育児
子どもの神経芽腫の症状とは?
小児がんの中で白血病や脳腫瘍に次いで多く見られるのが、神経芽腫というがんです。これは小児の腹部に生じる代表的ながんで、1歳以下で発症することが多く、大部分は5歳以下で発見されます。
神経芽腫とは?
神経芽腫は副腎と言われる、腎臓のすぐ上に乗っている臓器や、交換神経節という背骨の両側にある神経の組織にできやすいがんです。この副腎も交換神経節も体の背面、背中にあるのですが、体の前面、お腹側に向かって大きくなっていくため、お腹の腫瘍として発見されることになります。また交換神経節に生じた場合、交換神経節は首から骨盤まで続いているものなので、症状が見られるのは腹部だけではなく、頚部、胸部、骨盤からも発生することがあります。
症状
神経芽腫の症状は実に多岐にわたります。腫瘍が小さいときには無症状で経過しても、乳児健診の際に偶然に腹部の腫瘤などを見つけることもありますし、たまたまとったレントゲン写真で発見されることもあります。お腹の腫瘤が大きくなることによって、お腹全体の腫れとして気づき、腹部を触ったときにかたいしこりが認められるようになることがあります。しかし、多くの場合は腫瘍が進行するのに伴って転移を起こした後に転移部位で見られるようになった症状をきっかけにして発見されます。例えば骨に転移したときには頭のこぶや、目の腫れ、手足の痛みなどが生じます。
子どもの場合
小さい子どもの場合はそうした痛みをうまく言葉にして訴えられないことがあります。その時には歩き方がおかしくなったり、歩かなくなったりすることによって気づかれることがありますし、不機嫌が続くこともあります。骨髄に移転した場合は貧血によって顔色が悪くなったり、青あざが生じたり、微熱が続いたりします。ほかにも漠然と元気がないと言った症状が続くこともあります。
神経芽腫は子どもの悪性固形腫瘍の中では最も多く見られる病気です。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/2009/03/23-015611.php?category=51])
著者: カラダノート編集部