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高齢の親ができる、ひきこもりの子供のための備え!子どもの登校拒否…恐怖症との関係。『毒親』ってどんな親?
最近は、全体的にひきこもりが長引く傾向にあります。就職や職場の失敗がきっかけでひきこもりになる人が多いのですから、社会的に雇用環境が改善されてきたとは言いにくい今、治るきっかけも得られにくいと言えます。高齢を迎えた親が、ひきこもりの子供のためにどんな準備が必要か、内閣府の指導を下にまとめてみました。
▼資産などお金の整理
最優先は「お子さんの一生の住まいが確保できるか?」です。そのためには資産の洗い出しや今後の親の収入や支出の予測と見直しが必要です。
◎資産を計算する
資産の総額(現金+預貯金+不動産)-負債の総額(住宅・その他ローン、奨学金など)=活用できる資産(純資産)
◎収入、支出の予測
年間収入を計算し、年間支出を概算でいいので出しましょう。トータルで赤字か、黒字か計算する必要があります。黒字であれば残っていく額を貯金する、赤字であれば緊急で家計の見直しが必要です。
この二つを見て、お子さんの一生の住まいが確保できるか検討しましょう。親の介護が必要な時にお子さんは対応してくれないと想定し、24時間介護を受けるとなると、公的介護保険の給付額を超えてしまうのが普通です。(上乗せで月2~30万かかる)
それだけの蓄えがないようなら、「特定施設入所者生活介護」の指定を持っている高齢者施設に入ることを考えるとよいです。要介護度5であっても月々の上乗せが数万円で済みます。こういった施設に入る・・・つまり子供と別居する想定をしましょう。
今後、家の維持費にお金がかかりそうなら、維持費の少ない「お子さんが一人だけの住み替え」を想定するのも大切です。
※介護施設については「介護サービス情報公表支援センター」サイトで検索が便利です。最寄りの市役所や介護包括支援センターで相談もできます。
▼お子さんの収入について
今、在宅ワークなどで収入があったとしても全くないと仮定し、お子さん自身の国民年金をもらえるように整備しておきましょう。支払いが滞っていたり、支払える余裕がない場合は免除制度もありますし、免除されれば、老齢年金や障害認定があれば、障害年金を受給できるケースもありますので、国民年金相談窓口に相談して、働きかけてみましょう。
▼お子さんの住まいについて
◎別居する
親が老齢施設に入り、今の家を処分して子供の資金に回し、子供は一人暮らしをさせる。
◎賃貸付住居に建て替える
親が住まなくなったスペースを賃貸に出せるように準備し、子供のためのワンルームを準備しておく。
◎マンションに住み替える
今住んでいる家の財産価値をいかし処分し、子供の資金に回し、中古マンションなど低価格のマンションに住み替える。
◎賃貸物件に住む
賃貸物件に住み続ける場合は、家賃がお子さん名義の口座から引き落とされるよう準備が必要です。更新手続きも何年かごとに必要な場合もあります。不動産会社にどういう手続きがいるか確認し、お子さんと共有しておきましょう。
◎リバースモーゲージについて勉強し、親子で準備しておく
家に住んだまま、家を担保にして、死ぬまで資金を借りれる仕組みです。民間銀行と社会福祉協議会の制度がありますが、社会福祉協議会の制度は審査が厳しいです。
▼相続・お子さんのサポートについて
お子さんが自分では相続の手続きなどできるか不安な場合は『任意後見制度』を利用する準備をしましょう。
◎『任意後見制度』の内容
任意後見人が財産管理をします。
・お子さんの代わりの契約締結・支払手続き等
(本人の身の回りの世話は含まれません。必要なら後見人が介護サービスを依頼するとよいでしょう)
◎『任意後見制度』の利用
弁護士を通して不備のない書類をそろえるのに10万円前後、公正証書の作成に2~3万円かかります。
▼お子さんの今後の為に
・お子さん名義の口座を準備し、公共料金、家賃、ローンなど引き落としの準備が必要です。
・ネットで買い物するために、本人名義のクレジットカードを準備する。
・銀行や役所など、最低限必要な施設に、何度か一緒にいっておきましょう。
・ATMの使い方を教えたり、経験してもらっておきましょう。
・食事は毎回外食だと高くつきますので、無洗米の炊き方だけでもできるようにし、食材はネットスーパーなどで調達してもらう準備をしましょう。
・年金は請求しないともらえないこと、親が亡くなった後、国民保険や介護保険は免税措置をうけられることなど、今後必要になりそうな手続きを全て同じノートに記入したり、必要書類はわかりやすくまとめ、それについても同じノートに記載しましょう。エンディングノートというものが書店で買えますので、そこにまとめておくのもよいでしょう。
