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甲状腺機能低下症「橋本病」の原因とは?食事で気を付けるポイント・治療で注意したいこと

自己抗体の攻撃により甲状腺ホルモンが不足する橋本病。治療方法はホルモン薬の服用が主というシンプルなものですが、普段の食事でも心がけたいことがあることをご存知でしょうか?

 

■ヨードのとりすぎに気を付ける

甲状腺ホルモンを作る材料となるヨードですが、ホルモンが不足しているからたくさんとればいいかと言えば、そうではありません。甲状腺に異常を持っている人にとって、ヨードの過剰摂取は症状を悪化させることになる場合もあります。

 

橋本病の場合だと、甲状腺機能低下症の症状が重くなったり、甲状腺が腫れてしまったりすることがあります。

 

ヨードは海藻類に多く含まれており、中でも昆布にはダントツに多く含まれています。昆布はなるべく控えるようにしましょう。見落としがちですが、昆布だしもヨードが多く含まれていますので注意しましょう。

 

他にもわかめやヒジキ、のりにも含まれていますが量はそれほど多くはなく、普段の食事に適量使うのであれば問題ありません。

 

■カロリー控えめな食事を

甲状腺ホルモンが不足すると、体が不調となり活力に乏しくなり、体を動かすのがおっくうになってしまうことが多いでしょう。運動不足に加え、代謝機能も低下していますので太りやすくなります。1日のカロリーを抑え目にし、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。また、便秘の症状があることもほとんどですので、食物繊維を多めにとるようにしましょう。

 

検査や治療の方法によっては、きっちりとヨードを制限しなければならないケースもあります。医師の指示に従い、食事に気を付けていきましょう。

 

そうでない場合は、あまり神経質になり過ぎるのもよくありませんが、極端に海藻類を食べ過ぎたり、カロリーの高いものばかり食べたりしないよう心がけていきましょう。

 

 

甲状腺機能低下症の一つ「橋本病」の原因とは

甲状腺機能低下症で最も有名なのが「橋本病」です。日本人の橋本博士が、世界で初めてこの病気に関する論文を発表したことがこの病名の由来です。しかし日本人特有という訳ではなく、世界中でみられる病気です。男性よりも女性に多く、特に中年で多く発症するようです。橋本病がどのような原因でおきるのか、そのしくみを見ていきたいと思います。

 

■甲状腺の細胞が破壊されるという「自己免疫疾患」

橋本病は自己免疫疾患です。「抗体」とは、本来有害なものを攻撃するために体内で作られるものですが、何らかの理由により自分の体に備わっているものを有害として攻撃を加える抗体が発生することがあります。橋本病の場合、甲状腺にある細胞内のたんばく質を攻撃する抗体が存在し、徐々に甲状腺を破壊していきます。これにより甲状腺ホルモンをつくりだすことができなくなり、機能低下症となっていくわけです。

  

■バセドウ病との関連性

同じ甲状腺の自己免疫疾患として「バセドウ病」があります。機能を低下させる橋本病とは反対に、甲状腺ホルモンが異常につくられ過ぎてしまうという病気です。バセドウ病の原因となる抗体は橋本病とは異なり、甲状腺刺激ホルモンの分泌を促進する「甲状腺刺激ホルモン」の受容体を攻撃します。バセドウ病の場合、この抗体とともに橋本病の原因となる抗体も保有していることが多く、バセドウ病の症状が落ち着いた数年後に甲状腺機能低下症になってしまうケースもあるようです。

 

■遺伝的要因について

遺伝的な要因があるかどうかについて明確にわかってはいませんが、患者さんの血縁者のなかに、橋本病やバセドウ病のような甲状腺疾患を持った人がいるという場合がよくみられるようです。症状は逆ですが、甲状腺疾患にかかりやすい共通した体質や環境的な要因があるとみられています。

 

 

