気になる病気・症状
失明の可能性もある緑内障、セルフチェックで緑内障を未然に防ごう!
もしかして…目が眩しく感じるのは緑内障の前兆?!
充血、眼痛など気になる目の症状はたくさんありますが、その中でも光が異常に眩しく感じられるといった場合は、緑内障が原因の可能性がありますので要注意です。
◆光が眩しくて仕方ない
・太陽の光が眩しくてサングラスを掛けないと辛い
・暗いところや夜間に車のライトなどの光が妙に眩しく感じる
以上のような症状を自覚することが多いです。
また、暗い場所ではものが見えにくいために、つまづいたり何かにぶつかりやすくなったという症状もあります、
光が眩しく感じる目の病気には、角膜炎や虹彩炎といった病気などがありますが、視野が狭くなったり、視野の一部がかけて見えるというような緑内障特有の症状も合わせて光が眩しく感じられる場合は、緑内障である危険性が極めて高いです。
◆緑内障の場合だとどんな危険性があるの?
緑内障は放置しておくと徐々に進行していきますから、症状がさらに一層悪化してしまいます。ですから上記のような症状を自覚したら、直ちに眼科に受診し、適切な治療を受ける必要があります。
すでに緑内障を発症した患者さんの中には、光が眩しくて仕方ないと訴える方が多いです。市販されている遮光レンズを使用した眼鏡やサングラスをかけることで、光の眩しさが緩和されるので、目が感じる負担を軽減する効果が期待できます。
また、普段からしばしば頭痛に悩まされていたり、眼精疲労のような症状もあるという方は要注意です。
この症状が緑内障によるものだったら、何かの拍子に緑内障発作が起こる恐れもあります。急性の緑内障は強い症状があり、迅速な治療を施さなければ失明する危険性がある病気なので注意が必要です。
どの病気にも同じことが言えますが、目や体に違和感を感じる時は放置したり自己判断での一時的な対応はせずに、受診して医師に相談することが一番安全です。
ですから、こちらで紹介したような症状に身に覚えがある方は、是非一度受診されることをお勧めします。
他人事だと思っていませんか?要注意!身近に潜む緑内障とは
緑内障は、40歳以上の20人に1人がかかる身近な病気で、その数は年々増えています。
また、日本での中途失明の原因の第1位で、その9割が気付かないまま治療を受けていないと言われています。
緑内障ってどんな病気なの?
緑内障は、眼圧等によって眼球の後ろにある視神経が圧迫されて障害を起こし、視野が狭くなったり 部分的に見えなくなったりする病気です。
緑内障の種類
緑内障のタイプは大きく分けて3つあります。
原発緑内障
・眼圧が挙がる原因が特定できない。
・房水の排出の異常のあらわれ方で、原発開放隅角緑内障、原発閉塞隅角緑内障、その両方をもった混合型緑内障の3つに分類される。
・原発開放隅角緑内障のうちの1つである正常眼圧緑内障は、日本人に多い眼圧の上がらないタイプの緑内障。
・高齢者が多く、加齢や近視がリスク要因になっている。
続発緑内障
・体や眼のほかの病気や薬に副作用が原因で起こる。
・隅角が開放するタイプと閉塞するタイプの両方ある。
発達緑内障
・生まれつき隅角に異常があって房水の排出がうまくいかない。
・約80%は生後1年以内に発症するが、ある程度成長してから症状が出ることもある。
緑内障の症状
・初期は自覚症状がほとんどありません。
・視神経障害がおきてから、視野欠損になるまで10~20年と病気の進行が緩やかです。
・原発閉塞隅角緑内障で突然隅角が閉じると、眼圧が急激に上がる急性緑内障発作で以下のような症状が合われます。
・光の周囲に虹が見える
・眼がかすむ
・視力が低下する
・眼の充血がひどい
・強い眼の痛みを感じる
・激しい頭痛する
・吐き気がする
緑内障の検査はどういうもの?
緑内障は、
問診・視診
視力検査・屈折検査・・視力低下のチェックなど。
細隙灯顕微鏡検査・・眼球の状態を見る。
眼圧検査・・・眼の中の圧力を調べる。
隅角検査・・・眼圧を調整する房水の出口の様子を調べる。
眼底検査・・・網膜の血管や神経を調べる。
視野検査・・・見える範囲と感度を調べる。
といった検査結果で診断されます。
定期検診などでいずれかの検査に異常があった場合、必ず再検査を受けるようにしましょう。
日常生活で気をつけること
①適度な運動でストレスをためない。
②コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインを含む飲み物は控える。
③禁煙。
④飲酒は控える。
⑤和食中心の食事。
⑥ステロイド剤の長期使用は眼圧を上げることがあるので、使用前に眼科医に相談する。
⑦定期的な受診。
⑧薬を続ける。
近年、緑内障は若年化・増加傾向にあるといわれています。
緑内障は加齢とともに増え、そのままにしておくと失明の危険がある病気です。
緑内障は、早期発見、早期治療が大切なので、40歳前後の方は、1年に1度定期検査を受けることをお勧めします。
緑内障自己チェック!
