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『経皮毒』は存在する?その真偽について~経皮吸収の基本

 経皮毒とは何か?

『経皮毒』という言葉をご存知でしょうか?

この言葉は、2005年に発行された竹内久米司らによる著書『経皮毒』の中に登場(著者の造語)して世間で広く使われるようになり、『日用品に含まれる合成化学物質が皮膚を介して体内吸収され、蓄積される』という概念の元になったものです。

しかしそのブームの後、経皮毒を利用し不安を煽って自社のオーガニック製品の販売などを行う業者が出て、経済産業省から業務停止命令が降りるなどと言った事例がありました。このことで、経皮毒に対し疑問を持つ人が増え始めたと言われています。

 

経皮毒の理論に関しては、その真偽を実証する実験などは行われていないようで、未だこの問題に対するはっきりとした結論が出ていません。

 

しかし『経皮毒』という言葉が出る以前の新聞記事(1999年朝日新聞)に『日用品の添加物からとも疑われる、血中から高濃度の化学物質が検出された』という記事が発表されていたようです。

 

実際のところはどうなのでしょうか?様々な書籍や記事などから得られた情報を元にその真偽を見て行きたいと思います。

 

『経皮毒』が起こるとされる、その仕組み

『経皮毒』が生じる原因物質とされているのが、『プロピレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム』などの添加物類(保湿剤、界面活性剤)です。これらの物質が、人体の中でもバリア機能が弱く、経皮吸収されやすい部位から侵入し、体内蓄積(子宮など)されると言われています。経口摂取したものは、すぐに肝臓によって代謝され(初回通過効果)その90%が排出されますが、経皮吸収では皮膚から吸収され心臓に戻り、全身に回る全身循環系に入るので、初回通過効果を受けないと言われています。(全身を回る一部は肝臓に到達し、代謝を受けるようです)。

 

経皮毒における主張では、『取り込まれた物質は10%しか排出されず、90%が蓄積される』と言われています。主に、『化学合成=悪いもの、天然由来物質=良いもの』という考えがベースにあるようです。

 

経皮吸収が行われる仕組み

<バリア機能である表皮の構造とは?>

表皮上の角質層には、物的・化学的刺激に対して安定な細胞膜で覆われた『表皮角化細胞(ケラチノサイト)』と、その周囲の隙間を埋めるように存在している『角質細胞間脂質(セラミド、コレステロールなど)』があります。このように隙間無く埋められることで強固な壁を形成し、皮膚のバリア機能が発揮されています。

 

⇒角質層のバリア機能を証明する例

『テープストリッピング(テープで角質層を剥離させる)』という方法があります。20~30回繰り返すと、角質層がほぼ除去され、通常分子量500以下の物質しか透過しないものが、分子量数十万の物質まで吸収されるようになることが知られています。

 

では、経皮吸収が行われる際には、その吸収性に影響を与える要素としてどのようなものがあるでしょうか?大きく分けると、1)対象物質の性質と2)皮膚の状態に分けられます。

 

<吸収性に影響を与える2点>

1)原因物質の性質には、

◆細胞膜の脂質二重構造を透過できる(脂溶性、非極性分子は透過しやすい)

◆分子量が小さいもの(目安として500以下)

が必要とされています。

 

中でも分子量200~400、オクタノール/係数水分配(疎水性の度合い)が1~4である物質が、皮膚透過性に優れ経皮吸収しやすいといわれています。

⇒例として、経皮吸収製剤で考えると、皮膚透過性が高いのは乳剤製基剤(界面活性クリーム)>油脂性基剤>ローションであり、びらんや潰瘍などの障害部位に塗る場合は『ローション』が最も高いと言われています。

 

2)皮膚の状態に関しては、以下の条件で吸収率に変化(高くなる)があるとされています。

◆部位(まぶた、口周り、耳の後ろ、脇、陰部など)⇒角層細胞の層数は、手足では100層以上であるのに対し、外陰部では6層と少ない(外陰部の吸収率は手足の42倍であると言われている)。

◆年齢(子供、高齢者)

◆皮膚疾患(アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患)

◆タイミング(水分が皮膚に付着している状態=入浴中など)

 

最後に

経皮毒に関する記事に興味を持たれた方は、合わせてこちらもお読みください!経皮毒は存在する?その真偽について~実例を考える


(参考ホームページ:マルホ株式会社/ぬり薬の薀蓄、三宅婦人科内科医院/ちょっと専門的ですが、管理薬剤師.com/薬の正しい使い方、バイオサイエンスのためのアイソトープ測定機器/全身オートラジオグラフィとガイドラインの歩み)

(Photo by pixabay)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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