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健康診断・健康管理

『生姜』の抗炎症作用は「がん・末梢神経疾患」に有効!

 

生姜に含まれる『ショウガオール』が、がん細胞を自滅に導く!

 

発がんやリウマチ、関節痛、末梢神経炎などの発症の原因に共通していると考えられているのが『COX-2(シクロオキシゲナーゼ-2)』です。この酵素が合成を触媒しているプロスタグランジンがさらに炎症反応を憎悪させると考えられています。

シクロオキシゲナーゼを抑える薬としては現在、代表的なものに『セレコキシブ(非ステロイド性消炎鎮痛薬:NSAID)』などがありますが、『COX-1(シクロオキシゲナーゼ-1)』という生理機能に必要な作用を示す酵素まで抑制してしまうことが欠点とされていました。

 

しかし、このCOX-2のみを抑える作用がある食材として『生姜』が非常に注目されています。

 

生姜に含まれる『ショウガオール』を使ったアメリカニュージャージー州の大学の実験では、COX-2が実際に抑制され、がん細胞の自滅が高められたと報告されています。また、兵庫医科大学の研究では慢性末梢神経炎の『リウマチやCIDP』などの原因がCOX-2であると共に、この酵素を抑制すれば治療が期待できると報告されていることから、このショウガオールの有効性が期待されています。以下では、ショウガオールの詳細やその作用機構についてご紹介していきたいと思います。


『COX-2』によって、がん細胞が増殖する過程とは?

 

ストレスなどにより体内の活性酸素が増えることと、シクロオキシゲナーゼによる発がんはどのように関連しているのでしょうか?その順序とは以下の通りです。

 

1)ストレスなどが体内で炎症性サイトカイン(TNF-アルファなど)や、活性酸素・一酸化窒素などのフリーラジカルを発生させる
2)その刺激によって、酵素などのタンパク質を合成する『DNAの複製』開始される。(核因子カッパB:NF-κBのスイッチが入る。)
3)結果シクロオキシゲナーゼ (COX-2)が合成され、発現量が増え、プロスタグランジンが続いて合成される。
4)プロスタグランジンE2が各組織において過剰な炎症反応を引き起こし、正常な細胞は死に癌細胞は増殖し続ける。
5)また、プロスタグランジンE2が血管新生や免疫細胞の働きも弱め、がん細胞増殖が強化される。


NSAID服用者によって証明された、抗がん作用とは?

 

生姜の抗がん作用を見る前に、知っておきたいのが、アスピリンなどの非ステロイド性鎮痛抗炎症剤(NSAIDs)服用による抗がん効果の事例です(生姜と同様にシクロオキシゲナーゼを阻害する)。冒頭で述べましたが、多くのNSAIDはCOX-1,2の両方を抑えてしまうことから、継続的に常用することには不向きであり、COX-2のみを抑制する薬が待たれていますが、思わぬ産物として抗がん作用が報告されています。1990年代の初めに、鎮痛剤として日常的にアスピリンを服用している人が、大腸がんの発生頻度が低いという疫学調査の結果が明らかになりました。

 

<アスピリン服用患者の疫学調査とは?>
◆米国ジョージア州のアメリカがん協会ヒース博士らによる


【調査内容】約66万人の成人を対象とした約6年間の追跡調査。アスピリンの服用と大腸がんによる死亡の関係調査。
【結果】1ヶ月に16回以上のアスピリン服用者(1年以上の継続)は、服用していない人に比べ大腸がんリスクが約60%に減少


がん細胞の転移・再発の抑制、アポトーシス(細胞死)を引き起こす作用が明らかになった。
(※その他の疫学的研究では、胃がんにも効果があることが報告されている。)
(※但し、NSAIDsの継続服用は、腎障害や死亡の例も報告されているので安易な使用は危険。)

 

『ショウガオール』とはどのような物質か?

 

生姜に含まれているポリフェノールに『ジンゲロール』や『ショウガオール』という物質がありますが、上記のNSAIDsのような副作用もなく、加えて抗炎症作用は同程度であるという報告もあります。

 

<ショウガオールとは?>

ショウガオールは、生姜に含まれるフラボノイド『ジンゲロール』が乾燥した際、脱水反応により生成される物質で、下記のように4種類の中で最も活性が強く、抗酸化・抗炎症力があります。

 

<生理活性の強さ>
6-ショウガオール>8-ジンゲロール>10-ジンゲロール>6-ジンゲロール
(※6-ショウガオールの活性酸素消去能は、6-ジンゲロールの3.3倍とされる。)

 

<期待される効果>
◆抗酸化(6-ショウガオールで、ビタミンEの3.4倍
◆抗炎症(一酸化窒素合成酵素の抑制、COX-2合成の抑制)⇒腸・乳房・卵巣・膵臓の悪性腫瘍への効果、慢性炎症性疾患への効果
◆妊娠や疾患による吐き気や頭痛の緩和
◆血流促進(低体温状態を改善)


ショウガオールの効果が実証された培養実験とは?

 

ショウガオールの効果を実証した実験としては、以下の例があります。

 

◆ニュージャージー州のラトガー大学薬学部のSang氏らによる培養実験
【実験の詳細】
ヒト由来の培養大腸がん細胞へ『ショウガポリフェノール(ショウガオール、ジンゲロール)』の効果を実験したところ、アポトーシス(細胞の自滅)が確認された。また、以下の順にNF-κB(シクロオキシゲナーゼ合成に繋がる転写因子)の活性化を抑えることが確認された。


⇒6-ショウガオール>6-ジンゲロール(効果は約18倍の差が見られた)

 

最後に


上記のように『ショウガオール』は『ジンゲロール』を脱水反応させることで生成されると言われていますが、その作り方は加熱するだけと極めて簡単に行うことが出来ます。がんに対する効果とともに、末梢神経の抗炎症作用も期待できますので、持病を持たれている場合は是非試されてみては如何でしょうか?

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E9%A3%9F%E5%93%81-%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88-%E8%83%8C%E6%99%AF-%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC-%E6%96%B0%E9%AE%AE%E3%81%AA-%E9%96%89%E3%81%98%E3%82%8B-%E5%81%A5%E5%BA%B7-%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%B9-166838/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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