カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 生活習慣病 >
  3. 高血圧 >
  4. 薬物療法 >
  5. 注意点 >
  6. 降圧効果はあった?高血圧の改善薬「ディオバン」のデータ操作

生活習慣病

降圧効果はあった?高血圧の改善薬「ディオバン」のデータ操作

 

降圧剤のひとつであるディオバンのデータ操作が問題になったのは、ディオバンが新薬としてのピークを過ぎたときで、その後より安価なジェネリック医薬品として切りかえていこうとしていたところでした。ディオバンは売り上げの非常に良かった薬で2011年には約1200億円と医療用医薬品で最も売れていました。

 

 

一連のディオバンに関するデータ操作の事件では、京都府立医大、東京慈恵会医大などでデータ操作などの不正が確認されました。こうしたデータ改ざんは、臨床研究の論文においてディオバンを販売する製薬会社の元社員によってデータが操作されたと発表されています。

 

どんなデータを操作した?

報道された調査報告では、大学が保有していた数百人分のデータと最終的な統計データを比較したときに、数十人の血糖値に違いが見られたそうです。具体的には患者が薬を飲み始めてから半年後、1年後の血圧が操作されており、こうした操作は統計解析をする段階でなされたと考えられ、上記の元社員が行ったものとされています。このようにして操作されたデータは製薬会社の看板商品であるディオバンを医師などに売り込む際に使用されており、データ改ざんに関与した元社員は非常勤講師だった大阪市立大として名前が掲載されていました。

 

どんな目的でデータを操作した?

上記のように、実験において患者が薬を飲み始めて半年後、1年後の血圧値が操作されていました。しかし実際はどうだったかと言うと、ディオバンを服用した患者の方が平均の血圧値はそれ以外の薬を飲んだ患者よりも低かったのです。しかしこの状態では脳卒中が減った原因が、ディオバンによるものなのか、ディオバンによって血圧がより下がったためなのか分かりません。もし血圧がより下がるのであれば、他の疾患の危険が減るのは当然と言えば当然と言えます。そのため、ディオバンとそれ以外の薬の血圧値に対する効果を同じにすることによって、「ディオバンが脳卒中などの病気を防いだ」という主張が展開しやすくなったのです。

 

 

ディオバン自体の降圧効果は正しいのですがこうしたデータ操作によって、この製薬会社だけでなく、この業界全体の信頼を失う結果になってしまいました。

  

 

(Photo by: [//www.ashinari.com/2009/06/07-021863.php])

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

注意点に関する記事

妊娠中でも使用する降圧剤…危険性も知っておこう!

高血圧の治療に使用する降圧剤には様々な種類があります。 どれも降圧効果はそ...

データ改ざんされた降圧剤 何故こんなに使われていた?

            ノバルティスファーマ社の「ディオバン」(一般名:バルサ...


高血圧の薬~カルシウム拮抗剤がなぜ好まれるのか?~

      日本人は40歳を境目に、高血圧になる方が増えると言われています。...

Ca拮抗薬の注意点

  降圧作用を持つCa拮抗薬ですが他の降圧薬とは違う特徴があります。  ...

カラダノートひろば

注意点の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る