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ガン・悪性腫瘍

抗がん剤補助療法『ジクロロ酢酸ナトリウム』で、高い増強効果

 

ほとんどのがん細胞が増殖や生存のためにブドウ糖による大量のエネルギー(正常細胞の数倍~20倍)を消費することは、がん検査の『PET検査(陽電子放射断層撮影:ブドウ糖類似物に陽電子放出性のある物質を合成し、がん細胞の活動状態を画像化する診断方法)』でも明らかになっています。

 

この画像診断開発の源流には『ワールブルグ効果』という、がん細胞が好気的な環境下にあっても、嫌気的解糖系による経路を介してエネルギー産生を増大させている(一方、酸化的リン酸化によるエネルギー産生は低下)という発見があります。

 

がん細胞がなぜ『嫌気的解糖系』に依存しているのか、という議論が行われましたが、これには『がん細胞がアポトーシスを引き起こしにくくするため』という結論が出ています。つまり、好気的代謝経路である酸化的リン酸化を活性化させれば、がん細胞はアポトーシスを引き起こしやすくなるということが報告されています。

 

このメカニズムを利用したがん療法が<ジクロロ酢酸ナトリウム>投与療法です。以下では、その詳細について見てきたいと思います。

 

ジクロロ酢酸ナトリウムとは?

ジクロロ酢酸ナトリウムは酢酸(CH3COOH)のメチル基(CH3)2つの水素原子が塩素原子(Cl)に置き換わったジクロロ酢酸(CHCl2COOH)のナトリウム塩です。ジクロロ酢酸ナトリウムはピルビン酸脱水素酵素キナーゼを阻害することによってピルビン酸脱水素酵素の活性を高める作用があります。

 

現在はがんの補助治療に使用されていますが、過去にはミトコンドリア異常による代謝性疾患、乳酸アシドーシス、心臓や脳の虚血性疾患の治療などに使用されていたという歴史があります。

 

どのような機序で、がん細胞を死滅させる?

上記のように、がん細胞は酸素が必要な代謝経路『好気性代謝』の条件下ではアポトーシスを引き起こすことが明らかになっていますので、無理に好気性代謝に導くことで、がん細胞にアポトーシスを引き起こすと考えられています。具体的な機序とは以下になります。

 

1)好気性代謝(クエン酸回路⇒電子伝達系)の材料であるアセチルCoA(ピルビン酸から合成)の合成には代謝酵素『ピルビン酸脱水素酵素(PDH)』が必要であるが、

 

2)この酵素は『ピルビン酸脱水素酵素キナーゼ(PDK)』によって抑制されている。そこで、<ジクロロ酢酸ナトリウム>を使う。ジクロロ酢酸ナトリウムにはPDKを阻害する作用がある。

 

3)がん細胞の代謝を好気性に導き、休止しているミトコンドリア(クエン酸回路・電子伝達系)を無理に動かして、がん細胞にアポトーシスを誘導して自滅に導く。

 

<ジクロロ酢酸ナトリウムの副作用とは?>

◆ビタミンB1欠乏による末梢神経障害(投薬中止によって回復)

◆腫瘍融解症候群(高尿酸血症、高カリウム血症、代謝性アシドーシス、腎不全など)

◆脳腫瘍の患者では、カフェインとの併用で痙攣や死亡などの致死的な副作用

 

臨床試験について

◆乳がんの増殖と転移への抑制効果を示す動物実験の研究結果(2009年)

 

試験内容

ラットの乳がん細胞移植の動物実験モデルへのジクロロ酢酸ナトリウム投与

 

結果

ジクロロ酢酸ナトリウムによってがん細胞増殖を抑制し、肺への転移巣の数を58%減少させた。

 

⇒動物実験では、ジクロロ酢酸ナトリウム単独で腫瘍の著明な縮小が観察されていますが、ヒトに対する臨床試験においては単独での効果は低いとされており、抗がん剤との併用でがん細胞のアポトーシス感受性を高めるとされています。以下の報告があります。

 

◆子宮頸がん細胞を使った実験で、抗がん剤のシスプラチンの抗腫瘍効果を増強した。(Int J Oncol 38: 409-417, 2011)

 

◆大腸がんに対する5-FUの抗腫瘍効果を相乗的に増強する。(J Biomed Bioech. 2011)

 

(参考ホームページ:東京銀座クリニック)

 

上記のように、ジクロロ酢酸ナトリウム投与療法は、抗がん剤治療などとの併用で高い効果が期待できますが、実施されている医院は少数ではあるところが問題ではあります。薬価は30日分(30g)が12,000円と高価ですので、検討の際にはその有効性の実際について医師に相談することが必要になります。

 

病院治療以外の選択肢として知っておきたい!がん治療を補う「代替医療」

がんという病気は、ほとんどの人が知っている非常に有名な病気です。そのためがん治療の研究も非常に盛んです。がんの治療は大きく分けて3つあり、手術、放射線、抗がん剤です。

 

しかし、がんの治療の選択肢がこれしかないかというと、そういうわけでもありません。

 

代替療法ってなんだ?

