生活習慣病
糖尿病でもおやつに市販のお菓子を食べてもいい?ポイントは選び方!減塩のポイントをご紹介!主食抜きダイエット?どんな食事療法?
糖尿病の食事療法において気をつけなければならないのが、何と言っても「カロリー量を制限しながら、体に必要な栄養素をバランスよく摂取すること」です。
そんな、食事療法ですから高カロリーで栄養素が少ない市販のお菓子などは控えるようにしなければなりませんが、選び方さえ注意すればお菓子を食べることも可能になります。
◆糖尿病でのお菓子の上手な選び方
一概に「お菓子」と言っても、ケーキや饅頭そしておせんべいなどといった様々なものがあります。多種多様なこれらのお菓子の中で、どのようなものを選ぶのが良いとされているのでしょうか?
一般的には洋菓子は和菓子よりも脂質が高くさらに高カロリーな場合が多いので、ケーキよりも饅頭という風に、洋菓子よりも和菓子を選ぶようにするといいかもしれません。
また、食物繊維を多く含んでいるものは腹持ちが良く、さらに血糖値の上がり方も緩やかなので、そういったものを選ぶのも工夫の1つです。
「お菓子=甘いもの」とするならば、お菓子ではないけれど甘いもの、例えるならばサツマイモといったもので代用するという手段もあります。サツマイモは食物繊維だけでなく、多くの栄養素も含まれているので、この場合でしたら食事をその分減らしても、1日の栄養バランスが崩れることはありません。
さらに、最近では低カロリーなお菓子が様々な会社から売られています。そういったお菓子の商品は、急激な血糖値の上昇を抑えるといった工夫がされているものが多いので、糖尿病患者の方でも、そういったお菓子を食べても、ほとんど血糖値が上がらないという方がいらっしゃいます。
このように、お菓子でも上手に選び、きちんと量を守って食べさえすれば、お菓子を無理に我慢する必要はないのです。
糖尿病でも市販のお菓子をおやつにできる!ポイントは選び方
糖尿病患者の方の食事には様々な制約がつきものです。
その制約ばかりに気を取られがちになってしまうため、お菓子やチョコレートといったスイーツを、絶対に食べてはいけないかのような誤解が生じていますが、絶対に食べられない・食べてはいけないということではないのです。
食べられない・食べてはいけないのではなく、食べる量をきちんと考えなければならないということなのです。
実際にどういうことなのかというと、食事療法ではバランスの良い食事を心がけることを目的としているわけですから、食べるそのお菓子の栄養成分をチェックし、食べる量をコントロールすればいいわけです。
◆お菓子やスイーツを選ぶ上でのポイント
・甘いものばかりに気をつけては駄目
おせんべいやポテトチップスなどの甘くないものでも、実は炭水化物で糖質が含まれているため、気を付けなければなりません。
・米や粉系の材料を多用しているものには注意
おしるこ、おはぎ、そして大福といった「小豆+米や粉系の材料を多く使用している食べ物」はどこをとっても炭水化物の塊ですので、特に注意しなければなりません。
・高カロリー・高エネルギーの組み合わせは要注意
チョコレートにバナナ、生クリームとチョコレートといった「高カロリー、高エネルギーの食べ物の組み合わせ」にはかなりの注意が必要です。
お菓子は基本的に糖質の塊であることが多いジャンルの食べ物ですから、これらを食べた場合には食事の方で糖質の摂取量を調整する必要があります。
また、糖尿病を悪化させる原因の1つとしてストレスが挙げられます。
ですから、我慢し過ぎによるストレスでかえって糖尿病を悪化させることのないように、調整しなければなりません。
ですが、このときに「ストレスになるから我慢しない」のではなく、我慢しすぎない程度にきちんと管理する必要があるということを忘れてはなりません。
糖尿病でも減塩が必要なのはなぜ?減塩のポイントをご紹介!
糖尿病の食事療法といって真っ先に思いうかぶのが、糖質制限だと思います。
そして、適切なカロリーでバランスのとれた食事をとることが大切です。
しかし意外と知られていないのが、減塩も非常に重要だということです。
なぜ減塩が大事なの?
