女性のカラダの悩み
コンジローマ完治までの期間のパートナーとの過ごし方
コンジローマとは、性行為などで感染するウィルス性の性感染症です。性行為以外でも傷口などから感染する場合もあります。
コンジローマの治療期間は1ヶ月から半年位といわれてます。治療期間が終わった後も半年程経過をみますので、尖圭コンジローマが完治するまでには半年から1年位かかります。
治療期間中のパートナーとの性交渉はどうするべきなのでしょうか?
パートナーにうつしたくはないけれど
女性だけがコンジローマにかかっているとパートナーが性行為を求めてくることもよくあるようです。
実際の体験談としてコンジローマの治療中ということをパートナーが承知していても、コンドームをすればうつらないからといって性行為に承諾してしまったという方もいます。
パートナーにコンジローマをうつしたくはないけれど、性行為を断るのも角が立ちそうで嫌、と感じている女性は少なくはないのかもしれません。
コンジローマの時って性行為はNG?
コンジローマ完治までの間、性行為が絶対的にNGというわけではありません。医師からOKが出れば性行為をしてもよいのは男女ともに言えることですのでまずは医師への確認が必須です。
幸いなことに婦人科の場合は女医さんがいることも多いのでその点の相談はそれほど難しくはありません。男性医師だったとしても婦人科に勤めている以上、そういった質問には慣れているはずですので聞いてみてください。
コンジローマと妊娠のリスク
コンジローマはHPVというウイルスによって引き起こされている性感染症のひとつで、HPVというウイルス自体はどこにでもあるウイルスで、50歳になるまでに女性の8割は一度はHPV感染するとも言われるくらいです。
厚生労働省の感染症発生動向調査によれば全国の971の病院での調査で平成24年には2347人の女性がコンジローマに感染したことがわかっています。
もともとコンジローマの原因ウイルスであるHPVは弱いウイルスですので何度か再発していたとしてもそれが直接的な原因になって不妊を引き起こすリスクは非常に低いので安心してください。
コンジローマ治療中は妊娠はNG?
コンジローマの治療中は妊娠は基本的にはNGです。そもそもコンジローマの治療開始からしばらくはパートナーへの感染を防ぐために性行為自体もNGという場合がほとんどです。
産道感染のリスクも考えるとコンジローマがしっかり完治してから家族計画を立てても遅くはないはずです。完治すれば妊娠も出産も問題なく行えるのでまずはコンジローマをしっかり治療しましょう。
妊娠中のコンジローマと産道感染
コンジローマは弱いウイルスではありますが妊娠中の感染には注意が必要です。というのも胎児に産道感染してしまった場合には新生児ののどにいぼが出来るなどの症状が出ることがあるからです。
産道感染を防ぐためには出来る限りコンジローマ感染の疑いがあるパートナーとの性行為を避けること、妊娠中にも性感染症予防をしっかりすること、最終的には帝王切開をするという方法もあります。
コンジローマの潜伏期間は長い
コンジローマの治療中に性行為をして妊娠したとしても、コンジローマが出産までに完治すれば胎児への影響はゼロ、という考え方をする方もいます。ですがコンジローマは感染したからと言って、今日明日すぐに症状が出てくるものではありません。
まず潜伏期間が1-2か月程度あり、そこからコンジローマの症状が出てきます。コンジローマに感染した日と妊娠した日が一緒なら妊娠1-2か月で症状が出てくるのです。
そして運よくその時点でコンジローマに気づいたとして妊娠2か月から治療を始めても早くて1-2か月、予後を見るのに3-4か月かかると仮定すればあっという間に妊娠6か月です。
更に3カ月以内の再発率が4分の1であることを考えると、妊娠9ヶ月までに再度コンジローマになる可能性もあるのです。このようなことから、コンジローマの治療中には妊娠を希望するような形での性行為は行わないことをおすすめします。
コンジローマが妊婦を通して胎児に感染すると喉のいぼが出来る、呼吸しにくくなるなどの症状が出ることがあります。
コンジローマの潜伏期間と治療期間、高い再発率を考えるとコンジローマが完治してから妊娠できる形での性行為を行った方がよいです。
完治判断は治療終了後しばらくしてから
コンジローマにかかったとしてもいぼの切除ができればもう安心、と思う方もいるかもしれません。また、軟膏を塗り始めて2か月くらい経ち、いぼがほとんど消えてきたら確かにコンジローマは現時点では存在していないと目では確認できます。
ただし、完治判断は治療終了後しばらくしてから行われます。経過観察でその後もコンジローマの再発がないかどうか、隠れていたいぼが出て来ていないかどうかを確認しながら最終的な完治判断を待ちます。
完治判断までどれくらい?
