気になる病気・症状
歯医者の麻酔に副作用はあるの?...様々な歯にまつわる疑問!
全身麻酔というのは体験したことがあるという人は案外少ないかもしれません。全身性の疾患や腫瘍などを取り除く手術のときに用いられます。
一方で部分麻酔というのは手術・施術を行う一部分のみの麻酔で、歯医者でもよく部分麻酔は用いられます。
歯医者で使われる局所麻酔は表面麻酔、湿潤麻酔、伝達麻酔の3種類に分かれています。
◆表面麻酔
皮膚の表面、歯の治療で言えば粘膜表面に麻酔を打つという方法で、注射ではなく綿やガーゼで歯に麻酔薬を浸透させます。
「「◆湿潤麻酔
抜歯するときや歯髄(歯の神経部分)の治療を行う時の麻酔で、歯肉に注射を行います。
◆伝達麻酔
抜歯などのときに行われる麻酔ですが、歯肉ではなく神経の根元を麻酔するのが特徴です。
●麻酔の副作用は存在する
歯医者の麻酔は基本的に医療現場で用いるための安全性を備えています。ですが、副作用がゼロということではありません。頻発しやすい副作用には動悸、頭痛などがあります。麻酔薬でアドレナリンを含んでいるものを使っていると、アドレナリンが血中を通過するときに動悸を催すことがあることがわかっています。
ただし、この副作用はすぐに治まるケースが多いので、数分から数十分の間あまり動かないようにしていればOKです。
●麻酔薬アレルギーの可能性
麻酔薬に対するアレルギーを持っているという方もいます。元々がアレルギー体質だったり、アスピリン喘息の方はどのような成分がNGなのかをよく調べて常におくすり手帳を持ち歩くことをお勧めします。
●その日の体調にも左右される
体調があまり良くない時に麻酔などを使用すると、思わぬ症状が現れることもあります。著者の経験では、睡眠不足の状態で抜歯に臨んだ際には、なかなか麻酔が効かず、通常の倍の量の麻酔を使ったことがあります。治療後は睡眠不足のせいもあってか、フワフワとした感じが数時間ありました。
歯医者で使う麻酔薬は医学的に見ても安全で、使い続けることによる症状などはありません。
ですが一部の人に動悸や頭痛などの副作用が見られる可能性はあり、麻酔薬アレルギーの急性症状が出て気を失うなどのケースもあります。
歯の数って何本が普通?多い・少ないのは異常?病気?
自分の歯の数をじっくり数えたことがあるという方は少ないかもしれません。普段の歯磨きのときや洗顔の時に前歯を見ることはあってもじっくりと自分の歯を見る機会はそうそうありませんよね。
歯の本数は何本が適切なのか、多かったり少なかったりする人はいるのかと疑問を持つ方もいるはずです。
歯の本数は乳歯の場合20本、永久歯の場合32本となっていますが、足りない・多いことはあるのでしょうか?
●歯の本数が多い・少ないのはよくあること
学校などでは大人の歯の本数は32本と教えられますが、実際には歯の本数が32本より多かったり、32本より少ないのはよくあることです。どちらかといえば歯の本数が少ない人の方が多いと言われており、歯の本数が多いケースは男性にみられやすいこともわかっています。
日本小児歯科学会によれば10人に1人が先天的に歯の本数が少ないことが発表され、中でも前歯の側切歯や第二小臼歯などが欠如している方が多いということも判明しました。
●バランスが悪ければ矯正治療を
歯の本数が多かったり少なかったりしても特に影響がなく普段通りに生活できているのであれば気にする必要はありません。きちんと機能している歯なら問題ないため、治療は必要ありません。
しかし、歯の本数が多い・少ないことによって歯のかみ合わせが悪くなっていたり上手に磨けない部分が出てきて虫歯を引き起こしやすくなっているなどの問題があれば適切な治療を行います。
歯のかみ合わせや歯並びに関しては歯科矯正治療が用いられますが、歯科矯正治療は子供でも1年以上はかかる治療で金銭的な負担が大きいという問題も抱えているので、その点は理解したうえで治療に臨んでください。
歯の本数は、10人に1人くらいの割合で、歯の本数が先天的に少ない人もいることも明らかとなっています。
生活に影響がなければ病院の受診は歯の健康診断のときのみで、ほかは普段通りに過ごしても問題ありませんが、異常を感じる時は歯医者さんに相談してみましょう。
八重歯ってなんでできるの?かわいい八重歯は虫歯になりやすい厄介者だった!