まず、塩分をとりすぎると高血圧になりやすいです。
高血圧も、糖尿病と並ぶ日本人の生活習慣病のひとつです。
糖尿病と高血圧、二つともなっている人は非常に多いです。
糖尿病の人は、血液が糖質でドロドロになりやすいので、血流が悪くなったり動脈硬化をおこします。
そのうえ高血圧になると、動脈硬化はさらに進行します。
体の毛細血管に負担をかけるので、糖尿病腎症や糖尿病網膜症などの合併症になりやすくなります。
糖尿病腎症になると、腎機能が落ちるためつくられる尿の量が減り、代わりに血液量が増えるため血圧が上がります。
さらに、腎臓が腎臓の血流量を増やすため、血圧を上げるホルモンを分泌して腎性高血圧になるという悪循環に陥ってしまいます。
減塩するには?
以下が、減塩をとりいれた食事療法のためのポイントです。
・塩分は一日7g以内におさえる(ドレッシングなどの塩分も含まれる)。
・食べ過ぎず、適切なカロリーを守る。
・お味噌汁、スープなど塩分が多い汁物は一日1杯。
・野菜、果物を多くとるようにする。
・醤油、ソースはかけるよりもつけて食べる。
・漬物などはひかえる。
・お弁当や外食も塩分が高いのでひかえる。
・スパイスや酢、ハーブなどの調味料を利用して味に変化をつけ、代わりに塩分を減らす。
・とろみをつけると味がからみやすく、塩分ひかえめでも満足しやすい。
減塩をとりいれて、高血圧や糖尿病の合併症を予防しましょう。
主食を抜くことで血糖値を改善できる?これってどんな食事療法?誰でもやっていいの?
糖尿病でも健康でも、食事から糖を取り込めば血糖値が上がります。それでも生きる上で食べることは欠かせません。ですから糖尿病患者さんは常に血糖値が上がる可能性を含んだまま、治療を続けていくことになります。
だったら糖をとらなければいい!
食事の中で最も糖を多く摂るのは、何と言っても主食である炭水化物からでしょう。
ご飯やパン、麺といった炭水化物にはたくさんの糖が含まれており、これらは基本的には毎日たくさん食べるものです。
主食に据えられているからこそ、それから受ける血糖値の影響は大きいです。それが血糖値を左右する中心的役割になっているのですから、それを見直すことで血糖値の改善が望めるかもしれません。
主食を抜くとどうなるのか?
もちろん摂取する糖の量を減らすことができれば、血糖値の上下動が減ります。
血糖値は上がりすぎたり下がりすぎたりすることが良くありませんから、その変動を抑えられるのは非常に意味のあることです。
主食を抜くことで血糖コントロールがしやすくなるのですね。
でも主食を抜くって嫌!>
書籍などで紹介されている方法では、完全に主食をゼロにするということは言われていません。
もちろん炭水化物以外にも糖が含まれる食べ物はたくさんありますから、主食をゼロにしても他のもので糖の摂取は補えます。
しかし、「炭水化物がスキ!」という方もいますよね。そんな場合、主食をゼロにすると、食事の楽しみを無くしてしまいます。
食べるなら昼食>
では炭水化物を食べるとしたら、どれくらいなら食べてもよいのでしょうか?言われることがあるのは1日あたり120g前後だそうです。
その点は医師との相談によってになりますから、個人差もあるでしょう。
そして食べるとしたら昼食で食べることが勧められます。
というのも人の血中の糖の量は1日の中で変化します。大きく言えば午前中が多く、午後が少ないのです。
そのため少なくなる午後に向けて食べるのが最も良いとさているようです。
血糖コントロールやダイエットで悩んでいる人へ
こうした糖質制限の方法は、血糖コントロールがうまくいっているならばする必要はないでしょう。
一方で血糖コントロールがうまくいかなかったり、ダイエットが課されていてもそれができていない人には向いています。
あるいは食事療法でストレスを抱えている人にもよいかもしれません。
興味があれば一度担当医と相談してみてください。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/2013/08/29-381398.php])
著者: カラダノート編集部