上記の3つ以外のがんの治療法を代替療法といいます。

3大治療以外の治療と言ってしまっているので、想像できるかと思いますが、がんに効果のあるものであれば何でも代替療法になるとも言えます。

 

この代替療法は欧米では補完という言葉で表されることもあります。

本来のがん治療を補って、治療成果を得るというニュアンスがあるようです。

 

急増してきた代替療法!

代替療法は、がんの正確な認識が増え、生活の質の向上を願う患者さんが増えると共に急増してきたとも言われています。

 

特にアメリカでは、最先端医療を研究する施設の中に代替療法を科学的に研究する部門があり、代替両方そのものも、診療や教育研究も盛んに行われています。

 

代替医療によって西洋医療がカバーできない部分を補う、「総合的な医療」という側面から大いに成果もあげているようです。

 

日本では代替医療の意識が低い

日本の医師免許取得のための国家試験では、こうした代替療法の出題はもちろんありません。もちろん学校で教えられるものでもありません。

 

つまり、医師本人が積極的に勉強していなければ、代替医療の選択肢は出てきにくいのです。

さらに保険制度においても意識の低さが分かります。

 

日本の保険制度は西洋医学が中心になっていますので、西洋医学以外が中心になる代替療法では、ほとんどが保険適用されないという現状があります。

 

欧米に比べて日本は代替医療に一歩遅れている部分があります。それでも効果の実証されている代替療法はいくつもありますので、積極的に考えてみるのがよいでしょう。

 

高濃度ビタミンC点滴療法は、がん細胞・正常細胞にどんな影響をおよぼす?

高濃度ビタミンC点滴療法とは、20~30g程度の高濃度のビタミンCを、静脈注射によって直接体内に注入することで、抗がん・免疫増強効果を得るというものです。

 

ビタミンCは構造的に糖と類似しています。

がん細胞はこれを好んでとり込みますが、ビタミンCは酸化されて活性酸素を発生し、細胞を傷害します。

 

これが抗がん作用の機序ですが、このとき疑問なのが、正常細胞には悪影響がないのか?という点です。

 

海外論文によれば、正常細胞は活性酸素を無毒に戻す酵素を持っているため、傷害されることは少ないと述べられています。

 

がん細胞と正常細胞の違いは、無毒化酵素を持っているかどうか

ビタミンCは抗酸化作用を持つ反面、近年では活性酸素発生による細胞傷害(酸化促進)作用もあることがわかっています。

 

そして、高濃度ビタミンC療法でも同様に、活性酸素の一種である過酸化水素 (H2O2) を発生させますが、がん細胞・正常細胞に対する傷害性(感受性)はどうなのでしょうか?

 

過酸化水素への感受性は、正常細胞では低い

 

・がん細胞

カタラーゼ(※)活性が低いため、過酸化水素と反応しやすい。

 

・正常細胞

カタラーゼ活性が高く、過酸化水素と反応しにくい。

(※カタラーゼとは:過酸化水素→酸素+水(無害な物質)に変える反応を触媒する酵素)

 

臨床試験の結果について

■ビタミンC投与による細胞傷害は、がん細胞にのみ影響(米国国立衛生研究所(NIH)、米国国立がん研究所(NCI)などによる:2005年)

 

環境

ビタミンC静脈投与時の血液と同濃度の試験管内溶液

 

実験内容

ビタミンCを添加した試験管に、9種類のがん細胞と、4種類の正常細胞をさらす(8段階濃度:0.1~5mM)。

 

結果

・濃度5mM以下で、がん細胞は50%死滅(9種類中5種類)、他4種類中3種類は増殖が99%おさえられた。

 

・正常細胞にはまったく影響がなかった。

・濃度2mM以上で、がん細胞が100%死滅した。

 

最後に

このように、ビタミンCはがん細胞のみを選択的に傷害するということがわかりました。

 

しかし、その高濃度の摂取方法は、経口投与では最高血中濃度「40mg/dL」程度が限界であり、がん細胞に有効な「400mg/dl」とするまでは静脈投与(超高濃度:60g)が必要とされています。

 

(photoby:http://pixabay.com/ja/%E8%96%AC-%E6%B2%BB%E7%99%82%E6%B3%95-%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88-%E8%96%AC%E5%B1%80-%E5%8C%BB%E7%99%82-%E7%97%85%E6%B0%97-%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82-257344/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-13掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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