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アルコール依存症の症状と怖さ ~アルコール依存症者の離脱症状とは?

何度も何度も「お酒をやめるから」と宣言しては、元に戻ってしまうアルコール依存症者。それは意志が弱いでは片づけられない離脱症状が伴うためです。

 

▼断酒するとやってくる…離脱症状

大量にお酒を飲んでいた人がお酒をやめると、程度は様々ですが、ほとんどの人が離脱症状を経験します。

 

アルコールが体内に入ってくることが習慣化されると、身体はお酒が入ることでバランスをとるようになります。そうなった身体は、アルコールが入ってこないと、様々な異常症状にみまわれます。

 

・自律神経症状・・・吐き気、大量の汗、激しい動悸、不眠、下痢、食欲低下 など

・情緒不安定・・・イライラする、ピリピリする など

・脳機能障害・・・幻聴・幻覚・興奮・発熱・手や全身のふるえ・激しい錯乱 など

・けいれん発作・・・てんかん など

・異常妄想・・・追跡妄想、嫉妬妄想 など

 

アルコール依存症者は、離脱症状をおさえるために、職場であってもこっそり飲酒をしたり、しっかりと運転するために飲酒運転までして、悪循環に陥っていくのです。

 

▼強い離脱症状がおきたら

軽い動悸がする、眠れないなど、軽い離脱症状なら禁酒を続けることで、アルコールが体に入らない元のバランスをとり戻し、いつしか離脱症状が落ち着いていきますが、飲酒歴が長い人などは強い離脱症状が起こりやすいです。

 

てんかんが起きる方も大変多く、錯乱や妄想により事件をおこすこともあります。私の知っている方は灯油を家じゅうにばらまいて火事を起しました。病院へ入院していても、保護室に隔離する処置をとらなければならないこともあるほどです。

 

もしかして、私たちが目にする悲惨なニュースの中には、アルコール依存症が原因で起きているものもあるかもしれません。

 

上記の理由からも、アルコール依存症を自分や家族だけで治そうとすることは大変難しく、危険をはらんでいます。本人がやめると決意したなら、家庭内で禁酒に取り組むのではなく、専門病院に足を運び、医師と二人三脚で取り組みましょう。

 

アルコール依存症者の典型的症状…DV・虐待問題

アルコール依存症者は、飲んで暴れたり、暴言を吐くことと切り離せません。しかしその実態は、日常でなかなか外へ語られることはない。妻はそんな夫をひた隠しにするし、子どもはどこかそれが当たり前だと思って育つ。またはそんな家族がいることを恥ずかしいと思い外へ話さない。それでも、そのDVや虐待の負荷は、家族自身を衰弱させ「死にたい」と思ったり、患者を「殺したい」と思うまでつらいものです。

 

▼ DV(暴力)・虐待症例

私の知っているアルコール依存症者の例です。

 

◎大手サラリーマンのストレスを抱える男性

大手サラリーマンの人事部長をする男性。派遣ぎりや、人員削減など仕事でのストレスからか、飲酒がひどくなり、アルコール依存症状態に。会社ではまじめすぎて、仲間からは嫌われていますが、なんとか仕事に通う日々。

 

退社後は毎日どこかで酒を飲み、毎夜のように深夜になってから、「今どこにいるかわからないけど、迎えに来てくれ」と電話があり妻は探して迎えに行く。休日は始終酒浸りで、子どもや妻、同僚の悪口を言い続け、エキサイトしてくると、モノをなげたり破壊行動を始める。

 

子供は男性に寄り付かず、精神的苦痛で妻は脱毛症に悩まされながらも、夫が仕事を辞めることになるのを恐れ、酒を与え、暴言に耐える日々を送っていました。(その後、男性は道路で飲酒により失神しているところを車に引かれ、脳挫傷が原因で死亡)

 

◎とある男性開業医

オーバーワークから来るストレスをまぎらわすために、隠れ飲酒など、連続飲酒をしつづける男性開業医。看護師の妻は生活が変わることを恐れ、見て見ぬふりで夫の依存症を放置。医師には予備校生の息子と高校生の娘がいるが、予備校生の息子に対してだけ、成績が悪い、お前は馬鹿で困ると言って、暴力をふるい続けました。暴力を受ける息子は、親に隠れて妹に暴力を続け、妹が解離性同一性障害を発症。母はやっと息子の暴力を知り、夫の依存症とむきあうことを決意しました。

 

 

