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健康診断・健康管理

安い『ブラジル産鶏肉』は安全?抗生物質の残留検査について

外食産業でも多用される『ブラジル産鶏肉』の安全性は?

近年、鳥インフルエンザや中国産鶏肉への農薬混入事件を受けて、消費者の間では国産思考が高まっていると言えますが、現在スーパーなどにはブラジル産鶏肉をよく見かけるようになりました。特売時には100g当たり50円程度と言う安さから、その安全性に対して疑問を持つ人も多いと聞きます。

外食産業などでも中国産鶏肉からブラジル産鶏肉への取り扱いの変更が行われており、その安全性に対しては『日本基準に加えてEU基準も満たすようにしているので安全性は高いと認識している』(すかいらーく)と言われるように比較的安全性は高いと見られています。

しかし実際はどうなのでしょうか?以下では、その詳細についてみて行きたいと思います。

 

ブラジル産鶏肉の、過去の残留基準違反例とは?

ブラジル産鶏肉は、過去に数件の抗生物質残留基準を上回る量が検出されています。

◇平成17年7月

東京検疫所にてブラジル産冷凍鶏肉からエンロフロキサシン0.38ppm検出(基準:含有してはならない)

数量:91カートン(1,092.00kg)

⇒全量廃棄または積戻しの措置が行われた。

◇平成16年11月

大阪検疫所にてブラジル産冷凍鶏肉よりオキシテトラサイクリン0.3ppm検出(基準:0.2ppm)

数量:2,084カートン(25,5008.00kg)

⇒全量保管

 

エンロフロキサシンとは? 

『エンロフロキサシン』とは、家畜における細菌性呼吸器感染症や消化管感染症など病気の予防薬として用いられる薬で、通常エサや飲水に混ぜて与えたり、治療時の注射という形で使用されるが、その後数日は体内に残留するため、殺する数日前には与えてはいけないという決まりがあります。

この抗生物質は病気を防ぐ以外にも、早く体が大きくなるというメリットから、海外では好んで使用される傾向にあります。(日本においては全飼育期間、抗菌剤等を使用しない鶏が増加してきており、また使用してもその期間が短いところが多く見られる)。

 

以下はエンロフロキサシンの食肉中残留試験と抗生物質の摂取試算量についてです。

 

◆エンロフロキサシンの残留試験

鶏にエンロフロキサシン(50mg/L×5日)を摂取させ、投与後半日~5日の【筋肉、皮、肝臓、腎臓】における残留濃度を試験した。

 

◇筋肉【(投与後日数)0.5日:約0.1~0.006ppm、1日:約0.05~0.013ppm、2日以降:0.01ppm以下】

◇皮【(投与後日数)0.5日:約0.05~0.02ppm、1日:約0.03~0.01ppm、2日以降:0.01ppm以下】

◇肝臓【(投与後日数)0.5日:約0.2~0.15ppm、1日:約0.13~0.06ppm、2日以降:0.01ppm以下】

◇腎臓【(投与後日数)0.5日:約0.148ppm、1日:約0.12ppm、2日以降:0.01ppm以降】 

⇒全ての部位において、2日以降ADI値以下になることを確認。

また、エンロフロキサシン(バイトリル10%液)の休薬期間は、ブラジルでは日本と同じく【7日】である。

 

一日の摂取量当たりの残留量は安全か?

上記の残留値から試算される、一日当たりの摂取量に含まれる抗生物質量はどの程度でしょうか?

 

◆鶏肉に含まれるエンロフロキサシンの国民平均摂取量試算例(体重53.3kg) 

◇筋肉【基準値:0.05ppm×食品摂取量:19.76g/日=エンロフロキサシン摂取量:0.988μg】

◇脂肪【基準値:0.05ppm×食品摂取量:19.76g/日=エンロフロキサシン摂取量:0.988μg】

◇肝臓【基準値:0.1ppm×食品摂取量:0.29g/日=エンロフロキサシン摂取量:0.029μg】

◇腎臓【基準値:0.1ppm×食品摂取量:0g/日=エンロフロキサシン摂取量:0μg】

◇食用部分【基準値:0.1ppm×食品摂取量:0.15g/日=エンロフロキサシン摂取量:0.015μg】 

⇒最も残留量の高い【筋肉・脂肪】部位においても、ADI値0.1ppm以下という結果が確認できた。

 

最後に

上記のように検査結果においては、抗生物質残留量は鶏肉のどの部位においてもADI値以下となっており、安全性が確認されましたが、問題であるのが行政主導によって行われる【モニタリング検査】が約1割に留まっているという点です。

人員数の関係でこのような規模の検査のみとなっているようですが、その他民間の輸入商社や加工メーカーなどが共同で自主的に検査を行っているようですが、消費者の立場からしてみると不安であり、食品検疫検査を行う食品衛生監視員の増加や、食品衛生法改正などの措置が望まれています。

(photoby://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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