カラダノート家族の健康を支え笑顔をふやす
  1. カラダノートTOP >
  2. メンタル >
  3. 解離性障害 >
  4. 解離性同一性障害であらわれる「人格」 人格と交代人格と基本人格…何が違うの?人格の交代はどう行われる?多重人格と他の精神疾患

メンタル

解離性同一性障害であらわれる「人格」 人格と交代人格と基本人格…何が違うの?人格の交代はどう行われる?多重人格と他の精神疾患

 

普通の人は昨日の自分は今の自分とは違うということ起こりえません。

昨日の自分も今の自分と同じ自分であるし、当然一貫しています。

 

解離性同一性障害(多重人格)

一人の人の中にいくつかの人格状態が生じる疾患が解離性同一性障害です。

以前は多重人格と言われており、まだそちらの言葉の方が耳馴染みがよいかもしれません。

 

解離性同一性障害を発症している人は、内的に複数の人格が相互的に作用して支え合うシステムを構築しています。

 

解離性同一性障害の人格はどうなってるの?主人格と交代人格と基本人格

システムを構成するのに重要な要素は人格です。この人格には以下の3つににわけることができます。

・長時間にわたって体を支配する主人各

・複数の別人格状態である交代人格

・生まれたときからその人に備わっており社会的にその人の名前を持つ基本人格

主人格は最もその人の体を支配している時間が長いというだけであって、交代人格よりも秀でているとか、上下関係にあり命令や指示ができるというわけではありません。また主人格と基本人格が同一の場合もあります。

 

人格同士の力関係

複数の人格状態の間の力関係は患者さんによって異なります。それぞれの力関係や役割分担、相互関係については実際にそれぞれの人格状態と話してみないと分かりません。

また主人格と基本人格が同一と思われても、本人と同じ名前を持っているだけで、本人の人格とは異なる趣味や思想、性格、価値観を持っている別の人格状態の場合もありますので、治療に際しては慎重に見極めていかなければいけない部分です。

 

解離性同一性障害は、基本的には幼少期の経験によって生じているものですので、それを緩和していく方向で治療がなされますが、出てくる人格を正しく見極めると言う点の困難は大きいようです。

 

幼少期の体験以外になりやすい解離性同一性障害(多重人格)の要因とは?

解離性同一性障害は多重人格と言われていた疾患です。

この疾患の原因として最も知られているのが幼少期の外傷的体験ですが、それ以外にも原因となり得る要素があります。

 

催眠をかけられやすい人は危険?!

催眠というのは日本ではあまり一般的ではないですが、精神医学の先進国であるアメリカでは比較的一般的です。この催眠にかけられやすいことが解離性同一性障害の発症において危険因子になるとされています。

催眠をかけられやすい人というのは人口の10%はいると言われています。催眠によって、治療の際に解離性同一性障害が誘発されやすいという部分もあるようです。

 

解離性同一性障害の原因はてんかんが関係している?

解離性同一性障害の原因にてんかんが関係しているという説もあります。てんかんは脳機能異常によるものですが、解離性同一性障害においても脳波異常が認められる割合が高いという報告があります。

 

解離性同一性障害の原因…「二重拘束」

これは親からふたつの矛盾するメッセージを受け取った子どもが、それを自分の中で処理することができず発病するという仮説です。

これは統合失調症の発症において重要な仮説とされていますが、この仮説が解離性同一性障害においても有効と考える人がいます。

矛盾するメッセージとは、例えば母親がいるときには優しい父親が、母親がいなくなると性的虐待をするなどと言ったケースで、この情報を子どもは処理できず、何とか処理した結果、二つの父親を作り上げ、その解離が自分の精神に向かうというものです。

 

これらは、説としてとどまるもので、まだまだ議論の余地があります。

どちらかと言えばやはり幼少期に受けた大きなストレスに耐えきれないと思った体が、いくつかの人格状態を形成することで苦痛を各人格状態に分散しそれぞれの役割分担を持たせることで、乗り切ろうとしていると考えるのが主流のようです。

 

解離性同一性障害よくみられる人格とは?人格の交代はどう行われる?

解離性同一性障害という疾患はひとつの肉体の中にいくつかの人格状態が生じる疾患です。

これは小児期の極端なストレスなどいくつかの原因が重なり合って生じるものとされています。

 

解離性同一性障害とは昔多重人格と呼ばれていました。では、この解離性同一性障害ではどのような症状が見られるのでしょうか。

 

よく見られる「対になる」人格

患者に生じた人格の中にはパターン化された人格状態というものがよく見られるようです。

・受動的、消極的、控え目で思慮深い人格

・攻撃的、能動的、支配欲が強く衝動的な人格

この対峙するような真逆の人格の組み合わせがよく見られ、相互にそれぞれを補い合っていると考えられます。

また、他にも以下のような人格がよく見られます。

・幼児的な退行を示す、依存性の強い未熟な人格

・客観的に全ての人格の関係や言動を観察し、全体視して批評や調整をする人格

これも上記を同じ対称的な人格です。

 

性別の違う人格

本来の性別とは異なる人格が見られることも良くあります。

この本来の性別とは異なる人格が存在する場合、性同一性に関する葛藤や混乱が生じることになり、結果として自分の性別がどちらなのか判然としなくなり、それに悩むようになることもあります。

 

人格の交代

これらの人格は交代しながら表面にあらわれます。突然口調が激しくなったり表情が変わったりして明らかに人格が変わったと認められることもありますが、交代する人格によっては外見上の変化がほとんど見られず、記憶や意識だけが静かに代わっているということもあります。

普通この人格交代は自然発生的に起こることもありますし、強いストレスを感じる場面で起こることもありますが、強い睡魔に襲われているときや疲労感の強いときなどの意識水準が低下した状態では通常のときよりも人格交代が起こりやすくなります。

 

こうした人格はしばしばその人に混乱を引き起こし、生活に支障が出ることがあります。

 

多重人格あらため、解離性同一性障害…解離性同一性障害になるのは珍しい?よくあること?

