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転移ガンと共存するってどういうこと?糖尿病と同じようにガンと付き合えるの?~骨転移に対する治療とは~

 

一度ガンになってしまうと、再発や転移の心配は常にありますし、再発したときにまた精神的・体力的につらい治療を行うのかと思うと怖いという方もいます。

そんな中で注目を集めているのが転移ガンと共存していく方法です。

 

●糖尿病と同じようにガンと付き合える!?

ガンが転移していたとしても上手に付き合って天寿を全うする、という治療法を説いているのが金沢大学がん研究所腫瘍外科の高橋豊氏です。

例えば糖尿病は食事制限や運動などを行えば上手に付き合って行ける病気で、ガンもそのような病気と同じと考えるということです。

ガンをすべて死滅させて健康にするというのではなく、日常生活に問題のない範囲ならガンが体に眠っていてもよいという健康観です。

 

●抗がん剤の投与量が違う!

転移ガンとも共存していくための治療法を『ガン休眠療法』と呼んでいますが、一般的なガンの治療と一番違うのは抗がん剤の投与量です。

休眠療法では一般的なガンの治療法に比べると抗がん剤投与量が少なく、個人差も考慮して投与します。

・休眠療法のメリット:副作用が軽く、医療費が安価になりやすい

・休眠療法のデメリット:長期間の治療が必要、腫瘍縮小効果は高くはない(日常生活に影響を出さないように調節はしています)

 

転移ガンとうまく付き合うための治療法がガン休眠療法というもので、従来の治療に比べると抗がん剤の投与量が少なくなるのが一般的です。

現在のところは、従来の治療法とくらべて完全に優位とは言い難いですが、副作用が少ないなどのメリットがあることから全国的に臨床試験が行われるようになりました。

長期的に見て長生きするための方法として転移ガンの休眠療法を考慮してみてもよいかもしれません。

 

がんの骨転移には痛みの緩和が必要! 骨転移に対する治療とは

がんが原病巣から移動して、身体の他の箇所に新しい腫瘍が形成されることを、転移と言います。

 

この言葉の通り、がん細胞は、進行していく過程で周囲の組織へと拡がり、血液やリンパの流れに沿って、別の臓器へ移動し、またそこに拠点を置いて大きくなります。

がんができた原発巣のコントロール(外科治療、化学療法、放射線治療など)がうまくいっても、最終的に転移巣が大きくなって、予後不良となることが多いとされる所以です。

 

悪性腫瘍の場合、様々な原発巣から骨に転移するケースが報告されています。

特に前立腺癌は、通常、骨に転移すると言われています。

 

腫瘍が骨に転移することで、骨痛、病的骨折、神経麻痺、高カルシウム血症などが引き起こされます。

 

がんが転移することで感じる痛みの第一位が、この骨痛だとされているほどです。

骨転移に対する治療は、主には放射線治療、手術、薬物療法がありますが、それらの目標は骨合併症を減らし、患者のQOL(生活の質)を改善させることにあります。

 

骨転移に対する照射線治療は痛みの軽減、病的骨折の予防、麻痺の予防効果があります。

痛みが強い場合や骨折を起こしそうな場合、神経症状がある場合には、すぐに放射線療法を検討する必要性があります。

 

外科的治療としては、長管骨の骨折時や骨折予防目的で手術を行う場合があります。

 

薬物療法としては骨合併症の頻度を減らす目的で、破骨細胞の活動を阻害し、骨の吸収を防ぐ「ビスホスホネート剤」の投与を行ったり、強い骨痛に対して鎮痛剤を用いたりします。

 

しかし、薬物療法に反応しない疼痛で、他の薬物療法が適切でない場合は、鎮痛補助薬の導入や硬膜外ブロックなどによる痛みを緩和する治療を検討する必要があります。

 

どちらにしても、患者のQOLを改善することを第一に考え、治療が進められていきます。

 

がんの転移が多いとされる脳転移 脳転移の治療はどんなもの?

がんが原病巣から移動して、身体の他の箇所に新しい腫瘍が形成されることを、転移と言います。

脳はがんが転移を起こす場所としては「好発部位」であり、多くの場合問題となる様々な神経症状を引き起こす、とても厄介な部位でもあります。

 

脳転移をきたしやすいがんの原発巣としては、肺がん(60%)、消化器系がん(15.7%)、乳がん(10.6%)、腎泌尿器系(6.4%)とされ、転移巣の大半は大脳半球で、小脳への転移は15%程度だと言われています。

 

主な症状として

1. 頭痛

2. 嘔吐

3. 運動機能障害

4. けいれん

5. 精神機能障害(記憶の混乱や幻覚など)

 

また、脳の組織の問題上、進行する度合いも早く、数日から数週間で進行する例が多いと言われています。

時に、脳転移病巣からの出血で、急激に症状が現れたりする場合もあります。

 

症状の緩和目的で、副腎皮質ホルモン(ステロイド)やけいれん発作を伴う場合には抗けいれん薬を用います。

 

脳転移に関する治療としては、主として放射線治療や手術となります。

その適応については、脳転移病巣の数、大きさ、部位、全身状態、症状によって決まります。

多発性脳転移ですべてを切除することが不可能であっても、症状によってはその原因となる病巣を切除する目的で手術をする場合もあり、こうした適応については脳外科医や照射線治療医ともよく相談して行う必要があります。

 

また、以前は手術ができなかった脳の根幹部分であっても、最近では重陽子線で腫瘍をピンポイントで治療する技術も開発されてきました。

こちらはまだ先端医療として保険適応にはならなっておらず、高額な治療費が必要となりますが、原発病巣のコントロールが良好である場合は、その治療が有効だとされるケースも多くあります。

 

(Photo by: [http://pixabay.com/static/uploads/photo/2012/12/17/08/22/girl-70266_640.jpg?i])

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-14掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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