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健康診断・健康管理

尿潜血の基準値から考えられる病気とは?異常値の原因や診断のガイドラインとは

 

尿の中に混じるものはさまざまで、例えば蛋白質が尿の中に混じるのは量さえ少なければそれほど大きな問題ではありません。一方で、少量でも尿に混じると問題とされるのが赤血球(血液の細胞で赤い)です。

 

血液が尿の中に混じった状態を尿潜血と呼んでおり、顕微鏡で確認できる顕微鏡的血尿と肉眼で確認できる肉眼的血尿に分かれています。

 

●尿潜血の基準値は?

尿潜血は尿蛋白と同じように陰性・陽性で値が表示されるタイプの検査項目となっています。

尿潜血検査値が陰性もしくは(-)であれば、特に問題はなく潜血に関して言えば健康的な尿です。

 

一方で注意したいのが陽性もしくは(+)、それよりも高い(+1)、(+2)などで、こちらは尿潜血がみられるケースです。更に、より尿潜血が多い場合には(+3)などがあり、危険値です。

 

(+)や(+1)でも陽性が出て、病気が疑われる場合には尿沈渣検査などを行わなければなりません。

 

●尿潜血から考えられる病気とは

尿潜血から考えられる病気には腎臓の病気があります。

蛋白尿などにも言えることですが、尿に問題があるということは、尿を作っている腎臓の問題である可能性が高いのです。例えば、腎炎、腎臓腫瘍、腎臓結石、尿管腫瘍、前立腺炎のほかに白血病や筋ジストロフィーの危険性もあります。

 

尿の中に赤血球が混じる尿潜血は、(+)もしくは陽性異常が病気の疑いがあるとされています。痛みを伴う尿潜血の場合には尿路や尿管に問題があるケースが多く、発熱を伴う尿潜血の場合には腎盂腎炎の可能性が高いです。

 

その他に、無症状でも尿潜血が出ている場合にはがんの疑いも少なからずあるので、詳しくは腎生研やその他の検査で病気を明らかにして、速やかに治療していきます。

 

尿潜血の偽陽性を避けるためには?激しい運動は尿潜血の偽陽性を引き起こす!?

尿の色と言えば普通はビリルビンが作り出す黄色で、たまには白っぽかったり透明により近かったりもします。

ただ、尿の色が赤いとなると健康に何か問題があるのではないかと心配になる方も多いでしょう。

尿に赤血球が含まれる状態を血尿もしくは尿潜血と呼び、顕微鏡でみなければわからない血尿が病気の早期発見につながるケースもあります。

 

●偽陽性を避けることの重要性

尿の検査の代表に血尿の他に尿蛋白がありますが、血尿にしても尿蛋白にしても偽陽性が出る危険性があります。

偽陽性というのは、体の機能から見ると本当は陽性ではないのに一時的な何らかの体の変化によって陽性になってしまう状態を指しています。

偽陽性によって再検査を受ける手間もありますので、事前に偽陽性が出そうな状態を避けることが必要です。

 

●運動と尿潜血偽陽性

激しい運動は尿潜血の偽陽性を引き起こすことがわかっており、検査前の激しい運動は避けるのが基本です。

運動で尿潜血偽陽性が出る理由はいくつかありますが、代表的なものがミオグロビン尿です。

ミオグロビンというのは蛋白質のひとつで、筋肉を使う(運動)ことによって筋肉細胞からミオグロビンが出て、最終的に血液に混じって腎臓から排出されます。

その他に腎臓や血管に一時的なダメージを負うことも運動から尿潜血が見られる理由の一つです。

 

運動は一時的な尿潜血偽陽性及び尿蛋白偽陽性を引き起こしてしまうことから、検査の前には激しい運動を控えてください。

偽陽性が出た場合でも、本来尿潜血や尿蛋白が見られない健康な体であれば再検査では引っかからないはずです。

なお、偽陽性が出続ける期間は数日間ですので、普段から運動習慣のある人は気をつけてみましょう。

 

原因特定が困難?尿潜血検査で陽性の場合、どうやって原因を見つけるの?

健康診断の項目でよく見かける尿潜血の項目ですが、これはいったいどのような検査で、陽性の場合、どのようにして原因を見つけていくのでしょうか。

 

尿潜血検査とは

通常尿の沈殿物を顕微鏡で観察した場合、健康な人はほとんど赤血球が混ざっていません。尿潜血検査で陽性反応と診断された場合、尿にその赤血球が混ざっている状態を指します。

顕微鏡検査においては尿を遠心分離機にかけて沈殿した成分を見ます。

そこで一視野に赤血球が5個以上見つかった場合、血尿という診断がなされます。

血尿の判断においては、通常最初の段階では見た目ではわからない程度であるため顕微鏡による判定となります。

症状が進むと、見た目でもわかるいわゆる肉眼的血尿と診断されるぐらい、明らかに尿に血が混ざっていることがわかります。

 

血尿の原因究明は困難?

