気になる病気・症状
歯周病の歯茎は血を出すべき!?
歯磨きや歯石取りをおこなったとき、歯周病の傾向があるとびっくりするほど歯茎から血が出ます。そんな時、歯医者さんから「悪い血はどんどん出しましょう」と言われていませんか?
歯周病の歯茎は血が出る
歯周病になると、歯茎に炎症が起きます。その部分には細菌がいて、血液中の免疫が闘っています。そのため、歯ブラシで表面に傷を付けると炎症部分にうっ血していた血が出てきます。同時にこの部分の細菌が洗い出されるため、血を出しましょう、と言われるのです。歯間ブラシを使うとこれがよくわかります。
歯間ブラシが入りにくいところは、炎症がおきていて腫れています。そのため、歯間ブラシで穴をあけるようにして血を出し、いったん溜まった血を出します。これを毎日繰り返すと、細菌が減ってきて炎症が治まり、歯間ブラシで擦っても血が出ない、健康な歯茎になります。
出血後は殺菌を
出血したということは、その部分の組織が切れています。そのままにしておくと、さらに口の中の細菌がそこにやってきます。出血した部分は「傷」ですから、身体に傷ができたときと同じように、殺菌消毒が必要です。歯みがきで出血したら、イソジン等のうがい用消毒薬で、口の中の細菌を減らしましょう。
口の中の出血は、歯周病ではない場合もあります。歯周病菌が血液中に入り、全身にまわるとたいへんな症状を引き起こすこともあります。歯茎から血が出る場合には、きちんと歯科医に診てもらうことが大切です。
歯周病は全身性疾患の原因だった?~歯周病菌がまき散らす内毒素
歯周病菌がまき散らす内毒素(エンドトキシン)の恐さとは?
皆さんは、歯周病という病気についてご存知でしょうか?
歯周病と聞くと、ずいぶん年配の方がなる病気というイメージがあると答える方が多いようで、若い方はこの病気の予防にあまり関心を持っていないのが現状のようです。
しかし、ある調査では、歯周病を患っている人の割合は、25歳~34歳で75%、35歳~64歳で80%というデータもあります。
歯周病は、歯の周りや隙間に細菌が付着することによって、免疫機能が過剰に働き、骨を破壊する「破骨細胞」が歯槽骨(しそうこつ:歯茎の内部で歯根を支えている顎の骨)を破壊して骨の体内吸収が起こり、全体的な歯槽骨の減少と歯茎の垂れ下がりが起こる症状のことを言います。
歯周病は一旦進行すると自然治癒することはなく、治療するには歯槽骨の再生治療を行うなど大掛かりな治療法が必要になってきます。
また、歯周病の原因であるミュータンス菌の細胞膜に含まれる内毒素(エンドトキシン)が体内の血流を流れることで、全身に様々な疾患を生じることが分かっています。
(心臓血管疾患、脳梗塞、糖尿病、呼吸器疾患、低体重児出産など)
ここでは、歯周病に関する正しい知識と、自分で出来るプラークコントロールの方法などをご紹介していきたいと思います。
細菌がカルシウムを取り込んで出来る「歯石」は、2週間で出来上がる
歯医者に行くと良く聞く「プラーク」ですが、これは見た目は白く柔らかい食べカスのように見えますが、75%が細菌細胞であると言われています。
プラーク1gにつき、1000億~2000億個という途方もない数の細菌が存在していると言われています。
このプラークが凝集して作られるネバネバした粘液が「バイオフィルム」と呼ばれるもので、1日に2~3回適切な歯磨きが行われないとこの構造が強固になり、やがて抗生物質などに対して500倍の抵抗力を持つ細菌へと変化し、徐々に歯石になっていきます。
歯石は上記でも触れましたが、プラークがカルシウムを取り込んで石灰化したもので、顕微鏡で見ると軽石のような穴の開いた構造をしています。
この穴に細菌が住み着き、プラークが増加してしまうという問題があります。この歯石はプラークと異なり、歯磨きで取り除くことができないので、歯科医院で専用の器具を使って取り除いてもらう必要があります。
しかし一旦取り除いても、上手く歯磨きが出来ていないと、2週間以内に再び歯石は形成されるとされています。
歯周病の4つの進行の度合いについて
歯周病が進行すると、歯を支えている骨の歯槽骨が溶け出して体内へ再吸収され、それに準じて歯肉が垂れ下がり、重症では抜歯の可能性も高くなります。