以上を参考にして、安心して老後を迎えるヒントにしていただけると幸いです。
子どもの登校拒否…対人恐怖、場面恐怖と登校拒否の関係
自分の子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら親御さんとしてはどうしたものかとまず、困ってしまうのがほとんどの場合だと思います。
しかしもしかしたらその主張には、何か特別な思いがあるのかもしれません。
ここでは恐怖症と登校拒否について書いていきます。
対人恐怖症と登校拒否
小さい子の場合は、まだママやパパから完全に自立しておらず依存度が強いですから、ある程度新しい人や環境に対して恐怖を感じるのはごく自然なことです。
極端に内向的な子というのもいます。
ある程度までは「この子の性格だから」と無理やりにでも学校に行かせてしまうこともあるかもしれませんが、性格や個性も過度になれば本当に精神のバランスを崩すことになりかねません。
特に対人恐怖症の子は、以下のような症状がみられます。
・人前に出ると声が出ない
・赤面する
・冷や汗をかく
・幼稚園や学校がこわい
ここで、対応を間違えると対人恐怖症がこじれて外出できなくなったり、人と話せなくなったりすることもあります。
場面恐怖症と登校拒否
場面恐怖症とはその場面で極度の緊張状態になってしまうものです。
高所恐怖症や閉所恐怖症もこの中のひとつと考えることもありますが、例えば幼稚園や学校に行く途中に、極度の緊張を感じる場所があるために、登園登校を渋るようになるということもあります。
原因は子どもに聞いても分からない?
子どもの場合、恐怖の対象というのは非常に漠然としたものですので、自分が具体的にピンポイントで何に怖いのだと説明することは困難です。
ですから、子どもの生活を一緒にたどったり振り返ってみたりして怖いものの対象を一緒に探してあげる必要があります。
「学校に行きたくない」ことがすべてなまけとは限りませんし、子どもがうまくいきたくない理由を説明できるわけでもありません。ですから親御さんが一緒に考えてあげるという姿勢が大切かもしれません。
『毒親』ってどんな親?『毒親』と縁を切るためにはどうしたらいいの?
『毒になる親』、通称『毒親』という言葉が、ネットを中心として数年前から流行ってきています。毒親とはつまり機能不全家庭の親のことで、子どもの毒になる親を指しています。
認知や思考の偏りが大きいアダルトチルドレンは、毒親が生み出している存在と言えるでしょう。
●毒親は、いつまで経っても『毒』
毒親、機能不全家庭の親が、ある日を境に今までのことを反省したり、性格が変わって付き合いやすくなるケースは多くはありません。もしもそういったケースに当てはまるなら、元毒親との再構築を目指すのも一つの方法です。
一方で多いのは、いつまで経っても、子どもが大人になっても毒にしかならない親です。
一例として、アダルトチルドレンの親が、子どもが大人になった時にしやすい行動を挙げてみます。ここでは、すでに子供は働いていると仮定します。
・子どもにお金をせびる
・子どもの会社内での人間関係などに口を出す
・結婚などの際に相手をののしったり、結婚をダメにする
一緒に住んでいる場合は、今までと同じような暴言・暴力などの可能性もあり、いずれにしても毒親からはすぐに離れた方がよいです。
●物理的な距離感を作る
毒親に支配されているうちは、自分がアダルトチルドレンかもしれないと思っても、やっぱり自分の性格が…親は悪くないんじゃ…と思いがちです。少しでも疑いがあったり、この親は毒親だと感じるなら、物理的な距離感を作るのがベストです。
まずは家を出て働くことが最優先で、住み込みでの就職などを考えてみるのも良いでしょう。その上で出来ることを、以下にまとめてみます。
・メール、電話番号などは知らせない
・万一、連絡が来ても相手にしない
・会いに来ても話さない
・除籍する(成人なら、自分だけの戸籍に出来ます)
毒親から離れる物理的な方法は多いですが、物理的に毒親から離れた後も、精神的に影響を受けることは非常に多いです。
物理的に離れたあとは、精神的なケアを受けることを忘れないでください。カウンセリングやミーティングなど、自分を見つめ直す時間を取ることで、毒親からの完全な脱出が出来ます。
(Photo by:http://pixabay.com/ja/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9-%E7%A9%BA-%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8F%96%E3%82%8C%E3%81%9F-%E5%86%85%E5%81%B4%E3%81%AE%E7%A9%8F%E3%82%84%E3%81%8B%E3%81%AA-268118/)
著者: カラダノート編集部