育児
知っておこう、頚部リンパ節腫大~リンパ節腫大を引き起こす原因となりうる疾患とは~
リンパ節とは、頸部や耳下・脇の下や鼠径部など、全身色々な箇所にある免疫を司る器官です。
風邪を引いた時になどに受診をすると、医師に「リンパが腫れていますね」と言われた事もあることでしょう、その場所です。
そのリンパ節、今回は首にあるリンパ節が大きく腫れてしまう【頸部リンパ節腫大】についてのお話です。
お子さんの首に存在するリンパ節(頸部リンパ節)の大きさは、年齢とともに大きくなり、小学校高学年頃に最大になります。
よく、「首にしこりがあるのですが・・・」と首に触れるグリグリとした腫れを心配し、受診させる親御さんもいらっしゃいます。
では、どんな時にリンパ節は肥大をするのでしょうか?
細菌性やウィルス感染でリンパ節炎を起こしやすいのですが、頸部リンパ節腫大が認められる感染症で多いと言われるものに、プール熱・流行性角結膜炎・胃腸炎などの症状が出る、アデノウィルス感染症があります。
これらの感染症が原因の場合は、その症状が快方へ向かうと腫れも自然と落ちついてくる事が多いでしょう。
高熱が続き、頸部のリンパ節が腫大している場合には、川崎病・EBウィルス感染症(伝染性単核症)・壊死性リンパ節炎などの疾患が疑われます。
これらの疾患の場合は早期治療が重要となります。
また、注意しなければならないのが、白血病や悪性リンパ腫・膠原病・若年性関節リウマチ・サルコイドーシスなどの疾患があります。
これらは治療や診断が難しいため、疑われる場合は専門医の受診が必要となります。
以上、リンパ節が腫大する症状、リンパ節腫大を引き起こす原因となりうる疾患について代表的なものをいくつかご紹介しました。
腫れの原因は、さほど気にしなくても問題ないものから、重大な疾患が隠れている場合など多岐にわたります。
リンパ節が大きく腫れてしまった場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
(Photo by: http://www.ashinari.com/2012/07/19-365611.php)
著者: カラダノート編集部