考えられています。しかし、むくみも妊娠高血圧症の症状として出やすいので、妊娠後期には注意しておきましょう。
なりやすい人
・肥満体型
・初産婦
・高齢出産
・多胎妊娠
・過去に妊娠高血圧症になった人など
どんな症状?
さまざまな研究がされてきましたが、妊娠高血圧症の原因は不明です。妊娠初期に胎盤が形成される段階で身体がうまく対応できず、ママの身体に異常が広がってしまうとも言われています。妊婦さんの5~10%に起きる疾患です。
重症化すると、次のような影響も現れます。
・赤ちゃんに酸素が十分に与えられない
・赤ちゃんの発育不良
・胎盤剥離
・早産
・母体死亡など
治療
治癒のためには出産してしまうことが一番です。軽症の場合は出産まで安静にすること、重症の場合は入院して投薬治療や帝王切開などの処置もとられます。
肥満は危険
妊娠高血圧症に肥満は大敵です。妊娠中は体重が増えるものですが、体重増加量のめやすをオーバーしないよう管理しましょう。
とくに、つわりが治まり安定期に入る妊娠中期には食欲が増進するので、バランスの良い食事をこころがけ、高カロリーのものはなるべく控えましょう。
<体重増加量のめやす>
①やせ体型(BMI18.5未満)
・妊娠全期間を通して:9~12kg
・妊娠中期~出産まで:300~500g/週
②ふつう体型(BMI18.5~25)
・妊娠全期間:7~12kg
・中期~出産まで:300~500g
③肥満体型(BMI25以上)
・妊娠全期間:5kg
・中期~出産まで:医師との相談
妊娠中期には普段よりも食欲旺盛になってしまうママもいます。「絶対に食べない!」と決め込むと、かえって食べ物が気になってしまいます。食べたいときには適度に食べ、質の良い食事を摂るようにしましょう。
(photo by http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部