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ペットロスが原因となるうつ病や精神疾患 その原因や回復事例

 ペットロスはペットを失ったつらさのことを言いますが、その辛さから様々な症状がでる方も多くいます。中には症状だけでなく、自らのコントロール外へと発展し、日常生活を長く妨げるうつ病へと発展する方もあるのです。

 

ここには、症状だけがでる症候群と、日常生活を妨げ、専門家治療を受けた方がよいうつ病に発展している場合の見分け方をまとめました。

 

▼ペットロス症候群の主な症状

◎体に関すること

・泣く ・泣き疲れによる頭痛、めまい、眼精疲労、関節痛、筋肉痛、胸痛 ・ストレス性胃炎(胃の痛み) ・睡眠障害 ・摂食障害 ・脱力感 ・体調不良 ・幻聴、幻覚(ペットが戻ってきたような声や姿が見えたり、ペットに触れられていると感じるなど)

 

◎心に関すること

・孤独感、不安感 ・後悔、恨み ・自分を責める ・人を責める ・ペットの事以外考えられず無気力になる。 ・絶望感 ・外に出たくなくなる ・自殺願望 ・精神世界にとらわれる

 

◎悲しみからの回復、平均目安

統計によると、自分の心の支えとなってきた大切な人やペットを亡くした時の心のつらい状態は、平均で10ヶ月、最長で2年ぐらいだと言われています。たとえば、親が子どもを亡くしたような深い悲しみであっても、心の自浄作用が働き、2年を超えて同じ悲しみのテンションが続くことはありません。必ず、悲しみへの集中力、辛さは減っていきます。

 

▼ うつ病など精神疾患を疑うための目安

上記の症候群を逸脱し、生活にどの程度支障をきたしたら、専門機関への受診が必要か、まとめました。

 

・死別後1か月たっても、食欲不振や過食が長く続く。

・ダイエットをしていないのに、2週間で3キロ以上減った。

・過食で、2週間で3キロ以上のペースで体重が増え続けている。

・不眠や睡眠過多など、睡眠障害が2週間以上続く。

・不安感や孤独感が非常に強く、1か月たっても後を追って死にたいと思う。

・自殺をしようとした。

・自傷行為が止まらない。

・他傷行為(他人または、他のペットのからだを傷つける)が止まらない。

・死別後1か月たっても、罪悪感がペットの事だけでなく、他のことについても感じられ、生きることがつらい。

・死別後1か月たっても、前世の因縁や周囲の怨念など、スピリチュアルや宗教にとりつかれ、気持ちが抜け出せない。

・死別後、2週間以上、家から出ないなど引きこもりの状態が続いている。

・死別後、2週間以上、幻覚が継続的に起こる。

・死別後1カ月以上たっても悪夢やフラッシュバックが続く。

 

以上の症状がある方、または家族の誰かがあてはまらないかも、注意してみてみましょう。精神疾患は体の病と同様、早期発見、早期治療が大切です。

 

ペットロスがうつ病へ発展する原因

筆者の周りには、パートナーよりもペットが心の支えだと言う方がたくさんいらっしゃいます。パートナーは嫌なことを言うし、嫌な要求をするけど、ペットはいつも心配してくれて、いらないことを言わずそばにいてくれると。そうして、パートナーよりも大事な心の支えとなった時、心をしめていた分だけ、失った悲しみは深くなることでしょう。

 

▼うつ病になりやすいと言われる原因

うつ病は、臨床精神医学会では、『病前の性格』と『ストレスの状況』がからみあい起こるとされています。

 

◎なりやすい性格:「自分の価値を周囲の評価に依存する」

周囲の評価を重視することから、正確、勤勉、良心的、責任感強く、対人関係の衝突を避けることにこだわります。

 

◎なりやすい状況:「自分は誰の役にも立たないと思う状況」

身体疾患、転職、昇進、退職、転居、近親者の死、家庭内葛藤、産前産後 など

 

▼ペットロス症候群

ペットを失ったことで、大きな喪失感から以下の症状がでます。

・何に対してもやる気が起きない

・毎日のようにペットを思い出して泣き明かす

・ペットが使っていた物を見るのすら辛い状況に陥る

 

▼上記が重なると・・・

ペットロス症候群に陥る人の中には、うつ病になりやすい人も含まれます。それは、うつ病になりやすい人が『自分の価値を周囲の評価に依存する』ため、いつ接しても100%愛を示してくれるペットに一番の安らぎを感じ、依存しやすいことにあります。

 

ペットは野生から隔離されるため、人間の世話が無ければ生きられません。えさやりや散歩など、日々求められることが多いほど、『誰かの役に立っている』安心感をもつことができ、もともとうつ病になりやすかった方は、ペットとの関係に依存を深めていきます。

 

うつ病になりやすい方は、ペットを喪失すると、ペットだけではなく自分の人生の価値を失ったような気持ちになります。そのため、「何に対してもやる気が起きない」という心理作用が重症化。うつ病が発生するのです。

 

▼克服のヒント

ペットロスから、うつ病に発展した方は比較的回復しやすいと言われます。その理由は、ペットのくれた愛にあります。ペットの喪失から回復するとき、ペットと出会えた意味を肯定し、ペットとの出会いに感謝できるようになるというSTEPを踏む方が大多数です。

 

患者さんはペットと出会えた意味を見出すとき、他人の価値観ではなく、自分の価値観で人生を観ることになります。ペットとの思い出は個人的なもので、周囲の評価に頼るものではありません。周囲の評価にこだわりやすいうつ病の患者さんが、自分の価値観で人生の価値を決めることはうつ気質克服の訓練になるのです。

 

