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健康診断・健康管理

認知症に有効な『ホスファチジルセリン』、実際はADHDに効果

『ホスファチジルセリン』の認知症改善効果は科学的根拠に乏しい?

『ホスファチジルセリン』は、人の脳や神経組織に多く含まれるリン脂質で、主に細胞膜の内葉に存在します。

 

近年この成分が健康食品として摂取した際に『認知機能改善』効果があったという報告がありました。しかし、米FDAにおいては、『科学的根拠に乏しい』とされ、認知症に対してよりむしろ注意欠陥多動性障害(ADHD)への効果の方が有効であるとされています。

 

以下では、その詳細について見ていきたいと思います。

 

ホスファチジルセリンとは? 

『ホスホ』=リン酸を意味しており、ホスファチジルセリンとは、セリンリン酸を含んだグリセロリン脂質のことを指します。主に脳や神経組織の細胞膜内葉に存在し、脳においては、全リン脂質の約18%を占めるとされています。

 

食品からの摂取では、植物性のものは主に大豆、動物性のものは主にウシ大脳皮質に含まれており、市販のサプリメントの原料になっていましたが、近年では狂牛病の問題から植物由来のものが主となっています。

 

<認知症との関連は?>

理論的には、ホスファチジルセリン摂取によって血中アセチルコリン値上昇の可能性があると言われています。アルツハイマー型認知症はアセチルコリン欠乏が要因ですので、これを補うことにより認知機能改善効果が見られると考えられています。

 

摂取の際の注意点とは? 

◆アセチルコリンエステラーぜ阻害剤(認知症薬、緑内障薬、重症筋無力症薬など)

との併用は、血中アセチルコリン値が上昇する可能性があり、副作用として【下痢、悪心・嘔吐、腹痛、徐脈、発汗、流涎、喀痰】、また濃度が上昇すると【意識障害、縮瞳、呼吸不全、痙攣】が生じる可能性があります。

 

認知症患者へのホスファチジルセリン投与試験について 

ホスファチジルセリンを認知症患者に投与した試験には以下のものが報告されています。

 

◆国立健康・栄養研究所のHPの情報

1)ウシ皮質由来のホスファチジルセリン経口摂取によって(6~12週間投与)【認識能・評価スコア全般の改善、行動評価スコアの上昇】が確認された。

2)同物質の経口投与によって、知能低下のみられる高齢者に【注意力、覚醒、言葉の流暢さ、記憶の改善】が見られた。

 

⇒上記2例とも、市販のホスファチジルセリン(大豆またはキャベツ由来)の効果に関しては不明である。

 

一方で、2003年5月のアメリカ食品医薬品局)による情報では、『FDAの評価の基礎となる、10の介入試験においてホスファチジルセリンの認知機能改善への効果はすべての項目において1つ以上の深刻な欠陥があり、科学的根拠に乏しい。』と述べられている。

 

ホスファチジルセリンのその他の効果について

認知症機能改善以外の効果にはどのようなものが挙げられているのでしょうか?

 

◆国立健康・栄養研究所のHPの情報

<注意欠陥多動性障害 (ADHD) の改善効果>

イスラエルで行われた、子供200名を対象とした比較試験では、ホスファチジルセリン300mg/日とEPA+DHA 120mg/日の15週間摂取でADHD症状が低減されたという報告がある。

 

◆出典不明(Wikipediaの情報による)

<ストレス耐性>

ホスファチジルセリン600~800mg/日×10日の摂取によって、コルチゾール(ストレス時に分泌)濃度の低下が認められたという報告がある。また、筋肉損傷の低減、気分を高揚させるなどの作用も報告されている。

  

上記の内容から、認知症治療の補助として用いるには科学的根拠に乏しく、また薬剤併用の危険性があるため、可能な限り服用しない方が良さそうです。ADHDやストレス耐性に対する効果は確認されているようですので、そちらの試験内容については引き続き情報を得る必要がありそうです。 

(photoby://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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