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情緒不安定な人格障害になりやすい人って?異なる2つのタイプ、衝動型と境界型。不安定になる『アイデンティティ』って何だろう?

 

ほとんどの人は愛する人や大事な人に見捨てられると不安ですし、自分にとって重要な人から愛されたいという感情を持ちます。それ自体はごく自然なことです。

 

情緒不安定性人格障害とは

情緒不安定という言葉だけで何となく状態を想像できると思いますが、この疾患は不安定な感情を主な症状とするもので、自分の感情を統制できない障害です。

 

不安定な感情は主に人に向けてぶつけられるものですので、人間関係で大きなトラブルを生じることが多いようです。

 

なぜ発症するのか?

この疾患が発症する原因としては様々な説が挙げられていますが、その中でも最も多くの指示を受けているのが「子どものときの親子関係」という説です。

これは精神医学においては分離不安と言われるものです。

 

小さいときの親子関係が原因かも…

子どもは自立と依存の間を行ったり来たりしながら成長していきます。次第に子どもは依存の割合が少なくなっていき、次第に親から離れて自立していくのです。

 

そのために必要なのが、親から注がれる愛情によって感じる安心感なのですが、成長の過程でその安心感を得られないと、「見捨てられるのではないかという不安」が生じるようになって自立できず、思春期以降にこの疾患を生じてしまうと考えられています。

 

自立と依存は2歳前後がカギ

上記の自立と依存で問題が生じるのは2歳前後とする説もあります。2歳ごろになると子どもは親から離れ自立しはじめます。

 

この時期に特定の愛情を注いでくれる人がいない、あるいは情緒が不安定で一定の愛情を注いでもらえないとなると、子どもの心が不安でいっぱいになってしまい、ゆくゆくは他人との距離のとり方が分からないとなってしまうとされています。

 

この疾患で感情が人に向けて発せられるのは、この疾患を生じる根底に愛情の切望がある為なのかもしれません。

 

近しい人が情緒不安定性人格障害…どんな形で付き合えばいい?

情緒不安定性人格障害は名前の通りさまざまな情緒が不安定な状態で、境界性人格障害と非常に似ています。

情緒不安定性人格障害の特徴と、もしも近しい人が情緒不安定性人格障害だった場合にどう接したらいいかとを見ていきます。

 

●情緒不安定性人格障害の特徴

情緒不安定性人格障害の患者が持つ基本的な特徴は以下です。

・常に空虚で自分の内面がわからない

・自分の衝動的な怒りをコントロールできない

・感情が常に不安定でコントロールできない

・他人との距離感がわからず、依存したりする

 

●離れられてもしょうがない、という諦め

家族など縁を切るのがなかなか難しい状態でなければ、『情緒不安定性人格障害者が自分を離れていくことはしょうがない』というあきらめがある程度は必要です。

たった2時間前に愛していると言ったのに、次の瞬間には怒りがコントロールできなくなって死ぬと言い出すようなタイプです。

いくら好きであっても、情緒不安定性人格障害でない方が感情のジェットコースターに乗るのはリスクが高すぎます。

こちらが相手を嫌いでないうちはそれに付き合うのも自由ですが、嫌われて離れられる可能性は常にあると考えておいてください。もちろん、自分が相手と縁を切る可能性も低くはありません。

 

●医療関係者との密接なやり取り

家族など、例え嫌われても相手のために何かしてあげたい・縁を切れないと思うなら、専門のカウンセリングを受けさせるのが一番です。

情緒不安定性人格障害の方は愛情にひどく飢えていて、それはプロの力なしでは解決できません。

ですので、長い付き合いを考えている・縁を絶対に切りたくないなら、医療関係者と密接にやり取りして問題解決を目指すのが良いです。

 

近しい人が情緒不安定性人格障害の場合は、自分だけで解決しよう・問題に付き合おうとしないことが接し方の一番のポイントです。

離れる選択肢もありですし、一度専門の病院などに預けて集中的に治療する方法もあります。

 

情緒安定性人格障害には異なる2つのタイプ、衝動型と境界型がある!

情緒不安定という言葉は、自分に対して使ったり人に対して使ったり、比較的馴染みのある言葉だと思います。

しかし、この情緒不安定な状態があまりに続いたり、それによって生活に支障が出るとそれは情緒不安定性人格障害という疾患の可能性が出てきます。

 

 

情緒不安定な人格?

