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気になる病気・症状

じん肺の中でも発生頻度が高い「石綿肺」の原因とは?

    

じん肺とは粉塵(ふんじん)を吸入することにより肺に生じた繊維増殖性変化をメインとした疾患で、原因性粉塵は難溶性で、その多くは鉱物性であるとされています。気腫性変化、気管支、細気管支病変、感染症、がんなどの合併症を伴います。昨今の産業構造の変化に伴い、その種類や症状、病態も多様化している疾患です。


じん肺を引き起こす原因として、吸入する粒子が小さく細長いものほど肺胞に到達し、肺胞マクロファージが貪食され、サイトカインの放出、炎症細胞の活発化、繊維芽細胞尤度、肉芽腫形成、線維化をきたしてしまいます。


中でも石綿(アスベスト)による石綿肺はじん肺の中でも発生頻度が高く、その代表疾患として有名です。


石綿(アスベスト)は、2005年兵庫県尼崎市の石綿セメント会社の従業員と周辺住民の、石綿肺、中皮腫、石綿肺がんなどによる多数の死者発生、さらに駅舎、学校、倉庫などに石綿が飛散する恐れのあるまま放置されていることが報道され社会問題になりました。

 

石綿は細長い繊維状の鉱物で、アフリカ、カナダかどで採掘、船で輸入荷揚げ後、石綿製品工場へ運ばれます。紡績して糸、紐、布に加工可能で、摩擦や熱、酸やアルカリに強く、熱や音、電気を通さないという優れた物性を持ち、比較的安価です。そのため、昭和20~60年代、セメントやれんが、ビニール、ゴムなどに混ぜられ、ボイラーや船舶、車両、配管などの保温・断熱材、建材、ブレーキ、パッキンなどに加工されました。


また防火のためにセメントと混ぜ、鉄骨や壁、天井に吹き付けられ、周辺で働く様々な職種の人が吸入しました。


石綿繊維は体内に取り込まれると、蛋白質に覆われ、鉄アレイ体状の石綿小体となり、数十年を経ても分解されずに体内に残存します。肺の表面に運ばれた石綿繊維は胸膜肥厚班(プラーク)を形成し、プラークは石綿を一定期間吸引したことを示す証拠になります。

 

石綿を吸入するとその濃度、期間に応じて石綿肺、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚、石綿肺がん、中皮腫などの疾患が長い年月を経て発症します。

 

(Photo by://www.ashinari.com/2013/02/20-376523.php )

 

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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