治療が終わって病院に通わなければいけない、つまり経過観察の期間は3-6か月程度と言われています。最初の治療にかかる期間を1-3ヶ月とすると完治判断までには4-9ヶ月の期間が必要とされていると言えるでしょう。
女性の場合は粘液・粘膜から細胞を取って現段階で原因ウイルスがいるかどうかをチェックできるので病院に定期的に通って検査を受けていれば早いうちにコンジローマの原因を発見できるというメリットがあります。
再発の可能性が高い期間は3カ月以内と言われているので注意しましょう。
パートナーの性病について知っておきたいこと
性病についての知識を学ぶときは自分の性だけではなくパートナーの性で出る症状などを学ぶのも効果的です。性行為中にパートナーの異常に先に自分が気づいて、性病感染を防げるかもしれません。
そして早期段階で治療を行うことが出来ればパートナーの治療完了までの時間も短く、負担も最小限になります。性行為中に何か異常を見つけたらパートナーに伝えることが重要です。
男性のコンジローマが出来やすいのは亀頭や包皮内外板
男性のコンジローマ、いぼが出来やすいのは亀頭上部や包皮の内外です。
オーラルセックスをするときに1-3mm程度のいぼを発見したらコンジローマの可能性もあります。ただ、コンジローマのいぼは色が白っぽい場合もあれば黒っぽい場合もあり、見分けがつきにくいです。いずれにしても『危険性がある』と判断したときは性行為自体を中止してパートナーにいぼがあると告げてください。
特に包茎の男性の場合は亀頭が包皮でおおわれており、人によってはきちんと亀頭を清潔に出来ていない場合もあることから、コンジローマなどいくつかの性病にかかりやすいと言われています。
男性の性病は泌尿器科へ
コンジローマの可能性があるとわかったら検査のために泌尿器科へ行くことを勧めましょう。
女性の方は婦人科でOKですが、男性の性病を専門的に見ている病院はまだ少ないのでまずは泌尿器科をパートナーの男性に勧めるとよいでしょう。
パートナーの性病を知ることは自分の性病予防につながるだけではなく、早期発見ならパートナーの治療の負担軽減にもつながります。
男性のコンジローマは亀頭付近に出来やすいのでオーラルセックスのときなどに気が付いたらパートナーに泌尿器科の受診を勧めましょう。
角の立たない断り方
まずはコンジローマ治療中で、パートナーにコンジローマ感染の可能性があるから性行為をしたくないということをはっきりと告げてください。
ポイントとなるのは『あなたの体のことを思っている』という点です。性行為を断るには勇気が要るものですがコンジローマ治療中で医師からもNGが出ている状態で性行為をする方がリスクが高いのです。
また、女性だけがHPVに感染していて皮膚感染型のHPVに同時感染はなく、手が清潔な状態であれば手での性行為をするという方法もあります。
コンジローマの治療中の性行為は基本的にNGです。相手の体のことを考えている、という点を強調しながら医師からOKが出るまでは性行為を断った方がよいでしょう。
(Photo by: [http://pixabay.com/static/uploads/photo/2013/02/18/18/35/snowmen-83029_640.jpg?i])
著者: カラダノート編集部