日本では八重歯はかわいさの象徴として捉えられているようですが、海外ではどちらかというと真逆の考えがあるようです。昨今日本では、わざと八重歯を作る人もいるくらいの人気ですが、歯科医の視点からみるとそれは推奨できないようです。
八重歯ができる理由
八重歯は犬歯(いわゆる糸きり歯)にできることが多く、通常の歯列から外れて隣の歯と重なっている歯を指します。
八重歯は顎の骨が小さいために、歯の生えるスペースがなくなり正しい位置に生えないことが原因となっています。もう少し詳しく説明すると、上の歯の犬歯は比較的他の歯に比べて生えてくるのが遅いため、スペースが確保されなく収まる場所がないため、歯の列から飛び出してしまうことが多いのです。
八重歯は磨きにくいため虫歯になりやすい
このように八重歯は隣の歯と重なり合ってしまっているため、歯磨きをしにくいといえます。きちんとやっているつもりでもブラシの届かない溝もあります。そのため、虫歯や、歯周病になりやすい環境なのです。ですから、八重歯付近はより丁寧にケアすることが重要になります。
八重歯にならないようにするためには
八重歯の予防は子どものころからの生活習慣が大事とされています。
例えば、長期にわたっての指しゃぶりやおしゃぶりは歯並びに影響します。また、柔らかい食事を好み、よく噛まずに食事をしてきた結果、顎を使わなくなるといったことがあげられます。そのため歯だけが成長し、歯の生えるスペースが確保できなくなるといいったことが起こるのです。
乳幼児期はこれらのことに気をつけながら生活を送りましょう。
よく噛んで食べなさい!と昔は親に起こられたものですが、やはりそれは利にかなっていたんですね。口の中の環境は全身の健康にも影響します。子どもの頃からの生活習慣でできるだけ清潔を保ちやすい歯にしてあげたいですね。
歯磨き粉に含まれる殺菌剤『トリクロサン』は、肝臓がん発症に繋がる?!
近年、歯磨き粉に殺菌剤として配合されている『トリクロサン』という物質が、肝臓がんを発症させる可能性があるとして、注目を集めています。トリクロサンは、主に殺菌剤として市販の歯磨き粉やマウスウォッシュに配合されていますが、飲み込むことによる危険性が示唆されています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。
トリクロサンとは?
トリクロサンとは、主に日用品においてはブドウ球菌・グラム陽性菌などに対する殺菌剤として配合される物質であり、『薬用』という記述のある製品や『抗菌作用のある石鹸・シャンプー・歯磨き・医薬部外品』などに使用される傾向にあります。また、トリクロサン単独では常温でダイオキシン類に化学変化することは無いと考えられていますが、ダイオキシンの発生が懸念されるような低温焼却炉ではトリクロサンがダイオキシン類に転化する可能性が示唆されています。
トリクロサンと肝臓疾患の発症に関する実験について
近年、米サンディエゴ大学の研究では、トリクロサンの肝臓に対する影響が示唆されています。
◆トリクロサンに関するマウス実験(米カリフォルニア大学サンディエゴ校メイ・フェイ・ユエ氏らの研究グループ)
【試験内容】マウスにトリクロサンを投与し、肝臓への影響を調べる。
【結果】トリクロサンを与えられたマウスでは、与えられていないマウスより『肝臓がんの腫瘍数や大きさが増加』することが確認された。
⇒また、マウスがトリクロサンに長期間晒されると、肝臓の線維化と腫瘍発生が増加したと説明されている。
最後に
前述の研究グループによると、トリクロサンは、【内分泌かく乱、筋肉収縮の低下】などの作用の可能性があるため、使用されている日用品(歯みがき粉・マウスウォッシュ・ハンドソープなど)では可能な限り飲み込まない方が無難であると説明されています。
(Photo by: [http://pixabay.com/static/uploads/photo/2013/11/28/09/51/sad-219722_640.jpg?i])
著者: カラダノート編集部