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生活習慣病

糖尿病が多い国と少ない国、その原因と予防策

世界的に増加し続けている糖尿病。その国の食生活によって、糖尿病患者の数にも大きな影響が出ているようです。

 

世界糖尿病患者数ランキング

国際糖尿病連合(IDF)の調査によると、2013年現在までの糖尿病患者数の世界ランキングは以下のようになっています。中国では糖尿病患者数が年々増加し、アメリカやインドを抜いて1位になっています。近年の経済成長にともなって、国民の食生活が豊かになったことが原因であると考えられます。

 

日本は昨年の9位から10位へと順位が下がり、昨年は10位以下だったドイツが新たに8位に入りました。

 

1位 中国(約9840万人)

2位 インド(約6507万人)

3位 アメリカ(約2440万人)

4位 ブラジル(約1193万人)

5位 ロシア(約1092万人)

6位 メキシコ(約872万人)

7位 インドネシア(約855万人)

8位 ドイツ(約756万人)

9位 エジプト(約751万人)

10位 日本(約720万人)

 

紅茶をよく飲む国と糖尿病発症率の関係

ある研究結果によると、紅茶をよく飲む習慣のある国は、2型糖尿病患者数が少ないといいます。紅茶が糖尿病の予防に効果的であるという事実は、過去にも生物学的分野などからの研究で示唆されています。

 

紅茶を最も多く消費する国はアイルランドで、その次にイギリス、トルコとなっています。反対に紅茶消費量が少ない国は、韓国、ブラジル、中国、モロッコ、メキシコなどの糖尿病患者が比較的多い国が並んでいます。

紅茶には血糖値を下げる効果のあるフラボノイドが多く含まれています。

 

日本人の糖尿病の特徴

糖尿病はおもに、「インスリンの分泌能力の低下」と「インスリン抵抗性」が原因となっています。日本人を含むアジア人は欧米人に比べると、それほど肥満ではなくても、2型糖尿病を発症しやすいという研究結果があります。

 

その研究によると、日本人を含むアジア人はインスリンの感受性はよいが、分泌能力は欧米と比べると低いようです。そして、肥満によりインスリン抵抗性が増すことで、インスリン分泌量が追い付かず、糖尿病になりやすいということです。

 

アジア人は糖尿病予防のためには、特に食事管理や運動による肥満の解消と予防が重要と言えそうです。

 

世界の国々は、それぞれ全く異なる食習慣をもっており、それが糖尿病になりやすい体質となりにくい体質の重要な決定要因となっているようです。とくにアジア人は、少しの肥満が原因で糖尿病になりやすい体質をもっていることから、食生活の改善による肥満防止がとても大切といえます。

 

糖尿病が多い県・少ない県とその原因

2013年現在の日本における成人糖尿病患者は720万人を超えています。また、厚生労働省の2011年の調査によると、糖尿病が強く疑われる糖尿病予備軍をあわせると、27.1%の人が糖尿病または糖尿病予備軍であると考えられています。

 

これは、国民の4人に1人に相当し、その数は年々増加傾向にあります。

 

◆糖尿病が多い都道府県は? 

2010年の都道府県別調査でみると、糖尿病による死亡率が高い県は、男性では青森県(9.0人)、茨城県(9.0人)、山梨県(8.7人)で、女性では徳島県(5.2人)、香川県(4.6人)、静岡県(4.4人)です。

 

男性ワースト1位の青森県や山梨県については、塩分を多く含む食事が多い傾向があることが原因のひとつと考えられます。

 

女性のワースト2位の香川県では、うどん県と呼ばれるほどうどんの消費量が多く、それが糖質の過剰摂取につながっているのでは、と考えられています。

 

◆糖尿病が少ない都道府県は?

2010年の都道府県別調査によると、男性における糖尿病死亡率が最も低い県は滋賀県(3.5人)、奈良県(4.1人)、広島県(4.7人)で、女性においては、熊本県(2.2人)、佐賀県(2.2人)、大分県(2.3人)でした。

 

興味深いことに、女性では九州地方の県が上位をしめていますが、九州地方ではむしろ、糖尿病になりやすい甘い味つけが好まれることが知られています。

 

原因は明らかになっていませんが、運動の頻度やその他の要因が大きく影響を与えているのではと考えられます。

 

◆伝統食と現代病

食生活は糖尿病に直結しやすい要素です。

 

国や地方には、それぞれの伝統的な食文化というものが存在し、時としてそれらが糖尿病になりやすい身体を作ってしまうこともあります。ですが、伝統食というものは昔の人の経験と知恵で培われた、その土地の人にあった食文化と考えられます。

 

むしろ、食生活が近代化し、外国の食文化がどんどん流れ込み、それが大きな比重をしめるようになってしまったことが、現代病の増加や心身のバランスを崩す原因のひとつになっているのではないでしょうか。

 

"You are what you eat."ということわざが英語にはあります。食べるものはその人自身と直訳されますが、何を食べるかで、その人自身が病気になるか健康でいられるかが決まるというような意味です。

 

食事が健康に及ぼす影響はとても大きいということを常に念頭においておきましょう。

 

糖尿病有病者が多い国と少ない国~その原因はなに?