緑内障では定期的な自己チェックが大切です。
自己チェックの方法を紹介します。
■自己チェック方法
1,眼球に弾力性があるか?
目を閉じて、まぶたの上からそっと眼球を触ってみましょう。
普段からこの感触を覚えておけば、緑内障では目が硬くなったよ
うに感じます。
ただし押しすぎないように注意しましょう。
2,光に虹が見えるかどうか?
電灯を見た時に、光の周りに虹のようなものが見えるかどうか確認してみましょう。
もしも見える場合は、急性緑内障のサインかもしれません。
3,視野は欠けていないか?その1
新聞や細かいカレンダーなど、小さい文字で埋め尽くされた紙面のある位置に印を付け、片方の目をつぶって、もう片方の目で目印を見つめてみましょう。
右目で見た場合、目から30センチ離すと、目印の約8センチ右側あたりが見えないはずです。
これが盲点です。
これ以外に見えない部分がないかチェックしましょう。
4,視野は欠けていないか?その2
左目を閉じ、右目の前に左手の指を立てます。
右目は指を見たままで、右手の指を動かして見える範囲を調べてみましょう。
正常であれば、耳側が90度、鼻側が60度まで(鼻の頭くらいまで)見えるはずです。
同じように左目でもチェックしてみましょう。
■定期的にチェックを!
緑内障の症状はゆっくり進行するので、チェックは定期的に行いましょう。
前回と比べて見え方の違いがないか、長期的な変化などにも注意して記録を取るとよいでしょう。
失明の可能性はどれくらい?自分で気づきにくい目の病気「緑内障」
年齢を重ねると目の病にかかる可能性が高くなります。その内のひとつが「緑内障」。初期症状に乏しく、なかなか早い段階で気づきにくい病気とも言われます。今回は、そんな緑内障の失明の可能性や症状と進行、セルフチェック、具体的な治療の流れなどについて詳しく紹介します。
緑内障とは
目でものを見るとき、目で光を受け取るだけでなく、受け取った光を視神経から脳に伝えなければいけません。緑内障は、その視神経に異常が起こる病気で、情報が脳に伝わらなくなってしまいます。
・原因
眼球にきちんと張りを持たせるために大切なのが眼圧です。眼圧が正常だから眼球はボールのように丸い形を保てます。この眼圧を左右するのが房水という水で、普通は作られる量と排出される量のバランスが保たれています。
緑内障では房水の出口がつまったりすることで眼圧が上がり、視神経が障害されてしまって、視力障害が起こります。
・好発年齢
緑内障は外傷や目の炎症などでも起こるので、若くても発症することがあります。多いのは40歳以上。日本ではなんと40歳以上の20人に1人は緑内障をもっていると言われます。しかし、多くの人は緑内障の発症に気づいておらず、そのままにして過ごしているようです。そのため、40歳を超えたら定期的な眼科検診を受けるのがいいでしょう。
・失明の可能性
緑内障は日本での失明の原因第1位と言われます。そのため緑内障の診断を受けると、「そのうち失明しちゃうの?」と不安になる方も多いでしょう。しかし、緑内障の治療は非常に進歩しており、緑内障と失明がかならずしもイコールでなくなりつつあります。中には難治性の緑内障もありますが、一般的には早期発見と治療で失明の可能性を減らせる病気です。
緑内障の症状
緑内障の症状は初期の場合とても気づきにくいことが多いようです。
・視野の欠損
視野の欠損と言いますが、部分的に見えない場所が出てきます。初期症状では中央から離れた場所の視野が欠けることが多いので、なかなかそれに気づくことができません。
・視野が狭くなっていく、視力が落ちる
一般的に視野の狭まりは鼻側からで、だんだんと中心部分に向かって見えない範囲が広がっていきます。進行すると視力が落ちたと感じる方もいます。
・進行がゆっくり
こうした症状は非常にゆっくり進んでいきます。そのため変化に気づきにくく、ある程度進行してから病気に気付くケースが増えます。
・片方の目だけに起こるとも
緑内障の症状が片目だけに起こった場合、もう一方の目で視野を補ってしまいます。そうすると生活の中で視野の異変に気付くことが難しく、ある程度進行しなければ症状に気づけません。
・急性の場合は激しい症状
急性の緑内障の場合には、眼圧が急激に上がることで、「目痛」「目のかすみ」「頭痛」「吐き気」などの激しい症状が起こります。
当てはまる症状があれば検査に行きましょう
眼科に行けば眼圧の検査も行ってくれるため、すぐに緑内障の発症の有無を正確に調べられます。しかし、そんな時間もない、そこまでしたくないならばセルフチェックをすることもできます。視野の欠けを調べるのには専用のサイトがいくつかあります。そうしたサイトを最後に載せておきますので、参考にしてください。
緑内障の治療
緑内障と診断された場合、どんな治療をしていくでしょうか?
