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生活習慣病

降圧剤を服用してだるい…その理由とは?高血圧の薬物療法

 

高血圧の状態とは、心臓が血液を体の隅々まで押し出す力が強い状態を言います。強い力で押し出される血流に血管は耐えなければならず、やがて耐え切れなくなった血管が破れたり、動脈硬化をおこすなどしてしまいます。

 

降圧剤の副作用

高血圧症の治療ではよく降圧剤が用いられます。降圧剤を使用すると高くなっている血圧を簡単に下げることができます。

 

容易に効果を得ることのできる薬は副作用の重いものがありますが、高血圧症で用いられる降圧剤は副作用の少ない薬で、重大な副作用が起こることは極めて少ないです。

 

しかし薬ですから副作用かな?と疑いたくなるような症状が見られることがあります。

 

副作用とだるさ

降圧剤を服用すると「体がだるい」とか「元気がでない」といった症状が出ることがあります。これもひとつの薬の副作用と考えることができます。

 

だるさの理由1

降圧剤を服用し始めて1ヶ月くらいの間、体がだるいと感じることがあります。こうしただるさは多くの場合、副作用とは少し違います。

 

近年の降圧剤は血圧を下げる効果がすぐに体にあらわれ、早く血圧を下げることがあります。病気を治すという観点から言えば薬がはやく効くのは歓迎すべきことなのですが、それまでずっと血圧が高い状態で過ごしてきたため、外から血圧を強制的に下げられてしまうと、その変化に体がついていかないためにだるさを感じてしまうのです。

 

だるさの理由2

だるさが薬を服用した直後に見られることがあります。上記で近年の降圧剤はよく効くと書きました。

 

人の体質あるいはその人が合併している病気、障害を受けている臓器によっては薬がよく効きすぎてしまって、血圧が低くなりすぎてしまう、つまり低血圧になってしまう場合があります。

 

低血圧になると血の巡りが悪くなって全身への酸素や栄養の供給がうまくいかなくなります。そうすると体がうまく動かせなくなり、だるい感じがするのです。

 

しかし、他の薬との併用や患者の体質によっては、重大な副作用としてだるさが起こることもありますので、気になる場合は医師に相談しましょう。

 

高血圧で2種類以上の薬が処方されるのってなぜ?

高血圧治療に使用される薬はいくつかありますが、降圧効果においてそう大きな違いはありません。そのため降圧薬の処方においてはそれぞれの薬の他の効果、副作用を考えて、患者さんへの向き不向きに沿った処方がなされます。

 

2種類以上の薬が処方されることがある

他の患者さんは処方される薬が1種類なのに、自分だけ薬の種類が多い、となると不安に思ってしまうかもしれませんが、一概に薬の種類が多いことが悪いこととは言えません。むしろ1つの薬を多く服用するよりも種類を増やして服用した方が副作用が分散されて出にくくなったり、小さい副作用で済むことや、降圧効果も大きくなることがあります。

 

「カルシウム拮抗薬」+「ACE阻害薬」

カルシウム拮抗薬は血管の収縮を妨げて、拡張してくれることで血圧を下げる薬ですが、この血管の拡張作用は動脈にしか影響を及ぼさず、静脈には作用しません。動脈だけが拡張されるということは、心臓から末端へ向かう血管は広がっているのに、末端から心臓に帰ってくる血管は狭いということになり、血流が滞りやすくなるということです。ここで現れる症状が下肢のむくみで、これがカルシウム拮抗薬の副作用と言えます。

 

これにたいしてACE阻害薬を併用してあげる方法があります。ACE阻害薬は静脈も拡張させる働きを持っていますので、下肢のむくみも改善されやすくなります。

 

「β遮断薬」+「α1遮断薬」

交感神経から放出される物質が心臓にあるβ遮断薬に結び付くと心臓の拍動が高まり、血圧があがります。この結びつきを遮断するのがβ遮断薬なのですが、この副作用として心臓の機能低下による手足の冷えがあります。

 

この場合、末梢の血管を広げる効果を持つ、α1遮断薬を併用してあげると冷えが改善されやすくなります。

 

飲んでいる薬の副作用は我慢する必要はありません。薬の服用の仕方によって改善できる場合もありますから、医師に相談してみましょう。

 

 

カルシウム拮抗薬って、骨がもろくならないの?

年齢が上がると共に高血圧などの生活習慣病を発症する人が増えていきます。日本においても高齢で高血圧を発症している人は多く、通院して薬などを処方してもらっている人も多くいると思います。

 

最も使用されているカルシウム拮抗薬

血圧を下げる薬として多く使用されているのがカルシウム拮抗薬という降圧剤です。このカルシウム拮抗薬というのは、血管を広げる作用を持つ薬剤です。動脈の血管壁には平滑筋細胞でできた筋肉の層があり、この細胞が収縮することで血管が収縮し、血圧の上下に関係します。この細胞の収縮の引き金になるのはカルシウムイオンなのですが、カルシウム拮抗薬ではこのカルシウムイオンの通り道をふさぐことによって、血管を収縮させないようにし、血管をひろげて血圧を下げる効果を得るのです。

 

カルシウムの吸収に関係しない?

