育児
擦り傷にハチミツを塗るのはNG?!
傷を早く治す方法などを調べていると、時々目にするのが“擦り傷や切り傷にハチミツを塗ると効果的”だという情報です。
ハチミツには高い抗菌作用が含まれているため、実際に、風邪の時などにはハチミツを食べると良いと聞きますが、傷口にハチミツを塗ると、菌が殺菌され、傷が早く治る!と言う意見も世間に流れています。
しかし、実際は擦り傷にハチミツを塗ることはやめておいたほうが良いでしょう。その具体的な内容をお伝えします。
◆擦り傷にハチミツはダメ?
まず、転んだりした際に手や足に出来る擦り傷とは、その患部でどのような事がおきているかご存知でしょうか。人間には自然に傷を治していくという治癒力が備わっています。
傷が出来ると、体の中では、出来た傷を修復しようとする働きが始まります。しかし傷口には、ブドウ球菌のような細菌が付着してしまい、炎症反応を起してしまうこともあります。
ブドウ球菌によって起される炎症の症状に対し、ハチミツを塗るという行為は、とても危険な行為です。なぜなら、ハチミツには、ブドウ球菌の芽胞が含まれているからです。
ブドウ球菌の芽胞を患部に塗ってしまうことで、症状が悪化してしまうというリスクが発生します。
◆1才未満にハチミツはNG!
万が一、ブドウ球菌の存在などを知らず、患部にハチミツを塗ったとしても、それが原因で症状が悪化するという確立は100パーセントではありません。絶対に症状が悪化すると言い切れるわけでもありませんし、酷くなってしまうかもしれないというリスクがあるだけの話です。
しかし、特に気をつけなければならないことは、何も知らずに患部に塗ったとしても、幼児や小学生などのお子さんであれば、ふき取るなりして対処ができますが、1才未満のお子さんについては、ハチミツを誤って口に入れしまう可能性もあります。
1才未満のお子さんは、ハチミツを食べられません。ハチミツを食べてしまうと菌が腸内で増殖してしまい、ボツリヌス毒素が沢山生成されてしまいます。
通常の健康体、免疫力は備わっている人であれば、ハチミツを患部に塗っても、大きな問題は起こしにくいですし、拭き取れば問題ないのですが、幼児・乳児にかんしては、誤った情報を試すことによって、別の大きな問題を起してしまう引き金となってしまうこともあります。
ハチミツを傷口に塗ると良い!という意見や説は、「ブドウ球菌の増殖や、傷口の炎症悪化」に問題がないと言い切れませんので、しないようにしましょう。
(photo by: http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部