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肝臓がんの血液検査の精度とは?~ALP・PIVKAⅡの陽性率は何%?

 

腫瘍マーカーについて詳しく理解しよう!~肝臓がんについて

 

腫瘍マーカーとは、がん細胞が出現の際に特異的に産生される【蛋白質・糖蛋白質・酵素・ホルモン・その他関連物質】を検出して、癌の診断や病状の経過を行うというものですが、その陽性率や精度に関しては健診の際に詳しく説明されることが無いため、良く分からないまま活用できない場合も多いようです。では、実際の陽性率とはどのようなものでしょうか。下記では、肝臓がんに関連した腫瘍マーカーについて見て行きたいと思います。

 

肝臓がんのステージ区分について

 

まず、肝臓の腫瘍マーカーの代表である『ALP』『PIVKAⅡ』について見る前に、肝臓がんの進行度に応じたステージ区分を見て行きたいと思います。肝臓がんの進行度は、次の3要素の組み合わせによって【I、II、III、IVA、IVB】の5段階に分類されます。3要素・・・【T因子、N因子、M因子】

 

<T因子(がんの進行度)について>

 

T因子はがんの個数、大きさ、脈管侵襲のによって規定されます。

1)腫瘍個数が単発

2)腫瘍径が2cm以下

3)脈管侵襲がない

 

上記3項目のうち、【3つ全てに合致⇒T1】【3つ中2つに合致⇒T2】【3つ中1つに合致⇒T3】【3つ中0つに合致⇒T4】となります。

 

<N因子(リンパ節転移の有無)について>

 

リンパ節転移が【ある⇒N1】【ない⇒N0】

 

<M因子(遠隔臓器への転移の有無)について>

 

遠隔転移が【ある⇒M1】【ない⇒M0】

 

<肝臓がんの進行度(ステージ表)と生存率>

 

ステージⅠ【T1、N0、M0】5年後生存率:54.6%

ステージⅡ【T2、N0、M0】5年後生存率:43.1%

ステージⅢ【T3、N0、M0】5年後生存率:24.8%

ステージⅣA【T4、N0、M0】5年後生存率:9.4%

ステージⅣA【-、N1、M0】5年後生存率:9.4%

ステージⅣB【-、-、M1】5年後生存率:9.4%

 

ALP・PIVKAⅡとは?

 

上記の5段階のステージの、ALP・PIVKAⅡによる陽性出率を見ていきましょう。

 

◆ALP(α-フェトプロテイン)

ALPは、分子量約7万、590個のアミノ酸からなる1本の糖鎖を持つ蛋白質です。胎児期には肝臓・卵黄嚢で多く産生されますが、出生後では産生されなくなり、肝細胞のがん化によって産生されるようになります。

 

<陽性率は?>

ステージⅣの肝細胞癌においても50%の陽性率しかなく、ステージⅠなどの小さな癌に対しては数値が基準値以下になることもある。また、肝炎・肝硬変でも20~40%の陽性率となるため、単独での早期診断は困難であると言える。

 

◆PIVKAⅡ

血液凝固因子の第二因子は肝臓で合成される際、ビタミンKが必要になりますが、ビタミンKが欠乏すると活性を持たないPIVKAⅡが合成されます。がん化の他、長期静脈栄養・閉塞性黄疸・ワーファリン投与などビタミンK欠乏で増加する。

 

<陽性率は?>

ステージⅢ・Ⅳの肝細胞癌においては高い陽性率だが、Ⅰ・Ⅱの早・中期がんについては0~27%と低い陽性率であるため、単独での早期診断は困難と言える。

 

<原発性肝細胞癌におけるAFP/PIVKAIIの病期別陽性率一覧>

 

 PIVKAⅡ0%27.3%75%100%】 

 AFP37.5%31.3%25.0%50.0%

 

⇒したがって、腫瘍マーカーに加え、画像診断や肝生検を行って診断する必要があります。

 

その他の検査との併用について

 

肝細胞癌の早期診断のためには、1)血液検査・2)腹部エコーなどの検査を組み合わせることが必要です。

 

1)血液検査【AST/ALT比↑・ALP↑・LAP↑・γ-GTP↑・血小板↓】

2)腹部エコー5m程度の腫瘍発見可能。【2cm以上で、次の超音波所見(辺縁低エコー帯、側方陰影、内部エコーの不均一化など)】

 

最後に

 

肝がんの切除を行った際の、ステージごとの5年後生存率に関しては以下になります。

ステージⅠ⇒80%

ステージⅡ⇒64%

ステージⅢ⇒51%

ステージⅣ⇒38%

( ※ステージⅣ:遠隔転移を伴うステージIVBを除く)

早期にがんを発見し、迅速な処置を行えば生存率は飛躍的に上昇します。腫瘍マーカーだけの結果を信頼せず、血液検査や超音波検査の毎年の変化を良く比較しながら、病状が変化しないうちに投薬・食事改善などの処置を行うことが非常に重要です。

 

(photoby://pixabay.com/ja/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88-%E7%AE%A1-%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AE%A4-%E5%8C%BB%E7%99%82-%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E8%96%AC%E5%89%A4-%E6%B0%B4-%E8%87%A8%E5%BA%8A-%E5%81%A5%E5%BA%B7-%E5%8C%96%E5%AD%A6-214186/?oq=%E5%8C%96%E5%AD%A6)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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