通常混ざらない血液が尿に混ざるということで、何らかの病気が疑われるのですが、実のところ血尿の8割は現在でも原因不明です。

体調によって一時的に血尿になることもあり、陽性だからといって即病気というわけではないと理解することが重要です。

 

血尿の原因を調べるにあたっては様々な角度から検査を行い、原因を究明していきます。

 

1 尿の精密検査・尿細胞診

尿の中の赤血球だけではなく、細菌や白血球の有無、円柱と呼ばれる分泌物や細胞の塊の有無などを調べ、結石や腎炎の可能性を調べます。

また、悪性腫瘍を疑わせる細胞の有無についても調べます。

 

2 血液検査

尿にタンパクが出ている場合には、合わせて血液検査を行い、カラダの免疫状態について調べることで腎炎の有無を調べます。

 

3 超音波検査

超音波検査で調べる部分は腎臓や膀胱で、この検査により腫瘍や結石といった病気をチェックすることができます。

 

他にもX線検査や内視鏡検査などさまざまな検査を行うことで、血尿の原因を調べますが、一度健康診断で尿潜血が陽性と判定されたからといって、あわてず経過を見ながら、より精密な検査を受けるか否かをお医者さんと相談することが重要です。

 

2013年から変わった!尿潜血含む血尿診断ガイドライン

医療のガイドラインは、その時その時で変わることももちろんあります。例えば新たに有効な予防法が発見された時、現行の基準値では特定の病気をスクーリングする能力に欠けるときなど、必要に応じてガイドラインを変更していくのです。

 

そして尿潜血を含む血尿の診断ガイドラインも2013年に変更されました。

 

●ガイドラインでより標準的な検査・治療を

血尿診断ガイドラインやほかのガイドラインは、より標準的な検査や治療を患者が受けるために使われています。最終的な判断は医師によってまちまちになる部分があり、それは仕方がありません。

 

ですが、大まかな部分でガイドラインを作っておくことによって、医師が現状の医学をふまえた最も適切な選択が出来るように手助けすることが可能です。このような点がガイドラインを作り改定することの意義と言えそうです。

 

●違いがあるのはスクリーニング検査

2013年に発表された尿潜血と血尿診断ガイドラインで、今までと大きく異なっているのが無症候性顕微鏡的血尿に対するスクリーニング検査の項目です。

 

無症候性顕微鏡的血尿というのは、症状がない状態で尚且つ顕微鏡でなければ血尿を確認できないということです。この点においてスクリーニング検査を行うという点は今までのガイドラインとほぼ同じですが、ここから少し違いがあります。

 

それは、スクリーニング検査で陰性が出た場合の再検査を勧めなくてもよい(再スクリーニング不要)ということです。スクリーニング検査の精度が上がったことによって、再検査を何度もする必要がなくなったのです。

 

尿潜血や血尿のガイドラインが新しくなり、その変更点はスクリーニング検査の再検査不要という点が大きな違いです。

 

患者がガイドラインを見て何かをするケースはほとんどありませんが、ガイドラインに沿った診療を受けることで、標準化された判断基準が存在する安心感があります。

 

尿潜血からわかる怖い病気とは?尿潜血の原因の疾患はこれ?

健康診断で行う尿検査の項目の一つに尿潜血の有無があります。この検査からどのような病気の有無がわかるのでしょうか。

 

尿潜血で陽性と出た場合、何が問題なのか?

尿潜血検査で陽性と診断された場合、腎臓から尿道までの間、すなわち尿が作られ排出される部分に何らかの異常があると推察されます。潜血反応については、陰性または弱陽性は正常値であり、陽性と診断されたからといってすぐに病気であるということにはなりません。

 

それでも、尿潜血で陽性と判断され病院で精密検査を受けた場合、以下のような病気が尿潜血の原因として見つかる場合があります。

 

1 腎臓に何らかの病気がある場合

慢性糸球体腎炎は尿潜血の原因となります。この場合、合わせて尿タンパク検査でも陽性を示すことが多いとされ、放置しておくと将来的に腎臓の働きが低下していきます。

 

2 全身疾患が原因である場合

以下のような全身疾患をもっている場合に、尿潜血で陽性と判定されることがあります。

・高尿酸血症

・白血病

・糖尿病

・高血圧

 

3 泌尿器科系の病気がある場合

尿潜血で陽性と診断された人のおよそ3%は泌尿器科系の臓器に悪性腫瘍があります。具体的には、尿管・腎臓・前立腺・膀胱に悪性腫瘍がある場合、血尿が出るのです。

そのため、40歳以上で血尿が指摘された場合には、小さい確率ですが悪性腫瘍の疑いも考慮して精密検査を行った方が良いでしょう。

 

また、その他の病気として、膀胱結石や尿管結石といった尿路結石症、膀胱炎といった感染症によっても血尿が引き起こされる可能性があります。

これらは、血液検査や超音波検査などを通じて、原因を特定することができます。

 

血尿が出たからといって、即座に重い病気だと判断するのは誤りですが、場合によっては悪性腫瘍が原因である場合もありますので、お医者さんと相談の上、精密検査の必要性を判断していきましょう。

(Photo by: http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-19掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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