・点眼薬の治療
治療をスタートするときの多くが点眼薬での治療です。緑内障の種類や進行具合によって用いる薬が変わり、これによって眼圧をコントロールします。場合によっては複数を用いたり、内服薬と併用したりすることもあります。
点眼薬は自分で日々行うことですから、正しい使い方をすることが大切です。失明が怖くてたくさん点眼しても効果が増えるわけではありません。逆に薬の副作用だけが増えてしまうことにもなるので、必要な分だけさしましょう。
ちなみに市販の目薬には眼圧を上げてしまう効果のあるものもあります。そのため使用上の注意をよく読みましょう。
・レーザーでの治療
薬での治療で十分な効果が出ないときや、進行が止まらないときにはレーザー療法があります。これはレーザーで必要な場所に穴をあけて房水の流れを改善し、眼圧を下げます。
・手術による治療
さらにレーザー治療でも効果を得られない時には、手術が行われます。こちらも目の組織の一部を取り除くことで房水の逃げ道を作る方法で、進行を遅らせます。
ただし覚えておきたいのは、治療をしても失われた視力は回復しないということです。ですから何か緑内障とは別の検査で、運よく初期の段階で発見できたなら、今の視力を大切にすることができます。進行してからの場合、失明をできるだけ回避する治療をしていくことになります。
好発年齢になったら定期的な検診へ
緑内障というとすぐ失明の可能性が頭をよぎる方も多いでしょう。しかし、今はかならずしもそうではありません。失った視力は戻りませんが、だからこそ早期発見と早期治療が大切です。多くの人に起こりうる病気ですから、無意識に自分は大丈夫と思わず、好発年齢を過ぎたら定期的な検診やセルフチェックをしてみることが大切です。
緑内障のセルフチェック
緑内障はほとんどの人の場合、自覚症状のないまま病気が進行します。
また、緑内障の中でも多い正常眼圧緑内障は健康診断などの眼圧検査では異常が見つからず、発見が遅くなることもあります。
正常眼圧緑内障は発見が遅くなると、失明する場合があります。
早期発見のために人間ドックはもちろんですが、セルフチェックも忘れずにしましょう。
以下のような症状がある時は緑内障かもしれません。
① 最近、視力が下がってきた気がする。
② 激しい頭痛がする。
③ 激しく眼が痛くなることがある。
④ 光の回りに虹が見える。
⑤ 吐き気がする。
⑥ 眼が充血している
⑦ 視野が欠けている気がする。
⑧ 頻繁に眼が疲れる。
⑨ 眼がかすんでいる。
⑩ 強い近視がある。
⑪ 冷え性。
⑫ 血縁者に緑内障患者がいる。
⑬ 50歳以上。
⑭ 女性。
⑮ 遠視。
⑯ 高血圧。
⑰ 糖尿病。
・①~⑥に該当する場合は、急性緑内障の可能性があります。
・②、③や⑫~⑮に該当する場合は、原発性閉塞隅角緑内障の可能性があります。
・ ②、⑩~⑫の症状がある場合は、正常眼圧緑内障の可能性があります。
・ ⑩、⑫、⑯、⑰に該当する場合は、原発性放隅隅角緑内障の可能性があります。
両親が緑内障の場合の発症危険度は2.17倍、兄弟が緑内障の場合の発症危険は3.69倍と言われています。
また、他にも以下のような方法で緑内障のセルフチェックができます。
眼球に弾力性はありますか?
眼を閉じて、まぶたの上からそっと眼球を触ってみましょう。
普段からこの感触を覚えておけば、緑内障になったときに眼が硬くなる感覚が分かります。
視野がかけていないですか?
① 片方の目をふさいで、もう片方の手で人差し指を立てて、その先端を見たままで、指を上下左右に動かし、見える範囲を調べます。
正常なら耳側が90度、鼻側が60度、上側が60度、下側が75度の範囲で見えるはずです。
②カメラのファインダーを覗いたときに違和感がある。
③メイクをする時に片目を閉じたら違和感を感じる。
チェック結果はどうだったでしょうか?
チェックの該当項目が多い人ほど緑内障の可能性があるので眼科の受診をしましょう。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/])
著者: カラダノート編集部