以上のように、飲酒問題が出ているにも変わらず、家族が隠ぺいすることが特に、DV・虐待をひどくしています。夫に逆らって、生活に困ったらどうしよう…もともと優しい人だったから、何かきっかけがあれば変わるはず… 収入に支障をきたすと思えば、子どもがいる場合は特に迷いが出るのは当然かもしれません。

 

しかし結果として、妻も子供たちも長い長い心の葛藤をかかえ、その時の生活を続ける事よりももっと大事なものをたくさん失うのです。

 

アルコール依存症患者から虐待を受けている家族は、まずは自分たちが変わることが必要です。むやみに近寄らない、酒を飲んでる時のいうことは聞かない、必要があれば彼をおいて夜逃げや別居も有用です。そうして家族の態度が毅然としたものに変化すると、本人も自分を変えようと動き始めることは多いです。

 

私の父はアルコール依存症で母とともに、DVを受け続けました。母子ともに奴隷のように気を使い過ごし続けましたが、私は中2の時に、父と口を利かない、顔を合わさないことを決意し実行しました。それをきっかけに、父の私への暴力がぴたりとやみました。

 

私の時代はDVという言葉もなく、相談するあてもありませんでしたが、今は身近に無料で相談に乗ってくれる、精神保健福祉センターが各市町村にあります。その時の生活を変えるのは誰しも不安がつきまといますが、知らず知らず蓄積している自分のストレスは、やがて大参事を招く恐れがあります。自分さえ我慢すればなどと、問題から逃げるのではなく、まずは誰かに相談して、つらく重い堂々巡りから抜け出す道をぜひ、見出してくださいね。

 

アルコール依存症の危険な症状、ブラックアウト!

アルコール依存症でなくても、大量にお酒を飲みすぎて記憶をなくす経験がある人もいることでしょう。アルコール依存症者となれば、もっとやっかいな記憶障害がおこります。

 

▼ブラックアウトの問題

アルコール依存症者は、飲んでいる間を一部またはすべて記憶してないことがあります。これをブラックアウトと呼びます。

 

はじめは大量に飲んだ時だけ、記憶がなくなっていたのに、飲酒が常態化すると、少量の飲酒で、記憶をなくすようになります。

 

私の知っている患者さんにもよくありますが、「ほんの少し酒を飲んだだけで、起きると知らないところにいた。」「けがをしているが理由がわからない」「身に覚えがないのに、友人や同僚からクレームがくる。」など、本人だけでなく、迎えに行ったり、謝りに行ったり、家族も本人も患者のブラックアウトに振り回されます。

 

あまりにブラックアウトが繰り返されると、本人がしらふに戻った時に本人の新たなストレスとなり、ストレスから逃れるため、また飲酒に手を出し記憶をなくす・・・と悪循環は深まります。

 

ちなみに筆者の父はアルコール依存症者で、子供時分は理不尽なひどい暴力を受け続けましたが、私が大人になって確認したところ、私にふるった暴力を一つも覚えてないと言われ、衝撃をうけました。アルコール依存症患者家族にとっても、ブラックアウトは心に深い傷を残します。

 

▼治療の過程で思い出すことも

アルコール依存症者が自助グループに参加すると、あまり記憶がないため、自分について語れないということが多々あります。しかし、病気の治癒が進み、周囲の同じアルコール依存症者の体験談をきくうちに、思い出せなかった記憶が出てき始めることもよくあります。

 

記憶を取り戻すことは、大量飲酒により、周囲に与えてきた仕打ちと向き合うことにもなり、素直に認めることで、家族との絆を取り戻せたり、自分の悪いパターンを見直すことを促します。

 

このように、アルコール依存症者は記憶がないことが多いです。飲酒をしてる時に、何か真剣な話をしたり、アルコール依存症者の話すことを真に受けても、それはむなしく終わるものなのです。何か話し合うときは、しらふを確認してから、行いましょう。

 

夫をアルコール依存症から救えない妻度チェック

結婚した当初は、まじめでおだやかだったご主人。しかし重なる仕事のストレスで、飲酒がひどくなり、気が付けばアルコール依存症ではないか?という状態に。そんな夫をもつ妻の対応が悪いために、アルコール依存症がすすんだり、ずるずると何十年もその状態から抜け出せなくなるケースがあります。

 

どんな妻が救えない妻なのか、アルコール依存症治療の現場で広く使われているASTWA(三重県立高茶屋病院・開発)の質問項目から一部ご紹介します。(かすみがうらクリニックホームページでどなたでも、詳しい項目に分けて診断できます。)

