女性のカラダの悩み
月経トラブルにおすすめ!漢方薬!生理痛を和らげるおすすめハーブ、生理痛の鎮痛剤について
生理痛やPMS(月経前症候群)、生理不順などで悩んでいる方におすすめなのが、漢方薬です。漢方薬は、体に備わった自然治癒力を活性化して体調を整えることで、女性特有の月経トラブルを改善するのに役立ちます。
特に生理痛やイライラなどの症状に対しては、飲んですぐに効果を実感できる場合が多いです。生理不順も、早ければ2~3週間でリズムが整ってくることもあります。
■東洋医学と月経トラブル
東洋医学では、人体は気(心身のエネルギー)、血(血液)、水(リンパなどの水分とその循環)の3つの要素で成り立っていると考えられています。
月経トラブルに関連するのは、主に気と血の異常です。
以下に月経トラブルに関する、東洋医学的な症状の特徴を紹介します。
気滞(きたい)…気の巡りが滞った状態。
・イライラ
・怒りっぽい
・寝付きが悪い
・気分が不安定
・お腹が張る
瘀血(おけつ)…血の巡りが悪くなっている状態。
・生理で血の塊がでる
・眼の下にくまが出来る
・肩こり
・アザができやすい
・のぼせやすい
気虚(ききょ)…気が不足している状態。
・元気が出ない
・体がだるい
・疲れやすい
・鬱っぽい
・食欲が無い
血虚(けっきょ)…血が不足している状態。
・生理時の出血量が少ない
・肌のカサつき
・髪やツメにツヤがない
・立ちくらみ
・冷え
例えば、PMS(月経前症候群)では気の巡りが滞ってしまう気滞がベースにあります。
生理痛では瘀血が、生理不順では気滞・瘀血・気虚・血虚の全てがベースにあると言われています。
■どんな漢方薬が効果的?
気滞の症状には、抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)などの気の巡りを良くして神経の高ぶりを鎮める漢方薬がおすすめです。
瘀血には、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)など、血の巡りを良くして瘀血を取り除く漢方が効果的です。
気虚には、捕中益気湯(ホチュウエッキトウ)などの気力を高めたり、気の巡りを良くする漢方が良いでしょう。
血虚の場合は、四物湯(シモツトウ)などの、不足した血を補って血の巡りを良くする漢方がおすすめです。
■併用するのもOK!
上記の症状のうち複数の項目に当てはまる場合、それぞれに効く漢方薬を併用するのが良いと言われています。
婦人科などで処方される漢方薬の多くは市販薬にもなっており、薬局で入手することでセルフケアもできるのが、漢方薬のメリットの一つといえるでしょう。
生理痛に関わる物質プロスタグランジンと生理痛対策 (1)薬編
生理痛には、プロスタグランジンという物質が大きくかかわっています。プロスタグランジンを知って、生理痛の軽減に役立てましょう。
子宮を収縮させるプロスタグランジン
プロスタグランジンは、平滑筋を収縮させる作用があります。ごく微量の分泌でも強く作用するのが特徴です。生理の際、経血を排出しようとプロスタグランジンが分泌され、子宮が収縮します。子宮が収縮する痛みを、生理痛として感じる場合があります。
多量分泌は生理開始から48時間以内
プロスタグランジンが多量に分泌されるのは、生理開始から48時間以内です。プロスタグランジンには痛みを伝達する働きもあるので、多量に分泌されれば収縮が強くなるだけではなく、より痛みを感じやすくなります。
プロスタグランジンを抑える主な薬と注意点
「抗プロスタグランジン製剤」という鎮痛剤を飲むと、プロスタグランジンの生成を抑えられます。主にポンタール・ロキソニン・ボルタレンなどです。プロスタグランジンが生成される前に飲まないと意味がありません。痛みを感じてからではなく、生理予定日の2~3日前に飲みましょう。プロスタグランジンは、女性ホルモンのエストロゲンから生成されます。低用量ピルでエストロゲンを減らすと、プロスタグランジンも減ります。
