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敗血症の初期段階ではどんな治療法が行われるの?患者の状態に応じた治療、急性期の『血液浄化装置』とは?!

まずはじめに、敗血症がどのような疾患であるのかを、皆様はご存知でしょうか?敗血症は、細菌によって生じた全身性炎症反応症候群を指します。細菌が血液中に侵入して血中で増殖し、循環によって全身に波及したもので非常に重篤な状態であると言えます。

 

敗血症の症状 

症状としては、悪寒や全身の炎症による発熱の他にも、倦怠感や認識力の低下、血圧の降下が症状としてみられるようになります。進行状況によっては錯乱などの意識障害をきたすこともあります。

 

播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併症状として生じてしまうと、血栓が生じるため多臓器不全が起こります。呼吸困難などの敗血症性ショックの症状を起こすと、患者の25%は死に至るという恐ろしい病気になります。

 

このような症状がみられる敗血症ですから、最悪の場合では死に至ります。ですから、初期段階での治療がとても重要になってきますね。こちらでは、敗血症の初期段階で行われる治療法について簡単にまとめました。

 

◆敗血症での初期治療

・重症敗血症あるいは低血圧や乳酸アシドーシスなど敗血症に伴う組織循環不全が見られる場合には、すぐICUで治療を開始し、敗血症性ショックが起こらないようにします。

 

・乳酸値の上昇は血圧の保たれている患者において、組織循環不全の指標となりますから、敗血症による循環不全に対する最初の6時間の治療では、以下の指標を保つことが目標とされる。

 

 ○CVP 8-12mmHg

○MAP≧65mmHg

○Urine output≧0.5ml/kg/h

○Central venous or mixed venous oxygen saturation≧70%

 

上記の初期治療でCVP 8-12mmHgを保つように輸血を行っても、ScvO2もしくはSvo2を70%以上に保てない場合には

 ○Ht30%を保つように赤血球輸血を行うかあるいは、これと併用してドブタミンを最高20μg/kg/minまで投与

 

敗血症の初期治療としては上記のようなことが行われます。しかし、一番大切なのは敗血症に移行する前に、その原因となる疾患や怪我を完全に治療してしまうことです。

 

ですから、体に何らかの異変を感じた際にはすぐに病院を受診するようにしてくださいね。

 

 

敗血性ショックはICU治療で行われる!?患者の状態に応じた治療とは

人は生活の中で様々な細菌に接しています。

通常の状態であればそうした細菌が体の中に入っても、免疫機能によって細菌が悪さをするのを防いでくれますので、日常的な細菌に関しては大きく問題視されることはありません。

 

 

敗血症とは

敗血症は様々な細菌が血流に乗って体の各部分で炎症を起こす疾患ですが、上記のように免疫機能が正常に働いている場合は、細菌が体の中に入っても問題にはなりません。

特に敗血症性ショックは重症の敗血症を指し、初期の輸液蘇生の対処の反応が悪い上、心不全が原因となって心機能が失調し、各臓器に満足な血流が回らなくなる臓器低灌流が生じ、低血圧が伴う危険な状態になります。

 

死亡率は減少しているが

上記のような敗血症性ショックの死亡率は以前より減少していますが、その割合は約4割です。ただし、この数字も患者の身体的な環境によって大きく幅があるもので、平等に誰にでもあてはめてよい数字というわけではありません。

 

敗血症性ショックの治療

敗血症性ショックの治療はICU(集中治療室)で行われるべきとされています。

全身性の炎症ということで、多臓器を常に管理する必要があるためで、血圧や乳酸値、腎機能、血糖値、電解質レベル、中心静脈圧などのモニタリングを頻繁に行う必要があります。

これらを管理した環境の下で、症状を起こしている原因菌に対する抗生物質の投与や、生理食塩水を用いた輸液蘇生など患者の状態に応じた治療が行われます。

 

血流に乗って細菌が全身を巡る為、各臓器に障害が出ます。そのためあらわれる症状は障害された臓器に応じて様々で、場合によっては多臓器不全になることもあります。そのため常に患者の症状に注視し、それに合わせた適切な治療を行う必要があるのです。

 

 

恐ろしい病気「敗血症」が起こる原因って何?

 

◆はじめに~敗血症とは何か~

まずはじめに敗血症とは何かをご存知でしょうか?

身体のどこかに細菌によって生じた病気があり、その箇所から細菌が血流の中に入って増殖し、その菌が生み出した毒素によって中毒症状が生じたり、また細菌が血流の循環によって全身に広がることで二次的に様々な臓器に感染を引き起こすという重い病気が敗血症です。

 

そんな敗血症ですが、何が原因で生じるのでしょうか?こちらでは敗血症の原因について簡単にまとめました。

 

◆敗血症の原因って何?

血液には本来、血液中に細菌が入り込んだとしてもその増殖を抑える働きがあります。その働きにより、健康な人は細菌が血液中で増殖することはありません。しかし、体の抵抗力が弱っていると、最近の増殖が血液中で起こってしまいます。

 

・敗血症になる細菌って何?

敗血症の原因になる細菌には様々なものがあります。しかしその中でも多く見られる菌としては、レンサ球菌、ブドウ球菌、大腸菌、クレブシエラ菌、緑膿菌、肺炎金などが挙げられます。

 

・初めの感染病巣は何?

敗血症の原因となる細菌は主に上記で挙げたものですが、では敗血症の原因となる初めの病気は一体何なのでしょうか?

