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生活習慣病

降圧剤のデータ改ざん そんなに簡単に出来るものなの?

   

国内での新薬開発は実に年間数百件にも及びます。しかし、その中から実際に採用される物は実に少なとされています。


臨床試験はモルモットやその他動物実験を経て、最終的にヒトを対象として行われ、その薬の有効性と安全性を調べる物で、薬の研究開発において最終段階にあたります。実際にその薬が臨床で使用されるにふさわしいかどうか、その真価を問われるものです。


臨床試験は病院などの医療施設において、科学性や倫理的概念を重視しながら3段階に渡って実施されます。


1.第1相試験(フェーズⅠ)
少数の健常者を対象にして、治験薬(試験をする薬)を投与し、主に副作用などの安全性を調べる試験です。ここでは、治験薬の体内吸収速度や吸収過程、排出時間などの基本的なデータを採取します。この試験で副作用などが見られた場合は、再び非臨床試験に戻ります。ここでの被験者は専門の委託業者により募集した一般の方で、試験の意図を理解し手貰った上で同意書や契約書を交わしてから実施されます。


2.第2相試験(フェーズⅡ)
少数の患者を対象に、同意書を交わした上で治験薬の有効性と安全性を調べる試験です。治験薬がはじめて実際の患者に使用され、効果があるかどうか、安全に使用できるかを試します。治験薬の体内吸収動態や投与方法、投与期間などの基本的なデータを収集し、実際に薬として使用する際の容量その他を決めていきます。


3.第3相試験(フェーズⅢ)
多くの患者を対象に、同意を得た上で、治験薬の有用性と安全性を調べる試験です。実際に病院で使用された際の効き目や副作用のデータを、より多く収集し、患者の病気の程度や生活習慣の差異によりデータの偏りが起きないように、できるだけ多くの患者を対象として試験を行います。この試験は専門の病院で行われます。

 

最近、世間を賑わせている降圧剤「ディオバン」のデータの改ざんは、第3相試験をクリアした後、採用が正式にされた後に行われた臨床研究でのデータ改ざんです

 

有名な大学がディオバン(バルサルタン)に「脳卒中や狭心症を減らす効果」があるという研究論文を発表し、そのデータが改ざんされていたというものです。


そのため、人体への直接の悪影響があるというものではなく、本来の血圧を下げる効果が通常よりも過大にされていたこと、また結果的に心疾患や脳血管疾患の予防に効果があると大きく宣伝されてしまった類のものになります。

 

要するに製薬会社がらみの誇大広告に、有名な大学病院が担ぎ出され、それを信じた医者が良かれと思って高い薬を保険適用で山のように処方した・・・ということになります。


どちらにしても、患者は高い薬を処方され、その効果を信じていたわけですから、販売元の詐欺行為という点では許されない行為といえるものでしょう。

 

 

(Photo by://www.ashinari.com/2014/01/14-384788.php)

著者: kyouさん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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