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早期に治療を開始して、骨折の連鎖を防ごう!骨粗しょう症治療薬まとめ

  

骨粗しょう症治療薬は、年々新たなタイプのものが開発されている

 

現在、寝たきりになる原因の上位にあげられているのが『骨粗しょう症』です。女性は閉経後にエストロゲンの低下から、骨の新陳代謝が低下することで骨粗しょう症になり易く、60歳以上では2人に1人が罹患していると言われています。

 

高齢化で起こる『脆弱性骨折』は、一度骨折すると次の骨折の確立が4~5倍に上昇すると言うものです。また骨粗しょう症になれば、寝たきりになる確率は1.83倍上昇すると言われており、早期に手を打ち『最初の骨折を食い止める』ことが重要です。

 

近年の骨粗しょう症治療薬の開発には目覚しいものがあり、月に1度の服薬で良いものや6ヶ月に1度の注射で済むもの、骨の質を改善するものなど、新しいタイプの治療薬も次々に登場しています。以下では代表的な治療薬の効果と副作用について見て行きたいと思います。

  

骨粗しょう症の治療薬の種類とは?

 

骨粗しょう症治療薬には、主に3種類1)『腸管からのカルシウム吸収量を増加させる』2)『骨形成促進させる』3)『骨吸収(破壊)抑制する』薬があります。

 

1)『腸管からのカルシウム吸収量を増加させる』

◆活性型ビタミンD3製剤一般名:カルシトリオール、アルファカルシドール、エルデカルシトール) 

◆カルシウム製剤

 

2)『骨形成促進させる』

◆副甲状腺ホルモン製剤一般名:テリパラチド

◆ビタミンK2製剤一般名:メナテトレノン

 

 

3)『骨吸収(破壊)抑制する』

◆エストロゲン製剤一般名:エストラジオール、エストリオール)

◆選択的エストロゲン受容体モジュレータ(一般名:ラロキシフェン、バゼドキシフェン)

◆ビスホスホネート製剤一般名:アレンドロン酸、リセドロン酸、ミノドロン酸、エチドロン酸)

 

治療薬の詳細について

  

◆活性型ビタミンD3製剤(一般名:カルシトリオール、アルファカルシドール、エルデカルシトール)

 

カルシウムの吸収には、ビタミンDが重要で、小腸のビタミンD受容体に働くことでカルシウム吸収が促進されます。『活性型ビタミンD3製剤』は、日本では最も長く使用されてきた歴史があります。また、その他の作用として、骨を壊す作用を持つ『副甲状腺ホルモン』を抑制するという働きもあります。カルシトリオール、アルファカルシドールは吸収抑制が主で骨量の大幅な増加は見込めないとされていますが、新世代のビタミンD製剤である『エルデカルシトール』は骨量増加作用が強いことが分かっています。

 

<副作用>血液中のカルシウム濃度が増加しすぎる場合があり【食欲不振、全身倦怠感】などが見られる可能性があります(定期検査必要)。特にカルシウム剤との併用で副作用が発症しやすくなるので、処方の際はその事を医師に伝えることが重要です。

 

◆エストロゲン製剤(一般名:エストラジオール、エストリオール)

 

閉経後の女性の骨量が急激に低下する原因がエストロゲン分泌の低下です。これを補うために、エストロゲンの補充療法を行います。エストロゲンは、カルシウムから骨が溶出するのを防ぎ、骨量減少を抑制する作用があります。

 

<副作用> 重要な副作用として、エストロゲンによる【乳がんや子宮体がん発症率上昇】の可能性があります。この予防策として黄体ホルモンであるプロゲステロンの併用によって子宮体がんの発生率を低下させますが、長期的な服用の際は定期的な検診(半年~1年に1回)を受けることが必要です。また家族内に乳がん・子宮体がんの発症のある人がいる場合は、特に注意が必要です。その他の副作用として性器出血・乳房痛、また心筋梗塞や脳卒中の危険性が増すことも指摘されています。

 

◆選択的エストロゲン受容体モジュレーター(一般名:ラロキシフェン、バゼドキシフェン)

 