歯周病の進行度合いは歯周ポケットによって測られます。
正常な状態では、歯周溝は約1~3mmとされています。以下は進度に応じた4段階のものです。
ステージ1)歯肉炎:
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)2?6mm、歯槽骨は破壊されてなく、歯肉のみの炎症。
<症状>歯肉溝にプラークが溜まって、歯肉に炎症を生じ腫れが見られ、歯周ポケットが出る。
<対処法>歯肉に腫れが見られることから、歯ブラシで擦ると出血して痛みが生じる場合がありますが、磨かなければ歯周病が進行します。
柔らかい歯ブラシを使うことが勧められています。歯石を除去することで、元の歯茎に戻ることが可能です。
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ステージ2)軽度の歯周病:
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝3?5mm、歯槽骨の体内吸収は歯根の長さの1/3以下に生じている。
<症状>歯肉の炎症が進行して、歯肉線維が減少していき、歯肉・歯根間の結合が破壊される。歯槽骨の再吸収が起こる。
<対処法>歯槽骨の吸収が生じると、歯肉炎と異なり元の状態には戻りません。この段階で歯ブラシによるケアをしっかり行い、歯肉の下にある歯石を除去すれば大きく進行することはありません。
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ステージ3)中度の歯周病:
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)4?7mm、歯槽骨の体内吸収は歯根の長さの1/3~1/2へと悪化している。
<症状>炎症が進んで、歯周ポケットが深くなる、歯槽骨の体内吸収は歯根の半分近くまで起こっている、歯肉が減り歯が長く見える、歯のぐらつきが生じる、膿が出る。
<対処法>噛み合わせのバランスが崩れるので、噛み合わせの改善が必要。歯周病の専門的な治療が必要。
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ステージ4)重度の歯周病 :
歯周ポケット(歯と歯周の境の溝)6mm以上、歯槽骨の体内吸収は歯根の長さの1/2以上と非常に悪化。
<症状>歯槽骨の吸収が歯根の半分以上にまで進み、抜歯する可能性がある。
<対処法>抜歯が生じたら、ブリッジ、入れ歯、インプラントのいずれかの治療を行う。歯周病の専門的な治療が必要。
持病のある方や抵抗力の弱い高齢者の方は、歯周病による全身性疾患に注意!
歯周病菌やその細胞膜に含まれる内毒素(エンドトキシン)は、腫れた歯肉から容易に血管内に侵入し、全身に回って様々な症状を引き起こします。(菌血症)
健康な人では、免疫細胞が細菌を排除し重大な病気には至らないとされていますが、何らかの疾患を持たれていたり、抵抗力の弱い高齢者の方は、細菌を十分に排除できずに臓器などに定着してしまう恐れがあります。
以下は歯周病菌によって起こるとされている全身疾患の例です。
<歯周病菌が原因の全身性疾患の例と、発生の成り立ち>
◆狭心症・心筋梗塞:歯周病原因菌の刺激⇒動脈硬化を誘導する物質が発生⇒血管内にアテローム(粥状物質)が発生⇒アテロームが剥がれて血栓が出来詰まりを起こす。
◆脳梗塞:上記と同様に、アテロームにより詰まりが生じる。未罹患者に比べ、歯周病の人2.8倍の確率で脳梗塞になる。
◆糖尿病:歯周病菌の死骸(細胞膜)から生じる内毒素が血液に入る⇒脂肪組織や肝臓でのTNF-α(サイトカイン)の産生を促進⇒TNF-αがインスリン抵抗性を高めてしまう。
※歯周病を合併した糖尿病患者の方に、抗菌薬を投与したところ、HbA1c値も改善したという結果が出ている。
◆低体重児早産:歯周病細菌が血中に入って、胎盤を通して胎児に感染を起こすことで生じるとされている。発症率は通常の7倍と言われている。
◆誤嚥性肺炎:食べ物と一緒に歯周病菌を飲み込み、その際むせるなどの動作で細菌が気管から肺へ入る可能性がある。
歯周病を防ぐための具体策は?