多重人格という疾患があります。これは今は解離性同一性障害と名前が変わりました。

これは本来一つであるはずの人格が、ひとりの人間の中に複数人格のようなものが存在し、自己意識のバランスが崩れてしまう疾患です。

 

解離性同一性障害は珍しい疾患?よくある疾患?

解離性同一性障害は研究者によっては非常にまれな疾患ですし、今の精神医学では過小評価されていて実際にはもっと多くの人が発症しているのだという研究者もいます。

精神障害者のうちの5%が解離性同一性障害であるという研究もあります。また軽症の場合を含まれば人口の1%がこの疾患を発症しているというケースもあります。

その一方で催眠や治療における医師との関係の中で誘発される解離性同一性障害が多くあり、実際純粋に発症している数はもっと少ないと考える場合もあります。

 

解離性同一性障害は演技か否か?

解離性同一性障害の存在は国によってもその考え方に多少違いがあります。日本は比較的解離性同一性障害に否定的で、ヒステリーな性格を持つ者の演技という考えを持つ人もいます。日本とアメリカの患者数も非常に大きな開きがあります。

 

解離性同一性障害の性差

解離性同一性障害の診断を受ける患者さんの数は圧倒的に女性の方が多いです。ただ人によっては男性の場合、精神科に来るよりも罪を犯して逮捕されるケースが多いため数が少なくなっているとも考えられます。

 

解離性同一性障害になりやすい年齢

10代後半から20代が好発年齢ですが、診断に数年かかるケースも少なくないため、診断されるときの年齢はもう少し上がります。

 

かかりやすい合併疾患とは?

境界性人格障害、統合失調症、不安障害、気分障害、身体化障害、性機能不全、摂食障害、睡眠障害、外傷背後ストレス障害などの精神疾患との合併があります。

解離性同一性障害の3分の2が自殺を試みるとも言われています。

 

解離性同一性障害はまだ不確定な部分も多い疾患であり、受け入れ態勢がうまくできていないという部分もあるのかもしれません。

 

はっきりと区別することが大切!多重人格と他の精神疾患

今話している相手が突然口調も目つきも変わったら驚きます。

精神疾患の中には解離性同一性障害という疾患があり、複数の人格状態が一人の人の中にある疾患があります。昔で言う多重人格という疾患です。

 

解離性同一性障害の診断は鑑別が大切です

解離性同一性障害は見えている症状だけではその人が嘘をついているようにも見えますし、他の精神疾患との見分けが難しい場合もあります。

解離性同一性障害の診断基準はありますが、それだけでは足りず、しっかりと丁寧に他の疾患との区別をつけていく必要があるのです。

 

・統合失調症との区別

解離性同一性障害は統合失調症と間違われることがよくあるのですが、統合失調症では思考障害が認められるのに対し、この疾患では存在しません。

 

・双極性障害

双極性障害とは躁状態とうつ状態という病相を繰り返す精神疾患です。特に急速交代型の双極性障害では同一性(人格)変容が起こり、しばしば解離性同一性障害との区別が困難になります。ただ解離性同一性障害の同一性変容はごく短時間で終わってしまう点で異なります。

 

・境界性人格障害

イライラした気分症状や、自己像の混乱と言った境界性人格障害の症状はしばしば解離性同一性障害と混同されます。また境界性人格障害でも変身願望から解離性同一性障害と同じような症状を示す場合があります。他にも幼少期のトラウマや自己破壊行為など共通する点が多く、合併することも多いので、はっきりと区別するには面接で人格交代にあうことが必要です。

 

・複雑部分てんかん

てんかんでも同一性変容や健忘が生じることがあります。てんかんとの区別は脳波や交代人格の有無で判断します。

 

・解離性健忘

健忘のみに焦点を当てると同じ症状が見られる解離性健忘があります。完全に記憶が共有されていて、ある期間だけの記憶が空白になっている場合には健忘が疑われます。

 

・詐病

詐病とはつまり病気と意識的に偽っているということです。この場合病気による利得が存在することもあります。薬物補助面接などを行うと判断ができます。

 

他にも気分障害や人格障害など様々な疾患との区別が必要です。

 

(Photo by: [http://www.ashinari.com/2009/08/05-025811.php?category=226])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-26掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

解離性障害に関する記事


記憶喪失としても知られている解離性障害。解離性障害の治療、PTSDとの複雑な関係?解離性とん走とは?

      映画やドラマでよく目にする記憶喪失なるものは、脳の器質的な障害から...

耐え難いストレスは要注意!解離性障害!症状の一つ・離人感とは?原因は強い精神的ストレス!?

  解決が困難な状況など耐え難い大きなストレスを受けた時は要注意! 例え...

カラダノートひろば

解離性障害の関連カテゴリ

解離性障害の記事ランキング

人気体験談ランキング

メンタルのひろば閲覧ランキング

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る