それは、皮膚化膿症、膿瘍の切開、床ずれ、抜歯、扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎、肺疾患、肝・胆道疾患、腎盂腎炎(じんうじんえん)等が挙げられます。

また、これらの病気に加え、膀胱の留置カテーテル等による尿路感染も挙げられます。

 

 

以上が、敗血症の主な原因になります。

また、敗血症は健康な人がすぐに発症する病気ではありません。何らかの原因となる病気が前兆としてありますから、それらをきちんと治療してしまうことが敗血症の予防にも繋がります。

体に何らかの異変が生じたら、すぐ位病院等で治療を受けるようにしてくださいね。

 

 

敗血症治療で重要となる血流維持

血液に細菌が入り込んだ敗血症の治療は、血液に抗菌薬を投与して細菌を駆除すれば良いと思うかもしれませんが、実際にはそこまで単純ではありません。

 

血流に乗って全身にまで細菌感染が拡大した敗血症を完治させるには、血液に投与した抗菌薬の効果が全身に波及するようにしなければならず、敗血症によって血圧が低下し血流も滞りがちになってしまった状態では、薬物投与だけでは不十分なのです。

 

血流を回復させ、血圧を維持する支持療法が必要となります。

  

■敗血症治療に必要な支持療法

●敗血症治療に血流維持が必要

血液に細菌が感染してしまった敗血症には、感染源となった血管に直接、抗菌薬を投与することが有効な治療方法です。血管に投与した抗菌薬は、血液中の細菌を駆除するだけでなく、血流の流れに乗って全身にその抗菌作用を及ぼすことが期待できます。

 

しかし、その治療効果も血流が正常に保たれていることが前提なのです。

 

●敗血症による血圧低下や血栓

敗血症の症状として、血管拡張による血圧低下や、血栓の発生によって血流に障害が生じる場合があります。さらに血流障害によって多臓器不全を合併した場合、単に抗菌剤を投与しても十分にその効果が発揮されないことになってしまうのです。

 

抗菌作用を全身に行き渡らせるために、血流を改善する支持療法が必要となります。

 

●血流を改善する支持療法

1.血圧支持

敗血症によって低下した血圧を平均血圧に戻すために、大量の輸液療法や昇圧剤の投与によって血圧を調節する療法です。

 

2.人工呼吸器

血圧を改善するために大量輸液を行なう場合、多臓器不全の合併により肺の機能が低下していると、血液への酸素供給が不足することになるため、人工呼吸器による酸素供給の支持が必要となります。

 

血流と血圧を維持するために輸液を行ない、敗血症の多機能不全による酸素供給不足を人工呼吸で行なうなど、抗菌薬投与だけでなく様々な支持療法を行なわなければ、敗血症を治療することはできないのです。

 

 

敗血症の合併症を予防する?急性期の『血液浄化装置』とは?!

敗血症が重症化する背景には、免疫細胞から過剰に産生されるサイトカインの存在や、血栓を生じさせ多臓器不全に陥らせる播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併、さらには細菌の内毒素によるショックなどが関係しています。特に、敗血症性ショック症状に関しては、発症すればその死亡率は25%と言われ、早期に予防措置を行うことが非常に重要です。近年、このような急性期の血液浄化を行う装置の導入によって、生存率が上昇したと言われています。以下では、その詳細について見て行きたいと思います。

 

急性期の血液浄化装置の詳細について

敗血症が重症化した際に、行われる血液浄化方法には、主に以下の2種類の装置があります。

 

1)『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』、2)『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』

 

『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』とは?

◆トレミキシン(エンドトキシン除去向け吸着型血液浄化用浄化器)

グラム陰性菌由来の毒素『エンドトキシン』を、敗血症が重症化した患者の血中から選択的に吸着除去するという装置です。装置の内部には、エンドトキシンを吸着する繊維が入っており、血液ろ過することで、ショックからの離脱・臓器不全症状などを改善します。

 

『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』とは?

◆ヘモフィールCH(持続緩徐式血液濾過器)

サイトカイン、ケモカイン、プロスタグランジン(PG)、ロイコトリエン(LT)などの起炎性メディエーターの除去を目的とした装置です。サイトカインの吸着も行うが、トレキシミンよりは速度が遅いとされています。

 

 

血液浄化装置に関する臨床試験について

敗血症早期の血液浄化装置の導入により、サイトカインであるインターロイキン6(IL-6)の血中濃度の低下や血中乳酸値の低下により、ショックからの早期離脱が行えるようになったという報告がありますが、実際の生存率に関してはどうなのでしょうか?以下は、『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』と『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』の効果を比較した臨床試験の結果についての報告です。

 

◆敗血症に有効な血液浄化装置に関する臨床試験(徳山中央病院)

【対象】30の社会保険病院の敗血症で血液浄化療法を受けた379例

【試験内容】敗血症で『吸着式血液浄化法(PMX-DHP)』又は、『持続緩徐式血液濾過(CHDF)』を受けた場合の生存率の比較

【結果】血液浄化法別の生存率は、『PMX-DHP』単独実施群=71%、『CHDF』単独実施群=34%、『PMX-DHP+CHDF』併用実施群=45%となった。

 

⇒敗血症においては、『PMX-DHP』の積極的な実施が、患者の予後に有効であることが明らかとなった。

 

最後に

千葉大学大学院の研究によれば、敗血症性多臓器不全に関しても『高サイトカイン血症をコントロールすれば、その進展を防止できる可能性がある』と報告されており、早期からの装置の導入で、敗血症に起因する様々な合併症を予防・改善することが出来ると見込まれています。

 

(イラスト by: [http://www.irasutoya.com/])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-08掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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