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介護・認知症

先端認知症治療薬として期待される抗血小板薬『シロスタゾール』

 

『シスタゾール』は蓄積する脳の老廃物を排出する?

 

近年、国立循環器病研究センターによって報告された内容によると、アルツハイマー型認知症の治療薬として、脳梗塞再発予防に用いられる抗血小板薬の『シロスタゾール』が有効であることが明らかにされています。

 

日本の認知症患者数は2025年には470万人になる見込みとされており、今後も高齢化が進んでいくことから、その根本治療が求められていました。

『シスタゾール』は、血栓形成を抑制すると共に、血管を拡張させ脳血流を上昇させ、さらにはマウスの実験によって脳に蓄積する老廃物の排泄を促進する作用があることも確認されています。

 

今後この治療薬が認知症治療の先端を担う薬として期待されています。以下ではその詳細について見て行きたいと思います。

 

アルツハイマー病が発症する原因とは?

 

アルツハイマー病の発症原因とされているのは、現在では大脳皮質の神経細胞に沈着する『リン酸タウ蛋白』や『アミロイドβ蛋白』によるものであり、末期には神経細胞が広汎に脱落し脳萎縮をきたす疾患であるということが分かっていますが、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(アセチルコリン増加作用)である『ドネペジル』の発売以来有効な治療法は確立されていません

 

脳内アミロイドβ蛋白の蓄積には、遺伝因子や環境因子、生活様式など多数の因子が関与しており、特に解析の必要がある遺伝子因子の特定や影響の評価を行うことは困難とされていましたが、近年大阪大学の森原教授による研究によると、マウスに対する実験で『Klc1』という遺伝子が脳内アミロイドβ蓄積量を制御していることが明らかになっています。

 

シロスタゾールとは?

 

『シロスタゾール』は、元来脳梗塞の治療薬であり、血小板凝集の抑制作用があります。認知症の治療薬としての作用機序とは、脳細胞におけるcAMP応答配列蛋白(CREB:空間認知など、脳の高次機能において重要な働きを持つ、リン酸化されることで活性化する)のリン酸化を亢進し、認知機能の改善する効果があると見られています。

 

シロスタゾールを用いた認知症患者への臨床試験とは?

 

認知症治療薬『ドネペジル』を服用している洲本伊月病院の患者を対象に、シロスタゾール内服者と非内服者年間の認知機能低下率【ミニメンタルステート検査(MMSE)】が行われました。

 

◆洲本伊月病院における『シロスタゾール』内服者、非内服者比較試験

 

【対象】認知症治療薬『ドネペジル』服用患者156名
【試験内容】『ドネペジル単独服用』の患者87名、『ドネペジル+シロスタゾール併用服用』の患者69名の認知機能評価(MMSE)を、1年間以上の間隔で2回以上行う比較試験。


【結果】
まず、効果が見られたのは軽度認知症(MMSEスコア:22~26点以下)患者に限りより進行した認知症患者には効果が見られなかったとされている。(軽度患者:ドネペジル単独投服用者36/87名、ドネペジル+シロスタゾール併用服用者34/69名

 

<MMSEスコアの変化値>
◇ドネペジル単独服用患者36名・・・2点以上の低下
◇ドネペジル+シロスタゾール併用服用患者34名・・・0.5点年間低下率80%抑制とされる)。

 

⇒詳細としては、以下の3項目において併用郡に有効性が見られる。
時間の見当識(単独群-0.9/併用群-0.2)、場所の見当識(単独群-0.3/併用群+0.1)、遅延再生(単独群-0.3/併用群+0.1)

 

最後に

シロスタゾールの臨床試験は、平成26年度中に国立循環器病研究センターが中心となり開始される予定であるとされています。新たな認知症治療薬として承認されることを期待したいと思います。

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E5%8C%BB%E7%99%82-%E8%96%AC-%E9%8C%A0-%E6%B3%A8%E5%85%A5%E3%81%99%E3%82%8B-%E3%82%AB%E3%83%97%E3%82%BB%E3%83%AB%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82-%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC-%E7%97%85%E6%B0%97-41834/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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