糖尿病患者が多い国と少ない国には、どのような違いがあるのでしょうか。原因などについて見ていきましょう。

 

◆世界糖尿病有病率ランキング

国際糖尿病連合(IDF)では、世界を7つの区域に分けて糖尿病人口を算出しています。日本や中国や太平洋諸島が含まれる西太平洋地区(WP)は、最も糖尿病患者が多い地域です。2013年現在の糖尿病有病率ランキングでは、10位までの中に多くの西太平洋地区の国や地域が含まれています。赤字がWPに含まれる地域です。

 

1位 トケラウ(37.49%)

2位 ミクロネシア(35.03%)

3位 マーシャル諸島(34.89%)

4位 キリバチ(28.77%)

5位 クック諸島(25.66%)

6位 バヌアツ(23.97%)

7位 サウジアラビア(23.87%)

8位 ナウル(23.29%)

9位 クウェート(23.09%)

10位 カタール(22.87%)

  

◆肥満と糖尿病

肥満は糖尿病の重大な原因となります。上記の糖尿病有病率ランキングで上位を占めているほとんどの国が、太平洋諸島にあります。そしてその地域の多くの国々は、世界肥満度ランキングの上位にもランクインしているのです。太平洋諸島の国々では国民の肥満率が非常に高く、糖尿病患者数も年々増加しています。このように、肥満が糖尿病の発症原因になるということは周知の事実ですが、日本人を含むアジア系民族は特に肥満が原因で糖尿病になりやすいといわれています。欧米人の標準体重範囲内に入っても、アジア人の方がより糖尿病を発症しやすいという研究結果がでているのです。そこには、アジア人のインスリンの分泌能力が体質的に欧米人よりも低いことが理由にあるようです。

 

◆遺伝子と糖尿病発症の関係

糖尿病の発症には、遺伝子的な要因も関係しているといわれています。1型糖尿病の場合は、親族に1型糖尿病患者がいる場合には発症リスクが高まると言われています。また、他の人種よりも白人の方に1型糖尿病発症者が多い傾向があるようです。2型糖尿病の場合も同様に、親族に2型糖尿病患者がいる場合の発症リスクは高まると言われています。その他にも、理由は明確には分かっていないものの、黒人、ヒスパニック、アメリカン・インディアン、アジア系アメリカ人は2型糖尿病の発症リスクが高いといわれています。

 

糖尿病の発症には、食生活などの生活習慣と遺伝子的要因が絡み合って影響を及ぼしていると言えそうです。肥満が原因で糖尿病を発症しやすい日本人は、特に食生活に注意をする必要があるでしょう。

 

1日の歩行数が原因!?糖尿病に直結する肥満が多い県と少ない県

肥満と糖尿病には密接な関係があります。ある研究によれば、アジア人は欧米人よりも肥満度が低いうちから糖尿病を発症しやすいそうです。それには遺伝子的な要因があると考えられています。日本は欧米に比べると肥満人口が少なく、極端な肥満の人はあまりいないとされていますが、男性ではどの年代においても10年前や20年前と比べると肥満の数が多くなっています。女性では、30~60歳代での肥満が多くなってきているものの、若い世代での低体重も増加傾向になっています。男性は女性に比べて体重コントロールへの意識が低いことも肥満増加につながっているようです。

 

◆肥満が多い都道府県は?

政府が2006年3月に策定した「食育推進基本計画」によると、BMI指数が25以上の肥満者の全国平均は、男性で29.3%、女性で26.6%です。最も平均肥満度が低い都道府県は、東京都、神奈川、大阪などの都市部に集中しています。肥満度が高い都道府県は、東北地方、四国地方、沖縄県に集中していました。続いて、肥満予防のために積極的な摂取が勧められる野菜の平均摂取量でみた場合、平均より多く野菜を摂取している都道府県は、岩手県、宮城県、秋田県などの東北地方でした。このように肥満度と野菜摂取量自体はあまり関係がないようですが、肥満には濃い味付けや野菜の種類なども関係していると予想されます。

 

◆よく歩く人に肥満は少ない?

同資料によれば、1日の全国平均歩行数は成人男性で7525.5歩、成人女性で6662.6歩。最も歩行数の多い都道府県別は、男性が、1位神奈川(8371.5歩)、2位兵庫(8281.2歩)、3位東京(8237.8歩)。女性では、1位高知(7777.5歩)、2位兵庫(7499.8歩)、3位神奈川(7371.4歩)です。最も歩行数の少ない県は男性が1位高知(6173.1歩)、2位山形(6207.2歩)、3位徳島(6217.7歩)。女性が1位山形(5214.8)、2位和歌山(5842.4歩)、3位岩手(6005.7歩)です。歩行数が多いところでは、肥満者が平均値を下回り、歩行数が少ないところでは、平均値を上回る傾向にあることがわかりました。よって、適度な運動は肥満および糖尿病予防に効果的であると言えそうです。

 

糖尿病を未然に防ぐためには肥満を予防することがとても大切です。食事管理だけではなく、日ごろからエスカレーターを使う代わりに階段を使ったり、近いところへは歩いていくなどして運動量を増やすことが大切です。

 

(Photo by: [http://www.irasutoya.com/])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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