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人気のタピオカデザート!でも海外旅行では注意が必要のワケ

フィリピンでは『キャッサバ』摂取で29人の死亡例

2005年に、フィリピン中部にある小学校の児童が、近くの売店で『キャッサバ』を加工した菓子を買って食べたところ、次々と吐き気や腹痛などの中毒の症状を訴え、29人が死亡するという事故が起き、日本においても厚生労働省がキャッサバ輸入業者に検査命令を出すという措置がとられました。

 

この事故の原因は、フィリピンにおいて主食代わりともされる植物『キャッサバ』による青酸配糖体による中毒ということです。 キャッサバには青酸配糖体が含まれているため、食用には加熱したり、水洗いで毒成分を抜くなど、種類に応じた処理が必要とされますが、この事故ではそれらの処理が行われないまま売られたのではないかと推測されています。

 

東南アジアなどに渡航した際には、キャッサバから作られるタピオカデザートなどには注意が必要です。

 

キャッサバとは?

キャッサバは、中米や南米北部が原産国で、切断した茎を畑に突き刺せば、土質も選ばず、乾燥にも強く、短期間で収穫できることから、世界の熱帯域で主食として栽培されています。味と食感は甘味の少ないサツマイモに似ているとされています。生の状態だと『青酸配糖体』が含まれているので、食用にはすりつぶした後水洗して沈殿させ、デンプンのみを取り出して加熱乾燥(25度)させる方法等が取られています。中でも、根茎から製造したデンプンは球状の『タピオカパール』に加工してデザートの材料などに使用されます。

 

また、大別すると、苦味種と甘味種があります。

 

◆苦味種

青酸配糖体の『リナマリン』と『ロトストラリン』を外皮に多く含むが、大きな塊根を作るため、デンプン源作物として栽培されます。

 

(※リナマリンは、アセトンシアノヒドリンのグルコース配糖体。ヒトの腸において酵素および腸内細菌にさらされると、有毒なシアン化水素に分解される。)

 

◆甘味種

毒抜きを行いふかしたり茹でたりすることで、食用に用いられます。

 

<安全に食べるための方法とは?>

キャッサバを安全に食べるために様々な方法があり、5つに大別されます。

 

毒性が低い品種を選ぶ

⇒甘味種の有毒な皮や芯を除く。

 

水溶性である青酸配糖体を水に溶かして除く

⇒芋を加熱してから小さく切り水にさらす。

 

青酸配糖体をキャッサバの細胞内酵素で分解

⇒生芋をすり潰して一晩置き絞って除毒する。

 

青酸配糖体を微生物が持つ酵素で分解

⇒好気発酵や嫌気発酵によって除毒する。工業的にも、伝統的にも最も良く用いられる方法。

 

青酸配糖体を加熱により半分以下にする

日本では、1件のみ青酸配糖体含有キャッサバ輸入例がある

日本では、冷凍キャッサバは2004年1月~2005年9日までの期間で、4カ国から計8件、約8トン輸入されたうちの1件においてのみ(フィリピン)シアン化合物が見つかり、流通が止められたことがあります。

 

日本において、良く使用されるのは『タピオカデンプン』というデンプンとして加工された物で、主にパンの食感のために添加されたり、無洗米のヌカを取る工程などに用いられているそうです。

 

最後に

上記の事故においては、調理の際にしっかり加熱が加えられたのか、未だはっきりとした報告が行われていないようですが、夏場の乾燥期にはキャッサバの含有率が高まり、毒性も高いとされていますので、海外渡航時に食べる際は安全性などをしっかり確認することが必要です。

 

海外産の蜂蜜には注意を!中毒症状を起こす『マッドハニー病』

海外旅行の際に気をつけたい『マッドハニー病』とは?

冬休みを機に海外旅行をされる方も多いと思いますが、その際に特に気をつけたいのが『海外産の食品による中毒』です。中でも、昨年12月に専門誌に掲載された『海外産蜂蜜の摂取による中毒症状(マッドハニー病)』は、呼吸困難や歩行障害などの症状、また大量摂取すれば心臓発作などの致死的な症状も現れるとされていますので、注意が必要です。

 

マッドハニー病の症例について

上記の専門誌に掲載された症例は、『東京都内に住む60歳代の女性が、東南アジアで購入した蜂蜜をお湯に溶かして飲んだところ、30分後に呼吸困難や視覚異常などの状態に陥り、数時間後には歩けなくなるなどの症状が出た。救急車で搬送されたが、致死的な症状はなく、嘔吐や下痢症状も無かった』とされています。

