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健康診断・健康管理

『賞味期限延長』による食品の安全性への影響とは?

 

『賞味期限の延長』による食品の安全性はどうなるか?

 

昨年10月、即席めんメーカーによって構成される日本即席食品工業協会が『2014年の春をめどに、即席めんの賞味期限延長を行う』という発表を行いました。

即席めんは平均1~2ヶ月程度期限延長される予定である、ということですが消費者が気になるのは安全性に問題はないかということです。現在では即席めんの他にレトルト食品メーカーからもいくつか延長例があり、今後も新たに様々な食品メーカーからも、期間延長に向け技術開発や流通業界の慣習を見直す動きが出て来ると言われています。

 

以下では、賞味期限・消費期限の基本事項と、また各食品の安全性管理基準についてご説明していきたいと思います。

 

『賞味期限延長』における具体的な見直し内容とは?

 

今回の発表によると、延長されるのは『賞味期限』のみであり『消費期限』は改定されないとされています。消費期限と賞味期限の違いとは、

 

◇消費期限
品質が急速に劣化しやすい食品(製造から消費期限までの期間がおおむね5日)にあって、正しい方法で保存した場合、腐敗や劣化に伴う衛生上の危害が発生するおそれがないと認められる期限。

 

◇賞味期限
上記以外の食品が、正しい方法で保存された場合に、十分品質を保持しうると認められる期限。

⇒つまり、賞味期限の延長『味や風味など品質は損なう可能性があるが、健康被害には及ばない範囲のもの』

 

<賞味期限延長が発表された例>
◆即席めんメーカー
包装材の技術改良により、袋めんは6カ月⇒8カ月、カップめんは5カ月⇒6カ月に延長。

◆江崎グリコ
温めずに食べられるレトルトカレーの賞味期限を2年⇒3年に延長。
◆ハウス食品
ゼリータイプの調味料の包材を遮光タイプに変更し、賞味期限を9カ月⇒1年に延長。

 

<流通業界全体の納品期間の見直し>
国内で年間数百万トン発生しているとされる食品ロスを削減するため、食品流通業界の慣習の見直し(納品期間の延長:現在ではメーカーや卸が『製造から賞味期限の1/3の期間内に小売りに納品すること』が必要)が求められている。

 

賞味期限が1/2残った商品まで納入期限緩和するよう検討されている。

 

消費期限とは何を基準に決められているのか?

 

賞味期限はある程度延長を行っても安全性には問題が無いことが分かりました。しかし一方で、賞味期限が伸びることでより家庭での品質管理が求められることになります。

ここで気になるのが、『消費期限設定の科学的根拠』に関してです。

消費期限は、基本的にメーカーと販売店の責任者が共同して設定するものとされ、【微生物検査、酸化度検査、官能(味覚)検査】などで出た基準数値に『安全率』を掛けて算出されるというものです。

 

<消費期限の具体的な設定方法とは?>
【細菌検査・理化学検査・官能検査】などから得られた数値を基準に、安全率を掛けて設定される。(例:300日持つ商品⇒安全率50%で150日)
消費期限の最大期限は、検査で異常の見られた日の『直前の日まで』に設定することが可能。

 

(※安全率の例:牛乳⇒70%、発酵乳⇒70%、乳製品⇒80%、食肉⇒80%等)


食品別の延長可能とされる賞味・消費期限について

 

各食品別の延長可能とされる賞味・消費期限に関しては以下の通りです。

 

◆缶詰
【延長可能な消費期限】通常製造日から3年後が消費期限だが、開封せずに高温多湿な場所を避ければ、10年以上でも問題ないとされている。味に関しては落ちる可能性がある(日本缶詰協会)。
⇒(※缶詰にさび付き、蓋の膨張、指で押して凹みがあるなどの徴候があれば、腐敗している可能性がある。 )
 
◆生卵
【延長可能な消費期限】通常14日とされているが、殻を割らない限り夏季(平均温度28度)は16日、冬季(同10度)57日、春・秋季(同23度)は25日まで可能

⇒(※但し賞味期限の過ぎたものはサルモネラ菌が増殖している場合があるので要加熱。)

 

<開封した食品の賞味・消費期限は?>

商品に表示された賞味期限は、未開封を前提にしたものですが、一度開封した商品はどの程度品質が保たれるのでしょうか?

 

◆マヨネーズ・ドレッシング類
【推奨される賞味期限】開封前は約10ヶ月だが⇒開封後は冷蔵庫に保管し1カ月以内。
原材料が食酢や食塩だと防腐効果があり、すぐに衛生面で問題になることは少ないが、おいしさの観点から早めの消費が勧められている。

 

◆めんつゆ
【推奨される賞味期限】ストレートタイプ:1週間以内、濃縮タイプ:数週間
希釈度の高いものや、塩分が多いほど長持ちするが、口にする前に浮遊物がないか、泡立っていないかなど、よく確認することが必要。

 

◆カレーのルー
【延長可能な賞味期限】開封前なら1年だが⇒開封後は冷蔵すれば3~6カ月(ラップに包んで密封状態で保存)
【推奨される賞味期限】1カ月以内(香りが落ちるため)

 

◆冷凍食品
【延長可能な消費期限】マイナス18度以下の温度で、1年以上の保存が可能
【推奨される賞味期限】外気などによって品質に影響が出るので、購入後2~3ヶ月が推奨される
⇒1年前後で風味や食感が変化するものが多いので数ヶ月での消費が勧められている。

 

最後に

 

上記のように、賞味期限の延長に関しては『風味は損なう恐れがあるが、安全面に関しては問題ない』範囲内での設定が行われているようです。米国などではすでに、賞味期限切れの食品を低価格で提供するスーパーなどが立ち上げられることが決まっており、日本でも今後このような動きが起こる可能性があります。その際には、低価格購入や廃棄率低下などのメリットはありますが、食品の鮮度管理に関しては現在よりももっと消費者自身が小まめにチェックを行うなど積極的に管理していく必要がありそうです。

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E9%A3%9F%E5%93%81-%E7%89%9B%E8%82%89%E9%BA%BA-%E9%BA%BA%E6%96%99%E7%90%86-75995/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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