情緒不安定性人格障害とは、感情の不安定さを主症状として、それに伴って結果を考慮しない衝動的な行動が見られる傾向の強い人格障害です。健常者でも自分ではコントロールできない情緒の不安定さを経験したことがあると思いますが、この疾患を生じている場合、その情緒不安定が常に生じており、自分をコントロールできないのです。

 

ふたつにわけられる情緒不安定性人格障害のタイプ

情緒不安定性人格障害には二つの異なる型が存在します。

 

・衝動型

…情緒の不安定と共に衝動をコントロールする力が欠如しているのが特徴です。強い怒りが突破し、暴力あるいは脅し、行動爆発に至ることがあります。特にこれらの衝動行為は他人に批判、非難されたり、邪魔されたりした場合に突発的に生じます。

 

・境界型

…情緒の不安定さがいくつかの特徴を持って存在します。さらに自身の自己感、自己像、目的、内的な選択がしばしば不明瞭であったり、混乱したりしています。

また通常は絶えず空虚感を感じており、対人関係を持とうとしますが、自身が不安定なために対人関係も激しく不安定になりやすく、相手との間で感情的な摩擦や危機が繰り返されます。そしてそれによって見捨てられたり関係を絶たれることを避けるため、過度な努力をしたり、自傷行為などの自殺の脅しを持って脅しをかけることがあります。

 

どちらの型も衝動性、そして自己統制の欠如が基本にあり、それこそが情緒不安定性人格障害を形成する大枠とも言えるかもしれません。

 

情緒不安定性人格障害の問題 不安定な対人関係…突発的な行動をとってしまう!?

「感情が不安定でわずかなことで激しい怒りに駆られて乱暴し、あるいは自傷行為や自殺企図を繰り返す。

衝動性と自己統制の欠如を共通の特徴とし、衝動型と境界型の2つにわけられる」このように定義されるのが情緒不安定性人格障害という疾患です。

 

情緒不安定というのは一貫性が基本となる対人関係においては大きなデメリットになります。そのため情緒不安定性人格障害を生じている患者さんは主に対人関係においてトラブルや悩みを抱えています。

 

対人関係をうまくコントロールできない

ある一人の人に対して、さっきまでは親しみのある態度だったのに、突然それが豹変していきなり攻撃的な態度に変化してしまった、そしてしばらくすると最初に親しみのある態度に戻ったというように、常に感情が不安定に揺れ動いてしまうのです。そのため正しく人間関係を築くのが困難です。

 

だから突発的な行動に

感情の不安定さから結果を見ないで行動する傾向が著しいです。結果を考えないでというよりも、その瞬間の感情では結果を考えることができないと言った方が正しいかもしれません。

これに伴って、前もって計画を立てるという能力もきわめて乏しいのが特徴です。

 

うまくいかない対人関係をひきとめるために

基本的に情緒不安定性人格障害を生じている人の根底にあるのは愛情への飢餓感です。

そのためうまくいかない対人関係あるいは自分から離れていってしまいそうな自分にとっての重要な人に対して、過剰に努力をして振り向かせようとしたり、自傷行為や自殺企図によって自分に注目させたりします。

 

この疾患の多くの人が見捨てられることへの不安と言った感情が非常に強く、健常者には理解できないレベルにまで達しています。そのため自分で関係を壊してしまうことに悩み、苦労してしまうのです。

 

情緒不安定性人格障害で不安定になる『アイデンティティ』って何だろう?

情緒不安定性人格障害は、感情のコントロールが出来ないことで対人関係が著しく悪くなる特徴を持つ病気です。

常に自分というものの不安定さ、空虚感などに悩まされるので境界性人格障害と同義とする場合もあります。

 

●アイデンティティの欠如

情緒不安定性人格障害、そして境界性人格障害の問題点とされるのはアイデンティティの欠如です。

アイデンティティ(自分とは何か)が欠如しているので、他者に振り回されやすく、同時に他者の反応や判断に勝手に感情的になってしまいます。

自分でも信じられないほどの感情の暴走の背景には、『アイデンティティ』の確立が出来ていないことも関係しているのです。

 

●アイデンティティとは

アイデンティティとは、自分を自分として存在させてくれるものです。

例えば山田太郎の娘、株式会社○○の社員、佐藤花子の友達といったように他者が関係するアイデンティティもあります。

そして、お金を1000万円持っている、身長が160cm、女、日本人などさまざまなアイデンティティがあります。

情緒不安定性人格障害の方の場合は、このアイデンティティのうち『対象恒常性』が一部欠如した状態とも言われています。

 

●人の内面の変化が怖い

人間は相手に対して『大体同じ』という感覚を持っています。

例えば、何の予告もなしに弟が髪の毛を切って服装を変えて家に帰ってきても、これは自分の弟だなと多くの方がわかります。これが『対象恒常性』の感覚です。

情緒不安定性人格障害の場合は、見た目に関しては『大体同じ』を理解できるのですが、中身はそうではありません。

見ていない間に感情が変わったのではないか、と不安になって他者に何度も愛情や感情を確認します。

実際に何度も愛情を確認されると、中には『しつこいなあ』と思う方もいるでしょう。

すると情緒不安定性人格障害の方は悲しみや怒り、嫌われてつらいといった感情を暴発させて自傷行為や自殺未遂に走ることもあります。

 

情緒不安定性人格障害や境界性人格障害ではアイデンティティの欠如が見られると言われますが、主に注目したいのは対象恒常性です。

情緒不安定性人格障害の方が抱える問題は、他人の感情の動きにおける『大体同じ』を信じられないという基礎の上に、さまざまな不安定さがくっついているような状態です。

 

(Photo by: http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-26掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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