カルシウムというと、骨や歯を形成するものです。そのカルシウムに働きかけるということは、体のカルシウムに何か影響を及ぼしてしまうのではないかと思ってしまう人も多いようです。特に高齢になると骨粗鬆症の心配などもありますから余計に気になります。特に薬剤の名前がカルシウム拮抗薬ですから、カルシウムの吸収を阻害されてしまうのではないかというイメージを持ってしまうようです。

 

カルシウムの吸収に関係しない!

実際カルシウムの吸収を阻害するということはありません。カルシウム拮抗薬はカルシウムが細胞の外から中へ移動するのを抑制するだけで、体の中のカルシウム総量が減るわけではありません。ですからカルシウムの摂取量が影響されるということはないのです。

 

カルシウム自体は体を形作るのに重要な要素です。カルシウム拮抗薬というのは血管平滑筋や心筋に特異的に作用するとされている薬剤ですので、現段階で心配ないものとされています。

 

患者によって使い分けられる「ACE阻害薬」

高血圧治療で使用される薬剤のひとつにACE阻害薬というものがあります。この薬剤は血圧を上げる物質をつくらないようにしてあげることで血圧を下げる薬です。

 

ACE阻害薬

血管を収縮させ血圧を上げる作用をするアンジオテンシンⅡというホルモンがあるのですが、そのホルモンの生成を阻害するのがACE阻害薬です。アンジオテンシンⅡというのは血圧を調整する仕組みの中でも大きい役割を担っているもので、血管を収縮させるほか、腎臓でのナトリウムや水分の排出を抑えて血液量を増やし、血圧を上げる作用もあります。

 

ACE阻害薬はいくつか種類に分けることができます。

 

イミダプリル

エナラプリル

デラプリル

シラザプリル

キナプリル

テモカプリル

ペリンドプリル

 

効果によってこれらの薬を使い分けます。ACE阻害薬には服用者の2~3割に空咳があるのですが、その空咳の発現頻度が低いものを選べばイミダプリルを選びます。基本的にACE阻害薬は効果のあらわれ方が緩やかですが、その中で即効性を求めるならばデラプリルを選びます。また有効域が広いもので言えばペリンドプリルといった具合に、患者さん自身の状態や、併発している疾患などを考慮した処方がなされます。

 

合併症のある人に向くACE阻害薬

ACE阻害薬は心臓や腎臓によい影響を及ぼします。特に心筋梗塞、心不全、糖尿病性腎症を合併している人に向いている薬剤だとされています。

 

ただしこんな人には不向きなACE阻害薬

アンジオテンシンⅡは胎児の発生に深く関係しているとされている物質です。そのため妊娠中の高血圧患者さんはもちろんのこと、これから妊娠を希望する女性にも基本的にACE阻害薬は使用しません。

 

ACE遮断薬は腎血管性高血圧の場合にも効果的ですが、腎動脈の狭窄のある場合や、腎機能が悪い場合には向きません。

 

降圧薬のABCDルールってなに?~高血圧の薬物治療~

高血圧の治療には、高くなった高血圧を降圧薬によって調節する薬物治療があります。しかし高血圧の原因はその人の年齢や生活習慣によって大きく異なり、それぞれに全く異なる機能の降圧薬が必要となるのです。

 

そのため高血圧の薬物治療にはABCDルールというきまりがあります。

 

このABCDルールによって、高血圧患者の年齢層により処方する降圧薬を指定しています。

 

・若い年齢の高血圧患者

→AとBであるACE阻害薬やβ遮断薬

 

・高齢者の高血圧患者

→CとDのカルシウム拮抗薬と利尿薬

 

■降圧薬のABCDルール

1.若い高血圧患者

●A=ACE阻害薬・アンジオテンシン受容体拮抗薬

レニンアンジオテンシンの働きを抑えてくれる薬

若い人はレニンアンジオテンシンが活発に働いているため

 

●B=β遮断薬

交感神経の働きをおさえる

緊張やストレスによる高血圧に有効

2.高齢者の高血圧患者

●C=カルシウム拮抗薬

血管の抵抗を緩めて血圧を低くする

 

●D=利尿薬

水分の排出による血圧低下

 

高齢者になればレニンアンジオテンシンはあまり働かない

 

■高血圧の原因は一つとは限らない

ABCDルールはあくまで年齢層によって高血圧の原因を分けているだけであって、それにストレスや喫煙などを加えると非常に複雑化します。

 

勿論そうした複合した高血圧原因は一つの降圧薬では不十分なこともあるでしょう。そのため降圧薬は二つ、もしくは三つ以上の種類の降圧薬を併用することもあるのです。三つ以上の服用の場合は、一つに必ず利尿薬を含める必要があると言われています。

 

(Photo by: [http://www.ashinari.com/])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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