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健康診断・健康管理

コレステロール低下作用のある『紅麹』は、摂取の際注意が必要

紅麹は高い栄養価の半面、健康被害の例がある?

『麹』と言えば、日本においては日本酒、甘酒、味噌、漬け物などの製造に広く使用されており、ビタミンやアミノ酸などバランスの取れた栄養素を持っているとして、健康食品としても人気があります。

 

通常、麹と言うと『黄麹』のことを指しますが、『紅麹』というものが存在しているのはあまり知られていないのではないでしょうか?

 

紅麹は、中国では古くから『紹興酒』の原料などに用られているものです。1970年代頃には紅麹カビから『ロバスタチン(モナコリンK)』というコレステロール低下作用のある成分が発見されました。

 

これ以来、健康食品としての注目が集まっており、日本でも現在、紅麹関連のサプリメントは数多くの健康食品メーカーから発売されています。しかし、近年フランスの食品衛生安全庁がこの紅麹が用たらすとされる健康被害に対して注意喚起が行われました。

 

以下では、紅麹がもたらす健康被害の症例をご紹介していきたいと思います。

 

紅麹は高機能!高脂血症薬としての作用

近年、高コレステロール血症の治療薬として良く使用されている『メバロチン』や『リポバス』は、紅麹カビから産生される『モナコリンK』をもとに開発されたもので、紅麹のエキスが使用されたサプリメントを摂取しても、コレステロール抑制には効果的だとされています。

 

【コレステロール低下の作用機所】

コレステロール合成経路の段階で、HMG−CoAからメバロン酸へ還元反応を生じさせる酵素に『HMG−CoAレダクターゼ』というものがあります。

 

モナコリンKはこの酵素の作用を阻害します。合成が抑制されると肝細胞膜上のLDL受容体が増加し、血中コレステロールを取り込み、血中コレステロール濃度を低下させる作用があります。

 

<その他の作用>

◆血圧調整、高血圧抑制

血圧調整作用は厚生労働省でも認定されており、血圧調整関連の特定保健用食品にも一部使用されています。作用を生じさせる有効成分はγ(ガンマ)アミノ酪酸という物質で、体内でグルタミン酸から合成され、脳内にも抑制性神経伝達物として多く存在しています。

 

◆メラニン抑制

またメラニン生成を抑制するので、日焼け止め外用としても効果があります。

 

紅麹がもたらす健康被害例もある

フランス食品・環境・労働衛生安全庁(ANSES)が行った報告によると、2009年以降、25件の紅麹含有サプリメントに関連する健康被害報告を受け取った中で、うち関連性が高い可能性があるものが12例とされており、摂取を避ける対象となる人は以下とされています。

 

<摂取を避けるべき対象の人>

◆遺伝的素因や持病や現在治療中などの感受性の高い人

◆スタチン医薬品を使用している患者

◆妊娠あるいは授乳中の女性

◆子どもや青少年

◆70才以上の人

◆持病のある人

◆大量のグレープフルーツを食べる人

 

主な症状としては以下に示すように、筋傷害(強い筋肉痛等)、肝障害が報告されています。

 

<具体的な健康被害例について>

1)筋傷害、肝障害が生じた例

◇ベニコウジサプリを摂取した62歳女性が、肝炎と診断された

⇒ベニコウジ米600mg/カプセルを2カプセル/日+気管支喘息治療薬+抗うつ薬を4ヶ月併用したところ、【吐き気、嘔吐、下痢、悪寒、発熱などの症状を10週間呈した後、症候性肝炎と診断】。ベニコウジの摂取を中止したところ症状は改善。

 

◇ベニコウジハーブ製剤を摂取した61歳女性が、強い筋障害を生じた

⇒ベニコウジのハーブ製剤を1,200 mg/日、約3ヶ月間摂取したところ、激しい広範囲の筋痛と血清クレアチンキナーゼ値の上昇を示した。

 

2)カビ毒(シトリニン)が検出された例

ベニコウジカビと共に用いられることの多い近縁種のM.ankaというカビは『シトリニン』という毒性物質を産生し、これがサプリメント中に混入していたとされる例が4件アメリカで起こっている。 

 

3)妊娠中の摂取は催奇形性の危険性

ロバスタチンは動物実験において、胎児に骨格の催奇形性を引き起こす可能性があるので、摂取は避けるべきであると注意喚起されている。

 

4)横紋筋融解の可能性

ベニコウジに含まれるメビニン酸により、HMG-CoAレダクターゼ阻害剤(スタチン系薬剤)と同様の横紋筋融解が起きることが考えられている。

 

(※短期間の経口摂取においては、安全性が示唆されているという記述も見られる。12週間の複数の臨床研究では、ベニコウジの摂取は安全であったという報告がある。)

 

高脂血症治療薬として、紅麹サプリメントをスタチン系薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害薬)などの代用として使用される例もあるとのことですが、上記のように筋傷害やカビ毒の被害報告の例もありますので、持病のある方は医師と十分に相談した上で利用することが必要なようです。

(photoby://pixabay.com/) 

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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