亡くなったペットの愛が自分の内側に残っているのを感じるとき、うつ病の患者さんは自分を大切に思うことでしょう。それは、他者の評価という価値観から逃れてこそ可能になり、自己評価をあげ、うつ病を克服してからの人生が豊かになる兆しにもなります。

 

 

愛するペットとの出会いだけでなく、別れまでもが、自分をよくしてくれるためにある。ペットロスからうつ病で苦しんでいる方が、それに気づき、順調に回復していかれることを願っています。

 

ペットロスが原因のうつ病、ビフォー・アフター

筆者の知っている、ペットロスの苦しみからうつ病にいたり、回復されたケースをご紹介します。

 

▼44歳独身女性 愛犬シーズーの例

ビフォ―)

結婚していましたがなかなか子供ができず、夫が浮気し外に子供ができて離婚。心の深い傷を回復できないまま、一人暮らしを始めたのが32歳の時。あまりの孤独で何度も死を考えているときに、心の支えにしたら?と、友人からシーズーの赤ちゃんをもらいます。

 

それまで辛かった日々は、シーズーのおかげで楽しい日々に。時には子供、時にはパートナーという気持ちで、シーズーとの暮らしが続きますが、飼いはじめて10年目、糖尿病になり、あらゆる処置をしましたが、腹水がひどくなり虫の息に・・・ 病院へ連れて行くと今夜が山になるかもしれない、と入院を提案されます。連れて帰って看取りたいと思いましたが、病院に入院して命が長らえるなら…と入院させることにしました。しかし、翌朝早く、シーズーは病院で息を引き取りました。

 

発症)

そこから彼女の苦しみが始まりました。かけがえのない相棒の死を看取れなかったことをくやみ、立ち直れず、食事がとれず、ストレスから突発性難聴になり、犬の写真に囲まれて泣くばかり。夜は眠れない為、昼間に多少の仮眠をとる程度、そんな状態では仕事もできず休職。家にこもって後追いすることばかり考える日々。友人が心配して病院を受診。うつ病と診断されました。

 

精神科から回されたカウンセリングルームに通い、シーズーの写真をもっていっては想い出をたくさん話しました。泣き暮らしながらも、薬で眠れるようになったことで、健康が回復し、食事も徐々にとれるようになりました。当初は家に連れて帰らず、看取れなかった自分をせめてばかりいましたが、こんなに愛せるシーズーにであえたこと、そのシーズーに愛してもらったことに感謝できるようになりました。

 

アフター)

感謝を口にするようになった彼女は、夫に捨てられ、死ぬつもりだった自分を、シーズーは愛し生かしてくれたのに、そんな素晴らしいシーズーとの思い出を唯一知っているものが、この世から消えてしまっていいのか? 想い出とともに、もう少し生きていようかな…と思えるように変わっていきました。

 

生活が落ち着きはじめると、シーズーがくれた愛がちゃんと自分の中に残っていて、自分は一人ではない、シーズーと共に生きているのだと考えるようになりました。それは彼女を一層元気にしていきました。

 

シーズーがなくなってから、10か月後、もう不眠もなくなり、難聴も回復し、食欲も完全に戻ったので、彼女ははじめはパートから、やがてフルタイムの常勤へ復職を叶え、うつ病を克服したと言える状態になりました。

 

 

彼女がうつを克服した最大の理由は、元夫に捨てられた悲しみをシーズーが救ってくれたことに気づいたことが一番の要因でした。もう二度と誰にも愛されないし、愛せる存在に出会えないと思っていたのに、そんな大切な存在に出会えた奇跡を思うことで、生きる意味を取り戻したともいえます。

 

このように、ペットロスが重症化し、うつ症状から抜け出せなくなった方は、ペットに出会えた肯定的な意味について気づくことが、回復の第一歩となりやすいようです。

 

子どものうつ~ペットロスと子供のトラウマ~    

本来トラウマとは、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)のような、耐えられない苦痛や死を実感するような恐怖体験をした後の心の傷を示します。

 

語源は、「傷」を意味するギリシャ語を、心理学者のフロイトが「精神的外傷」を意味する用語として「trauma(トラウマ)」を用いたことから現在のような意味として使われるようになりました。

 

これがペットロスとどういう関係があるのかというと、実は核家族がすすんでいる昨今、子供にとってペットは兄弟同様の、ともすればそれ以上の愛情の対象とされているケースが多く、ペットロス後にPTSDもしくはうつ状態に似た症状を示す子が多いということです。

 

大人、もしくは高齢者が、ペットロス後にうつ症状を訴える事は広く知られていますが、ペットロスが子供にもたらす心的ストレスもかなりのものがあるようです。

 

ペットロス後の大人の関わり方が、その後の子供の心理状態に大きく影響するという説もありますが、やはり対応を間違えると後々問題になるようです。

 

 

まず、ペットが死んだことをはっきり認識してもらうために、愛するペットの供養をすること(葬儀や供養など)、また一緒にいっぱい泣いてあげること、思い出の品を整理をしながら、子供とたくさん思い出話をして関わってあげることが必要だとされています。

「○○は天国へ行ったんだから、泣いたら悲しむよ」とか、「いつまでメソメソしてるんだ!」と感情任せに叱ったりするのは逆効果です。

 

そして可能ならば、その悲しみが癒えた頃、子供の意思を確認しながら新しいペットを迎えるというのも一つの手段です。

 

大切な家族の一員であるペットを失うのですから、大人も辛いと思います。

しかし、感受性の高い子供たちはもっと悲しいということを、心に留めて置いていただければと思います。

(Photo by:http://pixabay.com/ja/%E7%8A%AC-%E5%A5%B3%E3%81%AE%E5%AD%90-%E6%82%B2%E3%81%97%E3%81%84-191935/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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