前述のように、エストロゲンは骨吸収抑制作用と共に発がん性があることが問題となっていますが、選択的エストロゲン受容体モジュレーターでは、エストロゲンによってがんの発生しやすい子宮内膜や乳腺組織には作用せず、骨のエストロゲンのみに作用します。臨床試験では、【骨密度増加、骨の代謝抑制、骨折頻度抑制効果】が確認されています。

 

<副作用>更年期症状のような【ほてり・こむら返り(足の痙攣)】がしばしば見られます。また、まれな副作用に【深部静脈血栓症、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)】があります。臨床試験では、アジア系の人に対してほとんど発症が見られなかったと言う報告がありますが、次の症状が出た際は投薬中止が必要になります。(突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急な視力障害等)

 

◆ビスホスホネート製剤(一般名:アレンドロン酸、リセドロン酸、ミノドロン酸、エチドロン酸)

 

破骨細胞の働きを強力に抑えて、骨吸収を防ぎ骨量を増やす作用があります。中~重度の骨粗しょう症に使用されます。大規模な臨床試験では、薬剤非投与群に比べ骨折率を低下させたという報告があります。ビスホスホネート剤の種類としては、4種類あります【1)2週に1度服用、2)毎日服用、3)週に1度服用、4)月に1度服用】

 

<副作用>

最も注意すべき副作用に顎骨壊死という症状があります。歯科治療を行う際は、事前に服用について伝える必要があります。また、腸管からの薬物吸収が悪いため、水(乳製品などは不可)で服用することが必要です。消火器症状・食道潰瘍が報告されています。

 

◆副甲状腺ホルモン製剤(一般名:テリパラチド)

 

従来は、副甲状腺ホルモンは骨形成に悪影響を与える(骨吸収促進)のみと考えられていましたが、近年の研究で同時に骨形成作用があることが明らかになりました。その機序としては、副甲状腺ホルモンが『持続的に分泌される(高濃度のホルモン)』と、骨吸収が促進され、『断続的な分泌』では骨形成が促進されることが分かっています。また同時に『骨芽細胞の分化促進』『骨芽細胞のアポトーシス抑制』についても確認されています。

薬剤の形状については、錠剤と注射があります。投与期間も安全性が確認されている24か月まで(前者)と、18ヶ月まで(後者)と期間が限定されている。

 

<副作用>

血液中のカルシウムが増加しすぎる事による、全身倦怠感などの症状が現れることがあります。

 

◆ビタミンK2製剤(一般名:メナテトレノン)

 

納豆などに高含有される『ビタミンK』ですが、ビタミンKの中でも(K1、K2)ビタミンK2は、骨形成の促進作用があり、骨にカルシウムを沈着させます。また同時に骨吸収も抑制する作用があるので、骨代謝のバランスを整える薬ともいえます。

 

<副作用>

心不全などに使用されるワーファリンを服用している場合、その効果を低下させる作用があるので併用は出来ません

 

◆カルシウム製剤

 

骨形成のためには、カルシウムを補給する必要がありますが、一日の必要量(骨粗しょう症で1,000mg)を食品から摂取することは難しいため、カルシウム製剤を使用します。このカルシウム製剤は『L-アスパラギン酸カルシウム』を含有しています。但し、単独では効果が低いため、通常は他剤と併用を行います。

 

<副作用>

胃腸障害を起こすことがあります。活性型ビタミンD3製剤との併用には注意が必要です。 

 

最後に

  

前述のように、骨粗しょう症の予防には『最初の骨折を防ぐ』ことで骨折の連鎖を起こさせないことが最も重要です。そのためには早期発見と治療開始が必要となります。検査には、保健所で安価で受けられるX腺検査から、自宅にいても郵送で行える尿検査(骨代謝マーカー)など様々です。まだ大丈夫と安心せずに、まずは定期的な検査だけでも受けることが予防のためには必要ではないでしょうか。

 

 (photoby://pixabay.com/ja/%E8%96%AC-%E6%B2%BB%E7%99%82%E6%B3%95-%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88-%E8%96%AC%E5%B1%80-%E5%8C%BB%E7%99%82-%E7%97%85%E6%B0%97-%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82-257344/?oq=%E8%96%AC)

 

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-28掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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