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メンタル

統合失調感情障害(分裂感情障害)の治療例

 

最近の話題では、歌手の宇多田ヒカルさんの亡くなったお母さんが統合失調感情障害だった可能性があると言われています。統合失調感情障害は脳の異常である統合失調に、気分障害が併発した精神病です。長く治療しないでいると脳のダメージが深くなり、症状がひどくなると言われています。ここでは、統合失調感情障害の治療例について紹介します。

 

 

▼男性38歳 Aさん

 

◎患者の訴え

「父がひどい監視をしてくる。父は悪霊に取りつかれていて、私を不幸にしようと様々なことをしてくる。」と親戚や周囲に触れ回っているため、Aさんの父親がAさんを心配し、カウンセリング相談に来られる。

 

◎患者への声かけ
統合失調感情障害の場合、家族に対しても被害妄想が強い場合が多く、家族の治療の勧めを避けやすい傾向にあります。Aさんの父親も病院受診を呼びかけましたがうまくいかず、「親戚から私(父親)がおかしいからお前を不幸にしていると言われた。それを解決したいから一緒に病院へ行ってくれないか?」と『父親がおかしい』という本人の枠組みに寄り添う形で、患者Aさんの受診へこぎつけました。

 

受診を促すポイント

・患者の不安をとりさりたいという気持ちを伝える。

・迷ったような態度をとらず、病院へ行けば必ず解決するという態度であたる。

・病院に行かないと「悪くなるよ」とは言わず、「助けてもらえるから行こう!」と誘う。

・本人が執着している妄想の訴えがあるなら、それを利用して病院へ誘う。

 

◎治療開始

投薬により心の安定を図りながらカウンセリングを開始。本人が納得する形で、統合失調感情障害の可能性があることを受け入れてもらう。(妄想などにより危険がある場合は、当初入院して行う場合もある)

統合失調感情障害の病識について理解し、自分のパターンを把握し、社会に適応するための訓練が必要であることを知ってもらう。

患者Aさんから、悪霊の声が聞こえなくなったと報告あり。

同じような症状を持つ患者の会に参加し、Aさんは自分の病気を受け入れ、治癒への意欲をもつ。

通院しながら、コミュニケーション訓練や社会へ出るための準備をすすめる。

薬を服用しながら、週3日のアルバイトをはじめる。

 

(Aさんの場合、初診からアルバイト復帰まで3か月ぐらい)

 

 

 

統合失調感情障害は脳の疾患であり、慢性であることがほとんどです。患者自身が自分の病気のパターンを知り、家族がそれを応援していく形がのぞましく、その上で投薬を続けながら病状を安定させていけば、患者さんらしい形で、社会復帰することも十分可能です。また、安定していても、大きなストレスがかかると一気に悪化することもあります。周囲の助けや主治医との連携が不可欠な病気です。

 

(Photo by://pixabay.com/ja/%E4%BA%BA-%E7%94%B7-%E5%A4%A2-%E6%9C%A8-%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F-%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC-%E3%82%AD%E3%83%BC-%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3-208197/)

著者: 真綾さん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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