気になる病気・症状
冬に多い怪我!危険性・死亡の割合とは?スポーツ障害、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の症状と特徴
全盛期よりも少なくなったとはいえ、スキーやスノーボードをする人はある程度いますし、それによる事故もゼロにはなりません。
どんなケガが多いの?
スキーで最も多いケガは膝の捻挫とされています。
これは転倒などがあった場合スキーでは膝から崩れることが多くそうしたケガにつながってしまうようで、これに対してスノーボードで最も多いケガは手首や肩の骨折、脱臼とされています。
これはスキーのようにストックを使わないスノーボードで手をついたり肩から倒れたりすることによって起こるようで、スノーボードの方がケガの重症度も重いようです。
最も多いのはこれらだとして、他にどのようなケガがあるのでしょうか。
・擦り傷・うちみ・打撲
・骨折
・脱臼・捻挫
・筋、腱、血管の損傷
・刺傷・切傷
・内臓損傷・頭蓋骨損傷
上から順に数の多い順です。
やはり最も多いのは擦り傷やうちみ、打撲といったような軽症で済むものです。
しかし注目すべきは次に骨折が多いということです。骨折、脱臼は骨にかかる力の向きや大きさは同じで、折れるか外れるかの違いだけです。
また、スキー場での事故によって死亡するケースも毎年数件ですがあります。
「「原因は多様
スキー場で起こった事故について原因が分かっているものの方が少ないようですが、分かっているものの中にはジャンプをして着地に失敗し転倒したというものが少なくありません。
また、不注意や技術不足によって他者と衝突してしまうという例も比較的多くあります。
こうした他人との接触によってケガをする人は自分の技術不足を訴える人が多いようで、無理をした結果、ケガをしたりさせてしまったということが多くあるようです。
しやすいケガや原因を知ることによってそれに注意することができますので、楽しむと同時にケガを引き起こす事故には細心の注意を払いましょう。
スキー・スノボは危険?安全?スポーツとしての危険性とは?
以前は多かったスキー人口ですが、今はスノーボードをしている人の方が多いようです。そのため、ゲレンデで見られるケガもスノーボードによるものが多くなっています。
スキーやスノーボードではそれによって、死亡事故が起こることもあります。
スキーやスノーボードでは事前に保険に入るかどうか検討することもありますが、サッカーなどのスポーツをする前にはそんなことはしませんよね。
こうして見てみるとスキーやスノーボードは危険なスポーツと言えるということなのでしょうか。
統計
アメリカで集計されたデータによるとスキーやスノーボードの事故による死亡率は100万人に2人行かないくらいの割合で起こっているのだそうです。
また他の雪国で行われた統計によると、一人の人がスキーやスノーボードをして治療が必要になるケガをする確率は447日につき1回ということです。
これは自分が転倒してケガをする場合も誰かに追突されてケガをする場合も両方を含んでいるようです。
危険なスポーツではない?
上記の統計の結果ではスキーやスノーボードは比較的安全なスポーツに入るようです。他のスポーツとケガをする割合を比べてみると、最もケガをする割合が多いのがバスケットボールで、次いで自転車、アメフトと続き、スキーやスノーボードは9位になるようです。
これはアメリカの統計で、アメリカでの競技人口も反映されている結果であるため、バスケットボールが1位になっている感も否定できませんが、それでもそう高くはないのがわかります。
これらの数字を単純に日本にあてはめることはできませんが、大体の傾向としてはあっているようです。ただし死亡事故も報告されていますので、完全に安全と言っていいわけではありません。
スキーは死亡者が多い?スキー&スノーボードのケガ・死亡の割合はどのくらい?
スキー場に行くとスキーをしている人、スノーボードをしている人それぞれがないまぜになっています。
最近では以前に比べてスノーボード人口が増え、割合としても、全体的な数にしてもスキー人口は減っているようです。
スキーやスノーボードの危険
スキーもスノーボードもどちらもとても速度が出ますので、どうしても接触や転倒の危険が伴います。
ただ、どちらが速い、遅いということはあまりケガには関係がありません。というのもスキー場で起こるケガの約8割は通常のスピードよりも遅い速度のときに起こっているからです。
スノーボードの方が負傷しやすい?
統計で出ている数ではスキー場で起こったケガでは、スキーよりもスノーボードの方が負傷事故の発生率が高いとされています。
それも50~70%高いとされていますので、スノーボードでのケガの数がとても多いのが分かりますし、重症度もスノーボードの方が重いとされます。
この数はスノーボード人口の多さも関係していると思いますし、20代の男性にスノーボードの事故が圧倒的に多いことともつながります。若い故に無茶な滑り方をしたり、不注意が過ぎたりといった要因も大きいのではないでしょうか。
死亡事故はスキーの方が多い?