自分で出来る歯周病対策としては、やはり基本として歯磨きですが、この方法にも様々な補助的な方法があります。
以下の6種類の方法を上手く組み合わせることで、歯周病の発生をかなり軽減できることが分かっています。
但し、歯石なったものに関しては歯ブラシで取ることは無理ですので、虫歯治療のときだけではなく定期的に歯科医院に検診に行く事は大事です。
<歯のケア方法6種類>
1) 歯ブラシによる歯磨き
2) デンタルフロスや糸ようじ
3) 歯間ブラシによる歯磨き
4) 洗口液などによる、ぶくぶくうがい
5) 砂糖摂取の制限
6) 歯科医院で行うPMTC(機械的歯面清掃)
<具体的なケア方法>
◇歯ブラシの選び方と磨き方…理想的な歯ブラシは3×7列のそれほど緊密でないもの、また柄はまっすぐで毛は固めのものを選ぶと良い。歯間に押し込んで、微動に振動させるとプラークを落としやすい。
◇歯磨きの時間と回数…1回の時間は最低3分は必要である。多い回数よりも1回の歯磨きを丁寧にすることを心がける。また歯磨き粉をあまり付けずに磨くと磨き残しの箇所が良く分かる。
◇歯間のプラークの落とし方…デンタルフロス、歯間ブラシを使用する。歯の間のプラークは歯ブラシのみでは60%、デンタルフロスや歯間ブラシを使用すると80~90%除去できるとされている。
◇食事方法…硬く噛む回数を要するものを食べる。また食物繊維が多いもの。逆にう蝕が起こりやすい糖分を多量に含んだもの、柔らかすぎるものは控える。
(噛み応えのある食品…セロリ、にんじん、たくあん、さきイカ、もも肉など。食物繊維が多い食品…野菜、きのこなど。)
最後に
歯周病のリスクのある方として、今まで虫歯治療なども殆ど行ったことが無く、歯科医院自体行かない方に多いことが挙げられていました。
定期的な歯の検診に行かないと、歯石が溜まるだけでなく、磨かなければいけないと言う自覚がないので磨きのこしがかなり見られ、知らない間に病気が進行している例があるそうです。
歯を支える歯槽骨が減ると、再生手術を受けるより方法がなくなってしまいます。
上記のように全身性の疾患にも繋がると言う意識を持って毎日のケアで予防できることは行うべきではないだろうかと思いました。
知っておきたい酸蝕歯の2つの治療
酸蝕歯は歯が酸によって溶けた状態で、酸蝕歯になっている歯を持つ方は酸蝕症という歯の病気にかかっています。酸蝕歯の症状は歯がしみたり歯の表面が丸く見えるなどで、歯科での治療が必要です。
歯科ではどのように酸蝕歯の治療を行うか解説します。
酸蝕歯の治療①歯を覆う
酸蝕歯の歯は溶けかけているので、細菌感染しやすいという問題も持っています。細菌感染してしまうと今度は虫歯になるので、酸蝕歯のうちに虫歯を防ぐための処置を行います。
それが歯を覆うという処置で、具体的にはレジンという接着性の素材を歯の溶けた部分に埋め込みます。細菌が入らなくなる上に、見た目も大分改善されるのがこの治療のメリットです。なお、歯が丈夫になることから酸蝕歯の症状ももちろん改善されます。
酸蝕歯の治療②歯磨き・食事の注意
今できている酸蝕歯をレジンで覆ったとしても再び酸蝕歯になってしまっては元も子もありません。そのため、酸蝕歯の治療で重要視されているのが歯磨きや食事の注意です。酸性の食物の摂取を減らす、もしくは酸性の食物を摂取した直後に歯磨きを磨かないのが基本です。
酸性の食物を摂取した後にすぐ歯磨きをすると歯のエナメル質を削り取ってしまうので最低でも30分から1時間は歯を磨かないでください。
また、歯磨き粉は酸蝕歯用のものを使うこととなります。知覚過敏用と表記されているものが多いようです。酸性度が低い、フッ素を含むなどの特徴を持っており酸蝕歯の改善に役立ちます。
酸蝕歯の治療法は、酸蝕歯をレジン等で埋める治療と生活指導に分かれています。特に重要なのは生活指導の方で、酸蝕歯を再発させない注意が必要です。
歯と歯茎のあいだにできてしまう溝「歯周ポケット」に気づいたら
歯周ポケットとは、歯肉炎で歯茎がはれて、歯と歯茎のあいだにできてしまう溝のことです。ここにさらに汚れがたまり、歯周病や歯槽膿漏へと進行します。
歯茎の出血は要注意!
