育児
腎臓が関係する病気のひとつ、ネフローゼ症候群ってどんな病気?
ネフローゼの正式名称は、『ネフローゼ症候群』と言います。なぜ「症候群」と言うかというと、ネフローゼを起こす原因はいくつかある為、それらの症状を総称して呼ぶためです。
では、ネフローゼ症候群とはどういった病気なのでしょうか?
ネフローゼ症候群とは?
血液中にある蛋白質は、本来であれば腎臓でろ過をされて体内に戻されなければならないのですが、腎臓が正常に機能せず、大尿中に蛋白質が排出されてしまいます。そのことによって、全身に浮腫が出てしまう病気です。
どういった症状が出たらネフローゼを疑えば良い?
浮腫んでいることで、初めてお子さんの異常に気がつくケースが多いようです。
その他には、オシッコの回数が減る・倦怠感がある・急に体重が増えるなどの症状がみられた場合は、受診をしましょう。
どんな治療をするの?
ステロイドなどの薬物投与や、安静を保つことが治療の中心となります。最初に発症した際は、入院になることがほとんどです。
子どものネフローゼ症候群の90%はステロイドで治りますが、そのうち40~60%は再発を繰り返します。
治療中に気をつけること
治療で大量のステロイドを投与するため、副作用で免疫力が低下します。感染予防に注意が必要です。
他にも、顔がまん丸になったり(ムーンフェイス)体毛が濃くなるなどの外見的な変化や、成長障害や骨粗しょう症、白内障や緑内障などを起こす副作用も心配されます。
とは言え、ステロイド剤を適切に使用しなければ、蛋白尿が治らなかったり、再発の可能性が高くなるなどの問題が生じます。すなわち、ネフローゼの治療は、ステロイドの使用量の調整が大きな鍵となってきます。医師の指示のもと、きちんと服薬することが大切です。
また一度症状が治まった後も、再発率が高い病気なので、きちんと定期受診をする事や少しでも体調に変化を感じたら受診をすることも大切です。
何が原因でネフローゼになる?
ネフローゼにはいくつか種類がありますが、子供に起きるネフローゼの80%は特発性で、腎臓そのものはほぼ正常なことが多い【微小変化群】と呼ばれるものに分類されます。 「微小変化群」のほとんどは原因が分かっていません。
上記にも書いたように、子供のネフローゼは再発率が高い病気です。 治療は長期にわたることが多いでしょうが、予後は良い病気でもあるので、根気よく治療を続けることが大切です。
(Photo by:http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部