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育児・子供の病気

子供の『吸入ステロイド』に使用に注意喚起!低身長の可能性あり

 

『吸入ステロイド』は子供の身長の伸びを抑制する?

 

日本小児アレルギー学会によると、子どもの気管支ぜんそくの治療で広く使われている『吸入ステロイド薬』を、より慎重に使うよう注意喚起が行われています。海外では、副作用によって子どもの身長の伸びが抑制されるという可能性が報告されています。

吸入ステロイド薬は喘息症状への効果は大きいですが、可能な限り使用量を最小限にし、担当医とも相談することが必要とされています。以下ではその詳細について見ていきたいと思います。

 

吸入ステロイドで身長平均が1.2センチ低くなる?

 

現在、国内において小児喘息患者数は約20人に1人罹患していると言われていますが、治療薬として頻繁に用いられるのが、吸入タイプのステロイド薬です。この薬の長期間使用は身長の伸びを抑制し、その後成人してからもその傾向が続くという報告が米国において行われてました。

患者約950人を対象とした調査では、『5~13歳から吸入ステロイド治療を4~6年受けた患者』は、未使用者と比較して成人後の身長が平均1.2センチ低かったという報告があります。

 

<吸入ステロイドの全身副作用について>

『吸入ステロイド』は気道の炎症を抑える薬(抗炎症)ですが、その全身的副作用には以下のものがあります。

 
1)副腎皮質機能の抑制
2)骨代謝への影響
3)小児の発育遅延
4)白内障
5)紫斑及び皮膚の菲薄化
6)その他(糖代謝など)

 

⇒上記のうち2)骨代謝への影響が、3)小児の発育遅延の原因となっていると見られている。

 

しかし、このような低身長の可能性が報告される一方で、『通常使用量では、ほとんど全身的副作用が見られない』と述べられている医師の意見もあります。

 

吸入ステロイドの全身性副作用が殆ど無い、とする根拠とは?

 

上記のように、『全身的副作用が見られない』とされるのは、以下の理由によるものです。

 

1.吸入されたステロイド薬の体内動態からの考察

<肝臓では初回通過時に約8~9割分解される>


吸入されたステロイドは・・・

【10~40%】肺に吸入される。

【残り】は器具や口腔内に付着、又は消化管に入る。

(※口腔内付着はうがいで除去可能、消化管吸入分は、吸収されて肝臓へ移動。初回通過で80~90%が分解される。)


吸入するステロイドの量が微量ということもあり、血液中ステロイド量はごく微量であり、大量に使用しない限り全身的副作用はほとんどない。

 

(※長期間使用が問題ないとされる量の例・・・成人でフルタイド、キュバールを400μg/日又はアルデシン、べコタイドで800μg/日以内など。)
(※高用量の場合・・・全身的副作用が出現する可能性が高くなるので、『長時間作用型β2刺激薬やロイコトリエン拮抗薬』を積極的に使用し、ステロイドの減量に努めることが必要。)

 

2.吸入ステロイド薬による小児の発育遅延に関する試験の結果

<成長率に問題がないという報告>

 

◆2004年Bisgaard H らによる臨床試験
【対象】1~3歳児の幼児
【試験内容】フルチカゾン(100μg1日2回、ベビーへラーで投与、フルチカゾン=フルタイド)およびDSCG(インタール)を投与し、1年間にわたって成長抑制を観察する。
【結果】成長率は未投与群と同等であり、一時的に成長へのわずかな影響が見られても、長期的な成長(最終身長)に影響を与えないという結論となった。

 
(参考ホームページ:宮川医院)

 

最後に


今回記事の参考とさせて頂いた宮川病院によると、吸入ステロイドは通常使用量であれば非常に安全で全身副作用が出た患者は現在まで見られなかったとされています。吸入ステロイド薬は喘息に非常に効果的であるため、できることならば使用したい患者の方は多いようです。吸入ステロイドと低身長に関する試験は例が少なく、薬の切り替えを決めるのには十分な資料とは言えないところもあります。まずは担当医とよく話し合い、症例について可能な限り知ることが必要であるように思います。

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93-%E7%9D%A1%E7%9C%A0-%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%AA%E5%AD%90%E4%BE%9B-215299/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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