 

今回の報告された症例は東南アジアにおいてですが、中毒症状は世界中で報告されており(主に野生の蜂蜜を食べる習慣のあるトルコの黒海沿岸部に多い)、その原因物質は

 

『ツツジ類に含まれる毒性物質グラヤノトキシン』を摂取したミツバチの蜂蜜によるとされています。日本産の蜂蜜に関しては問題ないとされていますが、蜂蜜購入の際には原産地表記を確認することが必要です。

 

<主な中毒症状>

◆めまい、過剰発汗、脱力、血圧低下、心拍の異常、嘔吐など。

ティースプーン数杯分の摂取により、数分から数時間で急性中毒症状を呈する。

 

<対処法>

回復は早く、致命率は低いとされているが、大量摂取の際は受診が必要です。

 

毒性物質グラヤノトキシンとは?

グラヤノトキシンは、ジテルペンに属する植物毒の一種で、ツツジ類やアザレア類(特に落葉性のツツジ類)に含まれるとされており、主な生存地域は小アジア北部と言われています。 

 

<中毒症状を引き起こす作用機序>

1)グラヤノトキシンが細胞膜上のナトリウムイオンチャネル(受容体)に結合して、興奮と脱分極を継続させる。

2)カルシウムイオンが流入し、骨格筋や心筋の収縮が強まる。

3)結果、不整脈などの期外収縮症状や迷走神経の刺激により麻痺症状なども現れる。

 

最後に

上記でも述べましたが、蜂蜜購入の際には原産地を確認することが重要です。主にトルコ周辺国原産の蜂蜜が注意とされていますが、念のため海外製の蜂蜜の摂取は控えた方が良いといわれています。

 

感染注意!ほんとうに怖い生野菜・生魚・生肉

汚染された水で洗われた生野菜も危険ですが、もっと怖いのが寄生虫の存在です。生野菜・生魚・生肉には寄生虫の温床となっているものもあります。

 

これはひとえに、衛生管理の概念が日本とはかけ離れているから起こること。火を通してあれば、多少の被害は免れますが、「生」となると、その被害は甚大。

お腹の中で虫を飼うはめになりかねません。

 

生の食材からうつる感染症&寄生虫

感染源となる食材を口にしたために、引き起こされる疾患には以下のようなものがあります。

 

・コレラ

潜伏期間(1~5日間)/初期症状(下痢)

 

・細菌性赤痢

潜伏期間 (1~5日間)/初期症状(下痢・発熱)

 

・腸チフス

潜伏期間(7~14日間)/初期症状(下痢・腹痛・発熱)

 

・パラチフス

潜伏期間(7~14日間)/初期症状(下痢・除脈・発熱)

 

・大腸菌下痢症

潜伏期間(7~14日間)/初期症状(下痢・除脈・発熱)

 

・サルモネラ症

潜伏期間(半日~4日間)/初期症状(下痢)

 

・カンピロバクター症

潜伏期間(2~7日間)/初期症状(下痢・腹痛)

 

・アメーバ赤痢

潜伏期間(2~4週間)/初期症状(下痢・血便)

 

・ジアルジア症

潜伏期間(1~2週間)/初期症状(下痢)

 

・条虫症

潜伏期間(なし)/排出されてから気づくことがほとんど。

 

・A型肝炎

潜伏期間(15~50日間)/初期症状(黄疸・嘔吐)

 

・E型肝炎

潜伏期間(40日間)/初期症状(黄疸・嘔吐)

 

初期症状はみんな風邪に似ているので、海外で感染したものだということになかなか気づけないケースが多いようです。「ただの風邪」だと思い放っておくと、他の人に移してしまうことにもなりかねません。

 

海外に行った後になんだか体調がおかしいな?と感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。

 

ただし、医療機関を訪れる際は事前に連絡を。

病院には免疫力の低下した患者さんがたくさんいらっしゃいます。

 

症状と海外にいたことを伝え、病院の方針にしたがって診察を受けることが大事です。他の患者さんに感染させてしまって二次被害が発生する…なんてことになったら大変ですからね。

 

(photoby:http://pixabay.com/ja/%E8%83%8C%E6%99%AF-%E6%98%8E%E3%82%8B%E3%81%84-%E8%A9%B3%E7%B4%B0-%E9%A3%9F%E5%93%81-%E6%96%B0%E9%AE%AE%E3%81%AA-%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97-%E5%81%A5%E5%BA%B7-%E4%BD%9C%E5%93%81-15621/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-20掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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