歯みがきをしていて歯茎から出血したら、その部分は歯周ポケットができている可能性が高いのです。とくに歯間ブラシやデンタルフロスなどを使用するとよくわかります。
血が出る=健康ではない歯茎ですから、出血する部分があったら早めに歯科医に見てもらいましょう。
自分でできるチェック
歯を磨くときに鏡の前で磨くことが多いと思いますが、歯みがきのときに血が出ていたら、歯磨き粉の泡をすすいだあとに歯間ブラシでチェックしましょう。
このとき、鏡でどこから血が出るかをよくチェックします。血が出る部分が、周囲の色が赤い、あるいは腫れているような状態なら、そこは歯肉炎が起きています。
そっと歯茎の上部に触れると、ぶよっとした感触であれば、かなり炎症が進んでいると思われます。
歯周病対策
まず、この部分の歯石を取ってしまいたいところですが、歯石は自分ではとれません。そのため、歯間ブラシとフロスを使って、この周囲から自分でできる歯垢の除去を始めましょう。
同時に歯医者で歯石を取ってもらうことも必要ですが、深い部分に歯石ができていると、歯茎がずたずたになります。痛みもあり、しばらくは食事も大変かもしれませんが、口の中は比較的治りが早いので安心してください。
歯周病のチェックは毎日の歯みがきからです。歯垢を残さない歯みがきには時間と手間がかかりますが、悪化して歯がどんどん抜けていくよりはよいでしょう。
鏡と向き合いながら、しっかり歯を磨きましょう。
口内炎に潜んだ怖い病気
通常の口内炎であれば3・4日くらいで治まり、長くても1週間から10日ほどで痛みのない食事ができるようになります。
しかし2週間たっても一向に治る気配がない物については、ほかの病気を知らせている可能性も考えた方がいいみたいです。
これは珍しいケースのお話ですが、口内炎が他の病気の信号として出てきている場合もあるのでお話します。
口腔がん
口内炎が2週間以上治らない、この症状に加えて便通の乱れ(便秘や下痢)・微熱が続くなどの症状がある場合には「口腔がん」の可能性が出てきます。
口腔がんの初期段階は口内炎のような症状から始まることもあるそうです。
< 症状 >
・ 赤い部分があったり、白い部分に混じっている。
・ しこりや腫れが出る事がある。
(その場合良性腫瘍の場合もあります)
・ 悪性の場合痛みはあまり出ない事が多いが、早期がんや進行がんなどの状況によっては痛みを伴う。
他にも症状はいろいろありますが、がんがどの神経の辺りにできたかで感じる症状は大きく変わってきます。
ベーチェット病
口内炎が2週間以上治らない、という症状に加えて外陰部の潰瘍・皮膚疾患・眼疾患などが出てくると「ベーチェット病」の可能性がでてきます。
ベーチェット病になったほとんどの患者さんの症状が口内炎から始まっているようです。
< 症状 >
・ 口内炎はすぐに治るが頻繁に再発する。
・ 外陰部に痛みを伴う潰瘍ができる。
・ にきびのような盛り上がった発疹ができる。
・ 主にぶどう膜の炎症が起き、視力の低下と回復を繰り返す。
きちんとした口内炎への処置をしたにもかかわらず2週間以上治らないのであれば受診した方がよいとされます。
上記の症状が出た方はまず受診しましょう。
あなた歯茎は大丈夫?~悪化するほど深くなる歯周ポケット~
歯周ポケット、CMなどでよく耳にしますが、あなたの歯茎は大丈夫ですか?