 

▼妻による夫婦関係チェックテスト(ASTWA)抜粋

下記の質問に多く該当する方ほど、要注意です。

特に13個以上当てはまる方は夫の依存症を助長する傾向にあります。

 

◇質問◇

A.わたしは、自分のしたいことを犠牲にしても、夫の世話を焼いてしまう。

B.わたしは、夫の問題でも、自分の責任のように思って、世話を焼いてしまう。

C.わたしは、夫を思い通りにしょうとしてしまう。

D.わたしは、夫の筋道の通らないことでも、 言いなりになる。

E.わたしは、せっかちな行動や、几帳面すぎる行動をする。

F.わたしは、世間体を気にしたり、他人の目を気にしすぎる。

G.わたしは、夫の世話を焼いてないと、不安になったり、物足りない気持ちになる。

H.わたしは、世話を焼き過ぎて、クタクタで嫌になるが、しばらくすると、又同じようにやってしまう。

I.わたしは、「お前は俺を思い通りにし過ぎる」と夫から言われる。

J.わたしは、夫の問題が強く感じられても、肝心なことは言えない。

K.わたしは、掃除・洗濯に夢中になるところがある。

L.わたしは、お化粧やお洒落など、自分のことに関心を向けない。

M.わたしは、夫の不始末を、夫にかわって処理しようと一生懸命になる。

N.わたしは、夫の世話を焼いても、報われなかったり、感謝されないと、腹が立つ。

O.わたしは、自分が気に入らないと、夫を非難したり、責めたり、ガミガミ言ってしまう。

P.わたしは、夫の問題に巻き込まれ易い。

Q.わたしは、小さなミス、小さな出来事でも、気になってしまう。

R.わたしは、自分のことが嫌になったり、落ち込んだり、イライラしたりシラケた気分になる。

S.わたしは、世話焼き女房だなと思うことがある。

T.わたしは、状況をわきまえず、ついつい世話を焼いてしまう所がある。

U.わたしは、夫を思い通りにするために、内心は違うが、ほめたりおだてたりする。

V.わたしは、夫の言動や感情を気にし過ぎる。

W.わたしは、自分がコントロールできない状況ではうろたえてしまう。

X.わたしは、何か始める時、周囲の同意がないと、自信が持てず不安である。

 

上記チェックは他の依存症の夫や妻をもつ場合でも応用できます。

 

 

上記のテストを行って13個以上該当し、夫にアルコール依存症の傾向をうたがったり、他の依存症の傾向がある場合は、自分の行動パターンが依存症を助長していることに気づかなければなりません。「自分の力で夫をなんとかできる」と思うことはきっぱりやめて、外部への相談が必須です。

 

アルコール依存症はアルコールをやめる以外、抜け出す手立てはありません。

「世話を焼きたい」この思いにブレーキをかけられず、アルコールを運ぶ人になっては決して解決しないのです。

 

このような妻を母に持ち、何かの依存症の父を抱えるお子さんは、いくらしっかりしているように見えても、心に影を育てているものです。お子さんがいざ平和な家庭を気付こうとしたときに、妨げになることも多いです。

 

アルコール依存症、または疑わしい場合には、まずは最寄りの保健所、精神保健センターへ相談しましょう。夫を本気で助けるための専門機関を紹介してもらえますよ。

 

家族、夫婦の幸せのために、勇気をだして、新しい一歩を踏み出してくださいね。

 

本人が認めない、アルコール依存症の怖さ

ほどほどで切り上げるつもりが、やめられない。これが、アルコール依存症の一つの特徴です。

 

○ アルコール依存症とは

アルコール依存症とは、アルコールに対して精神的・身体的な依存をしてしまっている状態です。

 

お酒を飲むべきでないときにも「飲みたい」と強く思うなど、強い飲酒欲求があり、飲み始めるとコントロールが利かなくなります。そして、アルコールが体内にある状態を「通常」と脳が判断し、アルコールがなくなると脈が速くなる、高血圧、手の震え、吐き気、イライラなどの離脱症状(禁断症状)が現れる状態です。

 

○ 認識の違い

アルコール依存症は、ただの大酒のみ。本人の意思や家族が止めればなんとかなるもの。そう思っている方は多いのではないのでしょうか。

 

