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妊娠の可能性がある方は注意!慢性ベリリウム症の原因と症状とは

       

ベリリウムは主に合金の硬化剤として利用されており、その代表のベリリウム銅合金は航空宇宙産業やX線装置などに用いられています。


ベリリウムは高度な機器類を開発・制作する上では大変重要な鉱物ですが、それらを含有する粉塵は、人体へ吸入されることによって大変強い毒性を示すため、た細心の注意が必要となります。

 

慢性のベリリウム疾患の場合、急性の疾患とは異なり、数週間から20年以上の潜伏期間を伴って発症します。慢性と聞くと、症状的には安定しているのかと思われがちですが、その症状は進行性であり、重篤なものとなります。職業的に塵肺を吸入する環境で発生し、ベリリウム抽出プラント内や工場などで起こるものがほとんどとです。

 

ベリリウム肺症は典型的なじん肺とは発症速度や重篤度、全身への波及率などが異なるため、「慢性ベリリウム症」(chronic beryllium disease)と呼ばれています。

 

症状として
1. 運動による呼吸困難
2. 咳嗽
3. 胸痛
4. 体重減少
5. 疲労
6. 全身衰弱
7. 心機能不全
8. 肝腫・脾腫
9. チアノーゼ
10. 湾曲指
11. 血清タンパクおよび肝機能の変化
12. 腎臓結石
13. 骨硬化症
 
慢性ベリリウム症の症状と進行具合には個人差があり、症例によって状況は異なります。一時的に軽快症状を示すもの、症状が悪性化し、死亡に至るケースもあります。

 

多くの症例で、進行性の肺疾患が認められ、この場合、心臓や呼吸機能不全による死亡リスクの増加を伴うことがほとんどです。死亡率は30~40%の高率を占めるとされ、問題となっています。ベリリウムを扱う作業環境や暴露時間によっては、かなりの高発症リスクを伴いますので、もし作業に携わる場合は、厳密な管理下で作業を行う必要があります。


また妊娠の可能性がある方は、ベリリウムへの接触は避けるべきです。これは胎児への影響を考慮した注意ではなく、母体への影響が問題視されていて、妊婦が慢性ベリリウム症に罹患した場合はその死亡率が通常の倍以上になるからだとされています。


どちらにしても、ベリリウムを使用する際は細心の注意が必要であり、できれば接触をしないことをお勧めします。

 

(Photo by: //www.ashinari.com/2013/03/02-376802.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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