歯周ポケットとは
歯周病や歯槽膿漏の典型的な症状と言える歯周ポケット。これは本来ならば歯にぴったりついて歯を支えているはずの歯茎が、歯についた歯石や歯垢によって炎症が起きて、歯との間に隙間ができてしまった状態を指します。歯みがきで歯茎から血が出るようなら、歯周ポケットができていると思ってほぼ間違いありません。
歯周ポケットの深さ
歯周ポケットは、悪化するほど深くなります。それによって歯を支えている歯茎が歯から離れてしまうため、歯がぐらつくようになります。初期であれば、歯周ポケットの部分の汚れを落とし、歯茎のマッサージなどを続けることで、炎症も治まって健康な歯茎に戻ることができます。しかし悪化してしまうと歯周ポケット内部で細菌がどんどん増え、歯槽膿漏を引き起こし、歯が抜けていきます。
歯周ポケットを測る
歯医者さんでは、先端が細くなって少し曲がった器具で、歯茎を順番に確認されることがあります、これは「ポケット探針」といい、先端に1mm単位で溝が掘ってあり、刺さった深さで歯周ポケットの深さを測れるのです。ポケット探針の刺さる深さは、次のようになっています。
健康な歯茎:1~2mm
中程度の歯肉炎:3~5mm
進行した歯周病:6mm以上
歯肉炎が起きている歯茎は、全体が赤みが強く、腫れています。こうした症状に気づいたら、早めに歯科に行き、歯周ポケットを測り、歯石を除去してもらいましょう。また、その後のブラッシングも重要です。少しでも早く対処すれば、長く自分の歯で食べられます。
口の中には300~500種類の細菌が住んでいる?!歯周ポケットにいるばい菌たち
歯周病は、口の中に住みついている菌が歯周ポケットに入り込み、炎症をおこしたり歯を溶かしたりして歯槽膿漏へと進行します。
口の中には300~500種類の細菌が住んでいる
どんな人でも、このくらいの菌がいます。歯垢(プラーク)1mgの中には、これらの細菌が10億個もいるといわれています。そのうち、歯周病に関係しているといわれる、いわゆる歯周病菌が10~20種類います。歯周病にかかると、このタイプの菌が急激に増えていきます。
歯肉から栄養を摂る歯周病菌
歯周病菌は、歯肉から出るアミノ酸を食べて増えます。口の中はこうした菌の繁殖に最適な条件で、歯周ポケットの中はさらに歯周病菌に都合のいい環境になっています。そのため、身体は免疫機能を動員して炎症をおこし、菌を増やさないように歯周病菌と闘っているのです。
歯石と歯垢が菌の足場
歯垢は菌の栄養源の一つとなるだけではありません。健康な状態の歯茎には菌が取り付きにくいのですが、歯石や歯垢の表面は菌が取り付きやすく、増殖するための足場となります。そのため、歯石の周囲で菌が増え、菌から出る成分で歯が溶かされたりするのです。歯石と歯垢を摂ってやれば、菌がそこに留まれなくなるのです。
口の中は菌との戦いです。唾液にも菌を殺す効果がありますし、粘膜は菌が体内に侵入しないためのバリアでもあります。歯石や歯垢によって、身体の防御機能に穴ができてしまうのが歯周病です。毎日の歯ブラシと歯科医による定期点検で、歯周病菌に負けないようにしましょう。
(Photo by:http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部