実は、アルコール依存症の患者自身、自分が患者だとは思っていない事が多いと言います。「自分はアル中などではない、失礼な!」と拒絶することも多く『否認の病気』とも言われます。

 

アルコール依存症の患者にありがちな、考え方は以下のようなものです。

・ビールぐらいの軽いアルコールなら大丈夫だろう

・一杯ぐらいなら問題ないだろう

・意思さえしっかりしていれば、飲んでも問題ないだろう

・何年も断酒してきたのだから、飲んでも大丈夫だろう

・やめようと思えば、いつでもやめられるんだ

 

どれも、病気が進行する可能性をはらんでいます。

 

たかがお酒、と考えていても、アルコール依存症の患者はアルコールという「薬物依存」です。そのため、長期間の断酒をしていても、たった一杯、ひと口のアルコールで元の状態に戻ってしまいます。

 

○ どうすればいいの?

自分が依存症だと認めない人を、説得するのは大変難しい事です。病院やカウンセリングなどに連れて行っても、本人には自覚がないのですから難しいのです。他の依存症者を見て、「自分は大丈夫」と思って逆効果になることも。

 

そして本人だけではなく、周囲の人(特に家族)にも影響が及びます。「酒を飲まなければいい人なのに」と。「依存症」という「心の病」であることを認めることが、本人も家族もできないのです。それが、否認の病気、の怖いところです。

 

まず、自分が、家族が「依存症」という病気であることを認め、正確に病気について理解すること。これが、アルコール依存症の治療の、第一歩です。

 

周囲の人間がアルコール依存症を正しく理解していないと、患者の依存症をさらに悪化させる原因になるとも言われています。楽しく飲むお酒に隠された怖さを心にとめておきましょう。

 

自分は本当に関係ない?アルコール依存症の恐ろしさ

アルコール依存症は普段飲む人がなると思いがちですが、実は普段飲まない人でもアルコール依存症になる要素を持っている場合があるのです。

 

お酒が弱かった人が最近少し飲めるようになったり、お酒が嫌いな人がお酒の美味しさに目覚めたり、お酒は一口も飲めないといっていた人が宴会で酔いつぶれていたりという経験はありませんか?

 

アルコール依存症の要素

・飲酒でトラブルや失敗をしたことがある

・二日酔いで家事をさぼった経験がある

・飲酒で記憶を失ったことがある

・飲酒した後に後悔する

・飲酒すると、とことんまで飲んでしまう

・酔いから覚めるとまた飲酒したくなる

上記に一つでも当てはまる人は、依存症になる要素があるので注意が必要です。

 

アルコール依存症への経緯

機会飲酒

宴会、何かの集まりなどの、機会がある時にだけ飲む程度。

  ↓

周期飲酒

飲酒する時は何日も連続で飲み、そのあとしばらくは飲まないが、また飲み続ける。

  ↓

常習飲酒

日常的にほとんど毎日飲酒し、どんどんお酒に強くなっていく。

  ↓

依存症への境界線

お酒がないと物足りなく感じ始める。

お酒の量が増えて、ほろ酔いぐらいでは満足できない。

  ↓

アルコール依存症初期

健康診断などで医師から、または周りの人間からお酒を控えるよう注意される。

飲酒の時間が待ちきれなくなる。

飲酒をしないと寝つけなくなる。

アルコールが切れてくると、汗をかいて寒気がしたり、風邪のような症状が出る。

  ↓

アルコール依存症中期

迎え酒をするようになる。

飲酒をするための嘘をついたり、隠れて飲むようになる。

飲酒が原因で起こるトラブルが多くなる。

お酒の量を控えるよう、試みるけれども成功しない。

  ↓

アルコール依存症後期

連続飲酒…お酒以外のものをほとんど口にせず、常に体にある程度のアルコールを入れておくために、数時間おきに飲み続ける。

離脱症状…アルコールを飲んでいない時に、不快な身体的・精神的症状に襲われる。

肝臓やその他の疾患が悪化し、社会生活・日常生活が困難になる。

 

 

アルコール依存症は、アルコール依存への道に知らない間に踏み入れている場合がほとんどです。

最近では若年者のアルコール依存症が増えてきています。

 

機会飲酒でとどめておくことが理想的ですが、現代社会はストレスやお酒に合う食事が身近にあるため飲酒の機会は年々増えてきています。

 

アルコール依存症を他人事ととらえず、自身や身近な人にも起こりうるのだと心に留めておきましょう。

(Photo by:http://pixabay.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-06掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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