育児
1~3万人に1人の割合!子どもの猫鳴き症候群とは?
子どもの染色体異常で起こる症状の中に、1~3万人に1人という割合で発症をしてしまう“猫鳴き症候群”というものがあります。
この猫鳴き症候群とは一体どんな症状なのでしょうか?
◆猫鳴き症候群とは?
別名、5p-症候群ともいわれる猫鳴き症候群は、生まれたばかりの新生児の鳴き声が子猫のような甲高い鳴き声をあげることから、この病名がつけられました。
5番目の染色体が1つ欠損していることで起こる染色体異常で、以下のような症状が見られます。
・出生時低体重であること
・小頭症
・両目が離れている
・心奇形や腎奇形などの合併症
・知能と運動機能の発達が遅い
※個人差がありますがIQは20~30程、発語は3歳以降、一人歩きは4歳以降というような症状もみられます。
◆なぜ起こるの?
5番目の染色体が欠損していることが原因で発症してしまいます。そもそも染色体の異常というものは、遺伝的な要因もありますが、必ずしも遺伝が原因だというわけではなく、突然変異で起こってしまうものでもあります。
また、お母さんが妊娠中に、喫煙・禁煙をしていたなどの生活面での要因も考えられますし、受精した段階ですでに染色体の異常が決まっていた・細胞分裂の際に異常が起こってしまったなど、原因は様々です。
原因の特定が出来ないので、なぜ起こるの?という問題の解決はとても困難です。
◆治療法とは?
心疾患などの合併症に対しては、医師との相談のもと、適切な処置をおこなって行きます。
風邪を引いてしまうと、なかなか治りづらいということもあるので、急変してしまった場合にスグ対処できるよう、かかりつけ医の連絡先などは常に携帯しておきましょう。
また、月齢の低いうちに、色んなお友達と触れ合うことで刺激になり、発達の速度も変化があるとされているので、早めに集団生活へ慣れさせることも、治療の1つとして効果的です。(風邪のシーズンなどには注意をしましょう)
新生児から1才ほどまでの間には、症状特有の甲高い声で泣いたり、喉付近で「キューンキューン」という音を確認することが多々あるかもしれません。
月齢が低いと、喉頭蓋といわれる部分がまだ柔らかいので、泣くことによって、喉頭蓋が吸引され、キューキューと音を鳴らすこともあります。
年齢と共に、様々な症状が軽減されていくのですが、様々な症状が見られても、多くは成人まで生存します。
(Photo by: http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部