薬の中には、15歳以下の服用が禁じられているものもあります。婦人科を受診して、自分に合った薬を飲んでください。
辛い生理痛・・・薬に頼らず緩和したい!生理痛を和らげるおすすめハーブ
生理痛を和らげるハーブ
薬に頼らずに生理痛を緩和したいなら、ハーブはどうでしょうか?効果が高いといわれるハーブをいくつかご紹介します。
生理痛に効く、代表的なハーブ
◆ラズベリーリーフ:キイチゴの葉です。「ウーマンズハーブ」と呼ばれ、昔から女性特有の症状に用いられてきました。
滋養強壮効果があり、子宮や骨盤周りの筋肉を強化して生理痛を予防するそうです。貧血にも効果があります。
ハーブティーにするのが一般的です。
◆カモミール:リラックス効果の高いハーブです。
自律神経の乱れを整える鎮静作用があるといわれます。子宮や血管、胃の筋肉を落ち着かせ、ストレスが原因の胃痛や生理痛を和らげる働きをします。
ハーブティーにして飲むほか、肌に優しいので入浴剤にも良いでしょう。
その他のハーブ
・セージ:血行促進効果があり、エストロゲンと似た作用をもちます。ハーブティーのほか、肉料理やスープの香りづけに適しています。
・ローズヒップ:「ビタミンCの爆弾」とも呼ばれるほど、ビタミンCが豊富で、優れた抗酸化作用をもちます。ホルモンバランスを整えて、生理痛を軽くします。ハーブティーがお勧めです。
ハーブは薬ではありませんが、強い成分をもつものもあります。体質によっては合わない人もいますので、様子を見ながら試してください。
生理痛・生理不順・更年期障害などに効くハーブをブレンドした、「ウーマンブレンド」というハーブティーもあるようです。
ハーブを取り入れて、生理痛を楽にしましょう。
生理痛の鎮痛剤…長期的に使っても大丈夫なもの?
月に一度もやってくる…生理痛の痛みは苦しいですよね。ひどい人は何もできなくなり寝込んでしまうほどです。
そんなときあなたならどうしますか?
ほとんどの方の場合、体を温めたり、鎮痛剤を飲んだりするでしょう。
鎮痛剤について
生理痛を和らげるのに飲むのは鎮痛剤です。ドラッグストアなどで市販薬を購入して使う人が多いでしょう。
この鎮痛剤は、頭痛や熱、痛みに関する疾患に対して効くお薬です。
即効性や持続性によって薬の種類に差があります。
人によっては、薬を飲めば効いて一日なんともなく過ごせる人もいれば、全く効かないという人もいます。
そんな時は病院で、自分の痛みに合ったものを処方してもらうのがベストです。
強い薬を飲む時は注意!
強い鎮痛剤を飲む時には注意が必要です。
通常市販薬では強い鎮痛剤はありませんが、病院で処方されたりもします。
鎮痛剤は胃を荒らしてしまうので、強い鎮痛剤が処方されるときは胃薬も処方されます。
必ず胃薬を忘れないようにしなければなりません。
漢方薬の頓服とは?
漢方薬は鎮痛剤としての効果を発揮しにくいですね。
「痛くなってきたから飲む」鎮痛剤ではなく、痛くならないように飲むという意味合いが強いと感じられます。
しかし、漢方の体質改善をする薬ではは、(ものにもよりますが)長期的に飲めば飲むほど力を発揮してくれます。痛いから痛みをとるのではなく、痛くならないようにするという地質改善の漢方もお勧めですね。
鎮痛剤は飲みたくないという方も多くいますが、痛いときは我慢せずに飲んだほうがいいでしょう。
ただし服用する際の注意をよく読み、またお医者さんの注意をよく聞いて鎮痛剤を使うようにしましょう。
(Photo by http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部