転倒などをしたとき、スキー板は足から外れやすい構造になっています。これは骨折を防ぐためなのですが、このために転倒の勢いを止めるものがなくなり、生身のまま放り出されてしまいますので、その勢いのまま何かにぶつかり死亡する例が多くあります。逆にスノーボードは転倒しても足から外れず、転倒などの勢いを殺してくれます。その割合はスノーボードの方が30%程低いそうです。
だからどっちが安全ということではなく、結局は自分が滑ることに対しても、人が滑っているものに対しても安全管理が必要なのです。
スポーツ障害が起こりやすいヒザ…腸脛靭帯炎の症状と特徴とは?
足、特に膝はスポーツ障害が起こりやすい部位で、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)もその1つです。腸脛靭帯炎の症状の特徴を知り、ほかのスポーツ障害と区別しましょう。
痛みが起こるタイミング
運動中とその後に痛みが起こるのが、腸脛靭帯炎の特徴です。ジャンプやランニングで足が地面についた瞬間に痛むことが多いようです。
腸脛靭帯炎は別名「ランナー膝」「ランナーズニー」とも呼ばれるように、頻繁にランニングをする人に目立ちます。
ランニングを始めてから20~30分後に痛みはじめるのが一般的です。走行距離が長く、速く走る人ほど症状が出やすいでしょう。走りはじめだけが痛む場合もあります。
痛みは運動後数十分続き、初期ではやがて和らぎます。日常生活の中では、あまり痛みを感じません。症状の進行につれ、痛む時間が長くなるのも特徴です。進行した腸脛靭帯炎では、階段の上り下りなど日常生活の中でも痛みを生じます。
痛み方
始めは張り(緊張)や違和感をもちます。やがて軋むような違和感が鈍い痛みに移行します。炎症が悪化すると、患部が熱を持って灼熱感も生じるでしょう。痛む範囲が広がるケースもあります。
痛む部位
腸脛靭帯は太ももの外側に位置しているので、太ももの外側に痛みが偏る傾向にあります。骨とこすれ合って起こる炎症は大腿骨外顆や脛骨周辺なので、足の付け根と膝付近が傷みの好発部位です。
発症しやすい人
O脚やX脚など脚のラインに歪みがあって、膝に負担がかかりやすい人の発症が多いのも、腸脛靭帯炎の特徴です。
陸上競技、サッカー、登山、バスケットボールなど膝を酷使するスポーツをしている人は、腸脛靭帯炎の発症リスクが高いでしょう。これらのスポーツ以外でも、トレーニングにランニングを取り入れている場合は要注意です。
これらの特徴があれば、腸脛靭帯炎を疑って病院へ行ってみましょう。
スポーツ後に膝が痛んだら…できるだけ早い検査を!腸脛靭帯炎(ランナーズニー)で行われる検査法
膝に痛みを感じ、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)の疑いがある場合は、治療に際していくつかの検査が行われます。腸脛靭帯炎の診断するために行う検査を挙げます。
グラスピングテスト
腸脛靭帯炎の最も基本的な検査です。
(1)まず、仰向けに寝転び、片足の膝を90度曲げた状態で立てます。
(2)次に膝より数センチ上の外もも側を親指で強く圧迫します。圧迫したままゆっくり足を伸ばしていきます。この時に膝周辺に痛みがあれば、腸脛靭帯炎の可能性が高いでしょう(膝の角度が30度くらいで痛みを感じることが多いようです)。
腸脛靭帯に圧迫ストレスと伸長ストレスをかけ、炎症や痛みの状態を調べるテストです。膝の痛みがある人は、このグラスピングテストで腸脛靭帯炎のセルフチェックができます。
スクワッティングテスト
何通りかの歩き方をして、どんな動きをしたときに痛みが出るのかを調べる方法です。歩き方のポイントは、つま先の方向です。
(1)まず、つま先を真っ直ぐ前に向ける「ニュートラル」で歩きます。
(2)さらにつま先を内側に向けて膝が外側に向く「トゥイン・ニーアウト」、つま先が外を向いて膝が内側に向いた「トゥアウト・ニーイン」という歩き方も試します。
つま先と膝の方向を変えることで負荷のかかる部分も変わり、どの部分が傷んでいるかが分かります。腸脛靭帯炎では、「トゥイン・ニーアウト」で痛みが強くなる傾向があります。
レントゲン・MRI
レントゲン写真やMRIの画像を使って腸脛靭帯炎の検査をすることもあります。レントゲンは腸脛靭帯炎の検査というよりも、ほかの関節疾患や関節損傷ではないことを確認するために行われる場合が多いでしょう。
MRIによる腸脛靭帯炎の検査は難しく、よほど性能が良いMRIか、症状が分かりやすい場合でないとハッキリした診断ができないといわれます。
スポーツ後に膝が痛んだら、できるだけ早いうちに検査を受けてください。
(Photo by: [http://www.ashinari.com/2011/02/08-345284.php])
著者: カラダノート編集部