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ウイルス?細菌?肺炎を引き起こす「インフルエンザ菌」とは

 

インフルエンザと聞くと、冬場に流行するあのインフルエンザを思い浮かべますが、おなじインフルエンザという名前でも、インフルエンザ菌は別物。

 

どのように違うのでしょうか。インフルエンザ菌についてまとめました。

 

ウイルスと細菌の違い

冬場に流行を引き起こすインフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症のこと。ウイルスは生物ではなく、単体で生き延びて子孫を残すことはできないため、ひとの生きた細胞内に入り込んで増殖します。

 

一方の細菌は、れっきとした生物の一種で、細胞内には入らず、粘膜のうえで増殖します。

 

インフルエンザ菌は、かつてインフルエンザが流行した時期に、インフルエンザウイルス感染患者の上気道部からたまたま採取されたために、インフルエンザウイルスと勘違いされてしまい、そのまま同じ名前がついてしまった、全くの別物です。

 

健康なヒトのノドに常在するインフルエンザ菌

インフルエンザ菌には、莢膜(きょうまく)のある菌株と莢膜のない菌株があり、莢膜のないインフルエンザ菌は、健康なヒト、特に乳幼児の上気道(のどの奥や鼻の中)に常在しています。

 

中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの気道感染症を起こす菌としても知られ、小児では気道感染症の3大起炎菌のひとつとされています。

 

風邪のほとんどはウイルスによって起こりますが、こじらせた場合などに普段なら害のないインフルエンザ菌の一部に感染し、発症することがあるためです。

 

一般的に小児の感染症として知られるインフルエンザ菌ですが、高齢者や、疾病や治療により免疫の低下している人では重症となり命にかかわる場合があるので、注意が必要です。

 

髄膜炎を起こすHib

おなじインフルエンザ菌でも、莢膜をもつ菌株は気道感染症を起こすことは少なく、直接血流中に侵入して敗血症、髄膜炎、結膜炎、急性喉頭蓋炎、関節炎などを引き起こします。

 

起因菌のほとんどはインフルエンザb型菌で、「ヘモス-インフルエンザb型菌」という名前が長いため、「Hib」という名前で呼ばれます。Hib感染症の約85%は0~4歳の乳幼児で、中心的な症状として髄膜炎が挙げられるため、乳幼児で特に注意すべき感染症として定期予防接種が行われるようになりました。

 

インフルエンザ菌による肺炎と診断された場合、抗生物質によってインフルエンザ菌を殺菌しつつ、症状を軽くする対症療法がとられます。

 

風邪を引いたあと、長引く咳や熱に悩まされるようなら、早めに医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。

 

肺炎予防のためにもインフルエンザ予防を!インフルエンザ肺炎について

肺炎は日本人の死因の第4位。肺炎を引き起こす原因はさまざまですが、そのひとつに、冬季に流行するインフルエンザへの感染があげられます。肺炎予防のためにインフルエンザを予防した方が良いのはなぜでしょうか。

 

インフルエンザの合併症「インフルエンザ肺炎」

インフルエンザが流行すると、その年の予測死亡数を超える死亡数、いわゆる超過死亡が発生します。超過死亡の内容を検討すると、65歳以上の高齢者に占める肺炎、もしくはインフルエンザによる死亡が、80~90%以上を占めるという報告があります。インフルエンザが大流行すると、肺炎で死亡する高齢者が非常に多くなるということです。

 

インフルエンザ肺炎とは

インフルエンザ肺炎といっても、インフルエンザウイルスが直接肺炎を引き起こすことはとても少ないといわれています。インフルエンザに併発する肺炎は、大きく3つに分類されます。

 

・ウイルス性肺炎

数は少ないものの重症になります。インフルエンザの症状が出現後、1~2日後に呼吸困難、チアノーゼが出現、急速に低酸素血症が進行して死に至ります。インフルエンザ肺炎全体のなかでは、非常に少ない症例とされています。

 

・混合感染型肺炎

インフルエンザウイルス感染に細菌感染が加わって肺炎が起こります。インフルエンザの症状が現れたあと、3~4日を過ぎて、普通なら回復していく頃になっても熱が下がらず、咳や痰の量が増加し、膿性の痰が見られるようになってきます。

 

・二次性細菌性肺炎

インフルエンザの症状がいったん治った後に、再び発熱し、呼吸器症状が現れます。インフルエンザウイルス感染によって、気道と全身の抵抗力が下がることによって細菌感染し、発症するとされています。

 

インフルエンザ肺炎のほとんどは、この二次性細菌性肺炎とされています。10日以上発熱が持続する場合では50%近くが、いったん解熱して再発熱した場合では、60%近くが肺炎を合併していたという報告もあります。

 

健康な成人にとっては数日のガマンで済むことの多いインフルエンザも、高齢者にとっては肺炎を併発するリスクの高い病気。流行期には人ごみに行かない、手洗いうがいを徹底する、加湿する、早寝早起きを心がけるなど、感染防止に努めたいですね。65歳以上は自治体によってワクチン接種費用を助成しているところもあるので、ワクチンを接種し予防するのもひとつです。

 

◆肺炎にはエリンギ?◆食品の力

みなさんエリンギってご存知ですよね?そう、あのエリンギです。そのエリンギについて、2012年の暮れに面白い発表がありました。

 

エリンギパワー発見

きのこの製造で有名な会社とある大学の教授が共同で、発表の3年前から研究を行っていたそうです。そしてその研究の結果、なんとエリンギに肺炎の炎症を抑える効果があるとわかったのです。

 

実験方法

最初に”細胞実験”というものが行われました。肺炎マウスの肺の細胞+エリンギを熱して抽出したもの=iNOS(※)の数値はどうなるか?という実験です。

(※)iNOS(誘導型一酸化窒素合成酵素)から作られるNO(一酸化窒素)はさまざまな炎症反応と関係があるとされています。

 

その他にマウスを使った実験も行いました。エリンギをゆでる→乾燥させる→粉末にするの手順で処理したエリンギを”経口で”肺炎を起こしているマウスに与えました。

 

実験結果

細胞実験ではiNOSを抑えることに成功し、マウスを使った実験でも、タンパクやNOなどの肺炎症を示す全ての数値が抑えられていたそうです。

 

ここに注目!

今回の実験では”経口”で熱処理したエリンギを与えた結果、炎症の抑制作用が認められました。そのまま人間に置き換えられるわけではないですが、我々人間の食生活での効果にも期待してしまいますよね。

 

この実験で炎症を抑える効果が確認されたことで、インフルエンザにかかった時の症状を和らげる効果も期待されているので、今後の研究も興味深いですね!”インフルエンザにかかったらエリンギドリンクを飲ませると良い”なんていう新常識が生まれる日がくるかもしれません。

 

残念ながら簡単に思える病気でもわからないことがまだまだ多い中でも、このように医学の常識・非常識は日々変わっていきます。

 

全てを鵜呑みにするのはよくないですが、ご自身やご家族のためにも、色々な情報にアンテナを張っておくのは大事なことです。有益な情報を選んでいきたいですね。

 

photo by:http://www.ashinari.com/2009/07/23-025142.php

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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