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アレルギー

自宅で舌に滴下するだけ?新しい花粉症治療薬『シダトレン』

 

花粉症の根本治療薬『シダトレン』とは?

 

先日(2014年1月)に、花粉症治療の根治が期待できる新薬『シダトレン』が厚生労働省に承認され、保険適用治療として受けられるようになったという発表がありました。この薬は、花粉症治療法の中でも『減感作療法』と呼ばれる治療法において用いられる薬です。

舌下に薬の滴下することによって、体内にアレルギー物質を取り込み、体を抗原に馴らしていくというものです。

 

自宅でも簡単に治療できることからその利便性が取り上げられていますが、効果や副作用についてはどうなのでしょうか?以下では、この薬の詳細についてご紹介して行きたいと思います。

 

『減感作療法』とは?

 

『抗ヒスタミン薬』や『血管収縮薬』など様々な種類の花粉症薬がありますが、これらの『薬物療法』は鼻水や目の痒み症状などの抑えるという対処療法で、根本的に治療するものではありません。

『減感作療法(抗原特異的免疫療法)』花粉のエキスを体内に少しずつ投与して体質を改善していき、最終的に根治を目指すと言うものです。また、減感作療法にも種類があり、日本ではスギの抗原液を継続的に注射する方法が主流でしたが、今回の承認により舌下液療法が主流になる見込みだと言われています。

 

<作用機序は?>
通常、アレルギーが発症するのは、『肥満細胞上のIgE抗体』と抗原が結びつくことによるものです。これを、抗原(スギ花粉)を定期的に体内に取り込むことで、IgG抗体を増やしこちらと結合されることで、アレルギー症状の発症を抑制するというものです。また肥満細胞の活性が落ちることも関連していると言われますが、そのメカニズムは不明である部分も多いとされています。

 

<治療効果について>
注射による療法では、3年以上の治療を続けられた患者さんでは、ハウスダスト(ダニ)80~90%、スギ花粉でも70%前後の効果があると報告されています。また、治療終了後4~5年経過した時点も、80~90%の効果の持続が認められています。

 

完治の割合は必ずしも高率ではないようですが、半数以上の方々は薬を減量できたり、あるいは薬を必要とせずとも生活には支障が見られなくなるとされています。

 

<副作用について>
◇アナフィラキシーショック
口や手足の痺れ、じんま疹、冷や汗から始まり、次第に脈が非常に弱くなり、血圧が急激に低下します。最悪の場合、呼吸困難や失神、処置が遅れると死亡などの恐れがあります。


◇その他、【口内炎、舌下腫脹、咽喉頭そう痒感、口腔内腫脹、耳そう痒感、頭痛など】

 

注射療法と舌下液療法の比較について

 

◆注射による治療
注射療法は基本的に、1週間に2日の通院が必要とされ、その後徐々に濃度を上げていくとともに注射回数を減らしていきます。治療期間はおよそ3~5年の期間が必要と言われています。

 

1)血液検査などのテストにより、鼻炎の原因となっている抗原を特定する。
2)抗原を希釈した少量のエキスを、最初の1~3ヶ月間、週1~2回から注射していきます。
3)その後、徐々に月1回というように期間の間隔をあけていき、抗原の濃度も少しずつ高くしていき、体内のIgG抗体を増加させます。
4)3年~5年を目安に治療を継続します。

 

◆舌下薬による治療
舌下療法は、自宅で治療できるというのが最大のメリットで、通院は3週間に1度程度で済みます。治療期間は2年~3年必要になります。

 

1)血液検査などのテストにより、鼻炎の原因となっている抗原を特定します。
2)最初の1週間は、濃度の薄いスギ花粉舌下液を舌下(舌の下部)に垂らし、2分間維持し飲み込むという方法で行われます。
3)2週目から量・濃度ともに徐々に増加していき(200ml⇒2,000mlボトル、濃度10倍)、体内のIgG抗体を増加させます。
4)2週目終了後も継続し、2~3年が治療期間となります。

 

最後に

 

上記のように、アナフィラキシーなどの強い副作用があるので、重要なのは『処方量を正確に行う』ことであるとされています。患者にとって心配なのが、その安全性ですが、『シダトレン』の処方には医師にも製造元である鳥居薬品の講習会を受講して、テストに合格しなければ登録・処方が出来ないシステムになっているようです。そのため処方量の信頼性は高いと言えますが、不安である場合は自身で投与量を管理することも必要となります。

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC-%E5%86%B7-%E7%97%85%E6%B0%97-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B6-%E5%A5%B3%E3%81%AE%E5%AD%90-%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%81-%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87-18656/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-29掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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