橋本病の人の多くは無症状であったり、単なる体調不良と思い込んでいたりするようですので、血縁関係や体調などで気になる要素があれば、検査を受けておくのもよいでしょう。

 

 

橋本病やバセドウ病…原因別でみる甲状腺機能低下症

人の成長や代謝活動に欠かせない「甲状腺ホルモン」を作り出す甲状腺ですが、何らかの理由によりうまく機能できなくなると「甲状腺機能低下症」になります。甲状腺機能低下症になる原因には、甲状腺そのものに異常がおきる場合や他の病気の二次的な症状としておきる場合などさまざまなものがあります。

 

■甲状腺自体に異常がある場合

甲状腺そのものに原因があるケースが多くみられます。甲状腺機能低下症で代表的な「橋本病」もこれに当てはまります。また、甲状腺が異常に働きすぎてしまう「バセドウ病」の治療により機能低下が起きる場合もあります。

 

■先天的な異常がある場合

甲状腺の機能が生まれつき不足している場合もあります。「クレチン症」というものがあり、子供の成長に大きな影響を及ぼすため、すべての赤ちゃん生まれてすぐに、この病気の可能性があるかどうかの検査を受けます。

 

■下垂体の病気である場合

甲状腺ホルモンは、脳の視床下部からの「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン」と、下垂体からの「甲状腺刺激ホルモン」という2つのホルモンにより分泌をコントロールされています。この下垂体に異常がおき、それに連動し二次的な病気として甲状腺機能低下症がおきるという場合があります。「シーハン症候群」もその一つで、出産時に大量の出血があり下垂体に血が回らなくなることでその機能を失い、ホルモンを出せなくなるという病気です。他にも腫瘍があり下垂体を圧迫している場合などがあります。

 

 

これらの他にも、病気治療のための薬剤使用が原因となるものや、「ヨード」を大量に摂取したことが原因となるものなどがあります。その場合は、薬剤を調整したりヨードの過剰摂取をやめたりすることで、機能が回復するようになります。甲状腺機能低下症には橋本病以外にも、さまざまな原因があるということがわかります。

 

 

甲状腺機能低下症「橋本病」は服薬で治療する

甲状腺の異常により発症する橋本病ですが、機能低下により甲状腺ホルモンが不足し、体にさまざまな症状をおこします。橋本病と診断された場合、どのような治療を行っていくのでしょうか。

 

■治療せず経過観察となる場合も 

橋本病と診断された90%の人には、ホルモンの量の低下が見られないようです。その場合は身体への症状もあらわれませんので、経過観察となり特に治療はしないということになります。ただ、今後悪化する可能性も大いにありますので、半年もしくは1年に1回など定期的に病院で検査を受けていくようです。

 

■治療方法は服薬が主

甲状腺ホルモンの値などから治療が必要と判断された場合、薬での治療が開始されるでしょう。同じ甲状腺疾患で数種類の治療が行われる「バセドウ病」などとは異なり、橋本病の治療は薬での治療法のみです。この薬は、甲状腺ホルモンとほぼ同じ成分で作られています。不足しているホルモンを薬で補充しようという訳です。人によって適量が異なり、多すぎると動悸や震えの症状が出ますし、少なすぎても効果が出ません。急に増やすと身体のホルモンバランスを崩してしまいますので、血液検査で結果を見ながら量を調整していきます。2、3ヶ月かけて適量を見極め、その後は一定量を毎日服用することになります。年に数回血液検査によるホルモンの測定が行われ、必要に応じて量を調整します。

 

■副作用はほとんどない

薬は甲状腺ホルモンと同じ成分でできており、もともと体内に存在するものですので、適量を飲んでいればほとんど副作用はありません。

 

 

異常がおきた甲状腺そのものを修復するなどの、根本的な治療方法は見つかっていませんが、薬での治療で見違えるほど体調がよくなっていくようです。

 

 

