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健康診断・健康管理

『クロレラ』は過去にいくつかの健康被害例がある?!

クロレラ購入の際に、知っておくべき過去の健康被害例と成分誤表示の例とは?

クロレラと言うと、タンパク質、葉緑素、ビタミン、ミネラル等の栄養素を豊富に含んでいるため、現在では総合的なマルチサプリメントとして利用されている方も多いのではないかと思います。

しかし、『クロレラ』と一口に言っても様々なメーカーから多様な加工法によって製造されているのに対し、クロレラと聞けば安心感を持たせるブランド性があるので、個々の製品の正確な安全性に対しては調査が行われていないのが問題であると思います。

 

過去には、クロレラ製品の中には、光過敏症の皮膚炎を起こす『フェオフォルバイド』(クロロフィルが分解して生成)が多量に含まれていたり、その他含有成分に関する誤表示(鉄分くらいしか栄養素として評価できるものが含有されていなかった、水と糖分だけが主成分であった)等の例がありますが、意外に消費者に対しては知られていないのが実情のようです。

 

健康被害や誤表示の含まれる製品を避けるためには、情報開示が少ない(行われていない)メーカーに対しては、積極的に含有成分などについて尋ね等の姿勢が必要である様に思います。

 

以下では、クロレラについての基本的な知識と、過去の健康被害例などを元にその有用性を考えて行きたいと思います。

 

クロレラの製造法について

クロレラとは、大きさ5~10μm程の水中に発生する緑藻類クロレラ科の淡水藻のことを指し、繁殖速度が速く、また栄養価に富むので大量培養による食糧化の研究が注目されている植物です。

 

基本的な培養方法は、クロレラの光合成による増殖です。乾燥の前段階で見られるクロロフィラーゼ酵素失活に関しては、光過敏症の健康被害が出たために、昭和56年に政府から規制が出されていますが、その後同疾患に関する報告が続いたため、双方の因果関係が現在でも議論されています。

 

<クロレラの培養方法について>

クロレラ製造に関して歴史のあるメーカーの製造法は以下のような手順で行われています。

 

1)傾斜培養

クロレラを斜面培地に移動させた後、人工光線を照射し、最適温度条件下で増殖させる。

 

2)屋内フラスコ培養・屋外プール培養

クロレラを液体培地の入った扁平フラスコに移し、炭酸ガスを入れ同時に光を当てると、クロレラは光合成を行いながら増殖する。その後屋外の攪拌機付きのプールに移し太陽光を浴びながら増殖を続ける。

  

3)ろ過・脱水・洗浄・濃縮

所定の濃度になった後に収穫する。まず培養液中に混入した異物をフィルターで除去した後に、遠心分離機で脱水・洗浄を繰り返し行い、さらにろ過する。十分に清浄になったことを確認した上で濃縮する。

 

5)細胞壁打破

クロレラには強靱な細胞壁があり、消化吸収率が悪くなるため『細胞壁破砕法』を行う。具体的には、高い圧力をかけ、急激に膨張破裂させることで、細胞壁が壊れる。

 

6)生菌殺菌・クロロフィラーゼ失活

クロレラには、光過敏症の原因物質 (フェオフォルバイド) を作るクロロフィラーゼという酵素が含まれているので、短時間高温処理を施し酵素を失活させる。

 

7)乾燥・打錠・包装

生のクロレラは腐敗しやすいが、乾燥すると安定化して長期保存が可能となるため、スプレードライヤー法によって乾燥させる。その後、プレス機によって錠剤を成形加工する。同時に各工程の外観検査、重量検査、異物検査、細菌検査、物理特性検査、成分分析検査が行われている。

 

重要成分については、公的規格より厳しい自社規格を設け、さらに公的機関と自社研究室の両方でダブルチェックが行われている。これらの検査にパスした錠粒がアルミパックに入れ包装される。

  

⇒上記の中でも、特に『クロロフィラーゼ失活』に関しては非常に重要であるので、パッケージに記載が無い場合はメーカーに問い合わせるなどの必要も考えられる。

 

クロレラ摂取による過去の健康被害例とは?

上記でも述べましたが、クロレラ摂取によっていくつか健康被害の例がありますので、留意すべき点と共にご紹介したいと思います。

 

<留意すべき点>

◆マウスでの実験結果しかないため、人間にとって必要な摂取量が分かっていない。

◆妊娠中・授乳中の摂取に関しては、安全性に関して十分な情報がない。

◆C型慢性肝炎の患者は鉄過剰を起こしやすいので、鉄を多量に含む場合のあるクロレラの摂取には注意が必要。

◆クロロフィルの分解産物で光過敏症 (皮膚障害) の原因となるフェオホルバイドが含まれることがある。

◆下痢、疝痛、鼓腸 (ガス) 、吐き気、光過敏症などの副作用が報告されている。

◆ワルファリン服用者はビタミンKを多く含むクロレラや納豆を摂取することを禁じられている。

 

<クロレラと関連性が疑われる健康被害の例>

1) 44~71歳5名がクロレラ錠を15~50錠/日、3週間~1年間 摂取した後に、顔や手の甲に発疹や紅斑、浮腫が出現し、クロレラによる光過敏症と診断された 。

 

2) 昭和51~55年の皮膚科雑誌から薬疹報告192例を集め分析したところ、光線過敏症薬疹46例中クロレラによるものが14例あった 。

 

3) 静岡県内の皮膚科医34病院を対象としたアンケート調査で、クロレラが光線過敏症の原因として多数あげられた 。

 

4) アトピー性皮膚炎の既往歴のある17歳男性がクロレラエキス錠を30錠/日、1ヶ月間、クロレラエキスを30 mL/日、2ヶ月間服用したところ、肝機能障害を伴う皮疹の悪化と診断された。

 

5) 74歳男性がクロレラ製剤の服用により、発熱と肝機能異常を認め、肝機能障害と診断された。

 

6) 熱性痙攣の既往症のある9歳男児が、市販クロレラ食品を2ヶ月間摂取し、急性肝不全を発症した 。

 

7) 15歳女性が、全身倦怠感、嘔気、眼球粘膜の黄染、黄疸、肝障害を認め、内服していたクロレラによる急性肝炎と診断された 。

 

8)クロレラおよびスピルナを主成分とする製品から鉛 (0.07~0.75 ppm) 又はカドミウム(0.08~0.16 ppm) 、アルミニウム (1.27~6.77 mg/g) 、鉄 (291~959 ppm) 、マンガン (19.6~168 ppm) が検出されたという報告がある 。

 (国立健康・栄養研究所「健康食品の素材情報データベース」より引用)

 

クロレラによる健康被害は過去のものと思われがちですが、実際2000年に入ってからも数件肝障害や食欲低下などの症状が出ているので、注意が必要です。

 

いわゆる健康食品』には、明確な規格基準が存在していないこともあり、他の健康食品に関しても健康被害の報告が多数あります。購入の前には、一度その安全性について確認してみることが大切です。 

(photoby://pixabay.com/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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