甲状腺機能低下症の一つ「橋本病」の治療で注意したいこと

甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が低下し、代謝やたんぱく質の合成に不可欠な「甲状腺ホルモン」が不足するという病気です。その中で代表的なものが「橋本病」です。治療方法は現在のところただ一つ、ホルモン薬を服用し、不足している分を補うというものです。治療前に日々症状に悩まされていた場合は、みちがえるように調子が良くなって行くことが多いようです。1日1回でよく、副作用もほとんどないとされていますが、使用する際にはいくつか注意しておきたいことがあります。

 

■決められた用法を守る

その人の状態に合わせ、慎重に適量が決められています。1日1回飲めばいいように処方されていますが、飲み忘れたからといって翌日2回飲む必要はありません。1日くらい飲み忘れても急激に悪化したりしませんので、大丈夫なようです。また、調子がよくなったからといって、自己判断で服用をやめないようにしましょう。薬でホルモンを補っているから体調がよくなるのであって、やめてしまえばまた元に戻りますし、ホルモンバランスも崩れます。

 

 

■血液検査を定期的に受ける

適量であればほとんど副作用はありませんが、量が多すぎてしまうと動悸や指先の震えなどの症状が出る場合もあります。治療を開始した時期からホルモンの状態が変化することもありますので、定期的に検査を受け、薬の量を調整してもらうようにしましょう。

 

 

■薬の飲み合わせに注意

貧血の症状があり鉄剤を飲んでいる場合や、胃の疾患で薬を飲んでいる場合は、種類によってはホルモン薬を効きにくくしてしまいます。同時に服用しないようにし、飲む間隔を数時間あけるようにするといいようです。

 

 

薬を飲み出してから1~4ヶ月ほどでホルモンの値が安定し、症状が緩和されていることを実感できるようになるそうです。時間やタイミングを決めて飲むなど、飲み忘れを防ぐ工夫をしつつ、用法を守って服用して行きましょう。

 

 

甲状腺機能低下症の「橋本病」、妊娠出産後気をつけたいこと

甲状腺機能低下症で最も有名な橋本病。ホルモンの分泌低下により、妊娠や胎児の成長に影響を及ぼすため、この病気であると子供を産めないと誤解される場合があります。しかし治療をしっかり行って状態が安定していれば可能であり、リスクの確率も健康な人のそれと変わりありません。

 

橋本病である場合、妊娠前や妊娠中はもちろん、産後もきちんとした治療を継続する必要があります。

 

■産後は一時的に悪化することも

産後に甲状腺疾患の症状が悪化することがあります。橋本病の場合、「無痛性甲状腺炎」になることが多いようです。

 

無痛性甲状腺炎とは、産後などの体調の変化により免疫の働きが乱れ、甲状腺に炎症がおき組織が破壊されてしまうというものです。甲状腺の破壊により、その細胞内に蓄えられていたホルモンが一気にあふれだし、中毒症をおこします。

 

橋本病とは逆に、ホルモンが過多となりバセドウ病のような症状をおこします。

 

■無痛性甲状腺炎になったら

この病気による体調不良は、産後うつや産後の回復が遅れてるなどと勘違いされることがありますので、疑わしい症状があれば病院へ行くとよいでしょう。

 

感染症などではなく、橋本病と同じように自己免疫による疾患です。バセドウ病と症状は似ていますが治療法は異なります。

 

もともと蓄えられていたホルモンが約2ヶ月ほどで消失し、次に十分な量が蓄えられるまで、甲状腺機能低下症の症状が1ヶ月ほど続きます。それをすぎると自然に状態が安定しますので、特に治療を行わなくても回復するケースも多いようです。

 

産後も継続した治療が必要ですし、無痛性甲状腺炎は数年後に再発することも多いので注意が必要です。

 

なお、母乳育児の場合これらの疾患が子供に影響を与えることはありませんので、安心して授乳しましょう。

 

(Photo by: http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-07掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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